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友人たちが受け入れてくれてからは、もう辛くて涙を流すことはなかった。
満月が明けて寮に帰ると、手当てをしてくれたり、少し遅れた勉強も教えてくれた。それに何より嬉しかったのは、彼らがアニメーガスになってくれてしまったことだ。
ジェームズとシリウスが優秀なことは僕も周りも教授がたも、そして彼ら自身もよく知っていたけれど、まさか学生の間にあんな難しいことをやり遂げてしまうなんて思ってもみなかった。あの時のように集まって、僕の目の前で変身して見せてくれたときは、また幸せすぎて涙が出てしまった。
もとの姿に戻ってからのジェームズの嬉しそうな顔、シリウスの自慢げな顔、そしてはじめは不安げだったピーターの少しほっとしたような顔。ピーターが優秀すぎるふたりと一緒に相当の尋常じゃない努力をしたことは一目瞭然だった。それも、僕のために。

それからは満月だって今までよりは辛くなかった。自分のことをほとんど傷つけることはなかったし、在学中は禁じられた森を自由に駆け回ることができた。卒業後は不死鳥の騎士団の任務もあったし何より危険だったから、四人で満月を過ごすことはなくなったけれど、ダンブルドアの命で人狼の集落に入り、彼らと過ごす満月は、ひとりで過ごすよりもずいぶんましだった。



魔法界は悲しいニュースが飛び交い、毎日が暗かったけれど、それでも素晴らしい友人がいて、小さなハリーがいて、満月はひとりじゃなくて、幸せだった。
そう、僕は、僕らは幸せだったのだ。

ハロウィーンの今日、僕の親友がみんないなくなってしまうまでは。
ALICE+