◆ 問題です
今日の一限目は自習だった。
監督の先生も適当で、自習用の問題用紙を回付すると職員室へ戻ってしまった。
実は睡眠時間がいつもより短く、体が暖まってきた今、途轍もない眠気に襲われていた。
私は受け取ったばかりの問題用紙に名前を記入すると、問題文を読む事もなく机に突っ伏した。
「なんだコレ…太宰の嫌がらせか?」
突如として頭上に降ってきた声は、猪口冷糖の山と化した机の主、中原くんのものだった。
漸く来たのかと思い、気怠くも顔を少し上げ挨拶をした。
「屹度、太宰も同じ様な惨状だったと思うよ。」
「彼奴も…?ってことは、他校の奴等からの挑戦か。おもしれぇ。」
「え、莫迦なの?」
私は蔑むような眼差しで中原くんを見た。
本気で解らないという顔をしている。ちょっと面白い。
第一声はまぁ、予想してなくもなかったが、他校の奴等からの挑戦とは…どんな環境で学校に通ってるんだこの人。
突っ伏していた上体を起こし、少し笑いながら中原くんへ問い掛けた。
「今日、何日か解る?」
2019.02.03*ruka
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*confeito*