◆ 黄昏色


館内の展示は全て見終わって、最後の最後に必ず通される場所、お土産売り場だ。
水族館の仲間たちが可愛くデフォルメされたデザインのお菓子や雑貨が陳列されている。

折角だから、武装生徒会の皆にお土産を買って帰ろう。何がいいかな。
乱歩さん基準だとやっぱりお菓子かな。魚やイルカの形をしたクッキーを手に取る。海月のグミも捨て難い。

周りを見ると、各々お土産を吟味しているようだった。二人が誰に何を買うのか、少し気になった。後で聞いてみようかな。

水族館を出ると、空はキレイな黄昏色、楽しい時間の終わりを告げる色だった。

中原くんと二人でお出掛けの予定が、太宰を含め急遽三人でのお出掛けになったり、事ある毎に、二人が口喧嘩をしたりと、当初想像していた休日とは程遠い一日にはなったけれど、振り返ってみれば楽しかった。
水族館自体も勿論楽しかったのだけれど、二人と前より仲良くなれた気がするし、二人が前よりちょっとだけ、仲良くなれた気もする。これもあのキセキの魚のおかげだろうか。


2018.12.29*ruka



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*confeito*