人の目には月に一度体調を崩す病弱な生徒の僕を気にかけてくれたのか、同じ学年の生徒のなかでいちばん目立つ、ジェームズ・ポッターとシリウス・ブラックが声をかけてくれた。彼らはキングズ・クロスで見かけた黒髪のふたりだった。勉強もできて、箒もうまくて、やっぱりあの時のように輝いていた。賢いふたりには、いつか僕の正体がばれるんじゃないかなんて思ったこともあったけど、そんな不安は一瞬で去っていった。だって彼らは本当に魅力的だったから。
仲良くなってからは、彼らに悪戯の才能もあるということがわかった。ジェームズとシリウスと、僕と、同室のピーター。いつも四人で一緒にいた。ジェームズとシリウスはなんでもできる優秀な生徒。ピーターはおっちょこちょいだけど、優しいし、勉強だってふたりに教えてもらって頑張っていた。でも僕は......。
成績はトップなんかじゃないけれど、悪いわけでもない。先生に得点をもらえることもたまにあった。自分でも、頑張っているなあと思うけど......僕は、人狼だ。
そして、僕は、ジェームズとシリウスと仲良くなりはじめた頃に感じた不安をすっかり忘れ去ったことを、後になって後悔することになった。