◇ Coffee Blake


敦くんと別れた後、お気に入りの洋服屋さんに向かった。
あれこれ悩んだ結果、軽い素材のスカートを買って強制終了とした。可愛い服が多過ぎて、長居すればするほど欲しくなってしまうからだ。
店員さんと話しながら吟味していたせいか、喉がカラカラに乾いてしまった。
丁度この先に喫茶店があった筈。
私は迷う事なく、珈琲を飲んでから帰ることに決めた。

石畳の道を進むと、珈琲の良い香りがしてきた。
お店の前に着くと、金髪のお団子頭の美少女が中を熱心に見つめていた。
…何を見ているのだろう、入らないのだろうか。
不思議に思いつつお店のドアを開くと、可愛い鐘の音で入店を告げ、店員さんから歓迎を受ける。
カウンターで品書に視線を落とす。
華やかなドリンクの写真に目移りしつつも、喉が渇いていた為、定番の冷製珈琲を注文した。

番号札を手渡され、出来次第席まで運んでくれるとのことだった。
適当に空いてる席に座り、珈琲の完成を待った。

「お姉さん一人〜?相席イイですか〜?」


2019.06.10*ruka



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*confeito*