◇ HR[夕]


中原くんと教室に戻ると、一日の締め括りである帰りのホームルームが始まろうとしていた。

教室の注目を一気に受け、クラスメイトたちが心配の言葉を私にかけてくれた。
お恥ずかしい、あまり注目してほしくなかったが、仕方ない。

私は自業自得だったが、中原くんはとばっちりだよね。
申し訳ないなと、前を歩く中原くんを見ると、堂々としていた。
それだけで少しホッとした。

着席する際に、中原くんは私を見ずに言う。

「気にすんな。」

若しかしたら嫌われてるかも、と思っていたので、意外な一言だった。
この人は将来良い上司になるだろうな、と思っていると、帰りのホームルームが始まった。


2018.10.12*ruka



<<back


*confeito*