ICUでは、患者の処置をフェローに任せている見ながら指示を送る藍沢と白石。
緋山は、産婦人科を専門とするため宮本望をフェローの名取と担当していた。
神 稜は、自分の担当患者のバイタルチェックを行っている。





白「現場じゃ、エコーはないから。」



灰「えっと、この先は…」



白「大丈夫よ、何もないから。」


藍「何を躊躇している。肋間の上で思い切って開け。何度もやれば出血が増えるだけだ。」



横「はい。」



藍「早くしろ。」



白「ちょっと。」





グチュ…





藍「お見事。皮下組織に命中だ。」



横「すいません。できません。」



藍「現場でもそうやって匙を投げるのか?ドクターヘリでは医者はお前一人だ。隣にいちいち教えてくれる指導医はいない。しかも、現場の患者は大抵状態が悪い。お前が失敗すれば患者は死ぬし、何もしなくても、死ぬ。」



横「やります。」





白石は、藍沢の指導方法を注意しに行こうとしたときに近くを通りかかった神崎に進路を妨害される。





白「神崎先生?」



『横峯の事は、藍沢先生に任せてみましょ?横峯、見てみなよ。いい顔してる。藍沢先生も、上級医。横峯があそこまで言われても凹まないことを分かってるはず。』



「絶対に無理だ!!」





白石と神崎が話しているとICU全体に響き渡る怒鳴り声がした。
緋山の担当する17歳の妊婦・望海の父親・宮本勉だった。





勉「産むなんて冗談じゃない!久々に連絡来たと思ったら、これか!おい、聞いてるのか!」



緋「お父さん。少し声が。」



勉「あ、すいません」



緋「いえ。どうされるかは、よく話し合って決めてください」





◇ ◇ ◇ ◇ ◇





緋「はぁ〜」



白「17歳で子供か。迷うところだね。」



緋「リスクが高いこともあるけどさ、これからの人生左右するからね。」





食堂で白石と緋山が話してると後から来た藤川が何か話を聞いてほしそうにしていた。





緋「何、藤川。聞いてもらいたいんでしょ?」





藤川は椅子だけを二人のテーブルに持っていき話し始めたころ、藍沢と神崎が離れたテーブルに座っていた。





藤「あいつもさ、妊娠してるみたいなんだ。」



白「冴島さん?」





離れたテーブルに座っていた藍沢は放心状態で、それを見た神崎は笑うのを堪えていた。






◇ ◇ ◇ ◇ ◇





藤「なんで、言ってくれないのかなぁ。なぁ、お前だったら、どう?」





食事を終え、みんなでエレベータに乗り込む。





緋「知らないよ。言わないこともあるでしょ。」



藤「なんで?普通言うだろ。」



緋「あんたの子じゃないんじゃん?」



藤「冗談でもやめろよ。」



白「っていうか、藤川先生。まず、人に言っちゃいけないと思う。そんな大事なこと。」



藤「うん?言っちゃダメなの?」



緋「当ったり前でしょ!あんた、馬鹿なの?」



藤「そういうもん?




あいつ怒るかな?」



『まぁ、一生言われるか、別れるかどっちかだね。』



緋「神崎、言うことキツっ(笑)」



藤「そういうもん?……やばいな、やばいな、これ。」



藍「一つ確認してもいいか?お前ら、付き合ってたのか?」



藤「えっ?」



緋「そっから?」



『ぷふふふ。ダメ、我慢できない(笑)』





バシッ!





『いたっ!!こう…藍沢先生、叩いたな!!』




笑われたことに神崎の頭を叩いた藍沢。白石たちは神崎に感情をむき出しにする藍沢に驚きを隠せないでいた。