それでこそ飯田くん

黒板に張り出された座席表に自分の名前を探す。えーっと鈴木、鈴木は…。
あ、あった。一番後ろだし飯田くん斜め前だしラッキーじゃん!


隣の席は右がお茶子ちゃんって言う子か。お茶子ちゃんって名前めちゃくちゃかわいいんだけど。
左は男の子っぽいけど難しくて読めないや。車が3つくっついてるのって何て読むんだろう。まあ自己紹介もあるんだろうからその時聞いとけばいいかな。


席に向かうと何人かと目があう。まあ第一印象が大事だしニコニコしとこう。なんかあの髪ツンツンした赤毛の子めっちゃ見てくるけど絡まれたらやだから気にしないでおこう。

一番後ろの自分の席にバッグを置いて座る。まだ隣の子女の子は来てないみたい。左隣の男の子は机に突っ伏してるし話しかけにくい。それにしてもこの男の子の髪の毛の色綺麗だなぁ、個性が関係してるのかな。それともオシャレ?


斜め前の飯田くんは姿勢良く座っている。背筋ってあんなに伸びるもんなんだね、人って。





しばらくすることもないで暇にしているとガラッっとドアが開く音が聞こえて思わずその方向をを見る。入ってきたのは金髪に近い髪の男の子だった。めっちゃ人相悪いぞあの子、ヤンキー感はんぱないよ。
あぁ言った側から自分の机の上に足のせてるし。悪目立ちする子っぽい。
あれ、でもあの子なんだか顔に見覚えあるかも。多分入試の時に派手な暴れかたしていたからかな。


その時姿勢を伸ばしっぱなしだった飯田くんが思いっきり立ち上がった。おお、座っていた時のまんまの背筋。


ズカズカと飯田くんが歩いて行ったのはなんとヤンキーくんの席だった。ちょっと飯田くん行動派。

そして第一声が
「机に足をのせるな!!」
だった。意外に行動派飯田くん。ヤンキーに注意できなさそう系委員長とか思っててごめんね。お、ヤンキーくんも言い返す。







結局、このふたりの口論は身ぐるみに身を包んだ少しもっさりな先生らしい人が来るまで続いた。