◆ 花柄ちゃんと帽子くん


土曜日

服装は散々悩んだ挙句、ド定番の花柄ワンピースにした。
デコルテが少し広めに開いた、Aラインのお気に入りのワンピース。
姿見に映る自分に"デェトではない"ことを言い聞かせる。時計を見ると、そろそろ家を出る時間だった。
一度大きく深呼吸をしてから家を出た。



少し余裕を持って家を出たので、約束の時間より十分ほど早く待ち合わせ場所に着いた。しかし、既にそこには帽子に赤髪の彼がいた。

腕を組んで壁に寄り掛かっている、唯それだけなのに様になっている。制服ではない、少し大人っぽい私服がそう見せるのだろうか。
素直に格好良いと思った。

未だ私に気づいていない中原くんに近づき、手を振って声を掛けた。


2018.11.23*ruka



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*confeito*