結局駄目とは言えず…。
もう夜も遅いと優良を部屋へ帰してから柄にもなく溜め息が漏れた。
結論から言うと、私が折れた。
一度は駄目だと言ったものの、優良があまりにも悲しそうに落ち込むものだから反射的に許可してしまったのだ。
その上、許可した後の優良がとても嬉しそうにするから、否定する気も失せてしまった。
我ながら情けないと思いはするものの、仕方がない。
こういう時の優良は意外とやり手だ。
…やり手と言っても、本人にその気はないようだから余計に困るのだが。
無自覚ほど質の悪いものもない。
そんなことを考えながら、優良にいくつか約束をさせた。
一つ目は明日の件について、明日はいつも通りA組に登校すること。
二つ目はE組の件について、学秀には黙っておくこと。
それから危ないことはしないように等、思いつく限りの注意事項を述べてから優良を部屋へ帰したのだった。
…とりあえず、今は優良の好きなようにさせておこう。
何かあった時は適当に理由でもつけて連れ戻せば良い。
いざとなれば、優良を悲しませずに連れ戻す方法くらいはあるだろう。
そう自己完結させ、これからのことに思考を向ける。
優良がE組へ行く理由をどうするか…。
優良から望んだということは伏せておくべきだろう。
そうすると、私からE組へ行くよう告げたことにしておくのが一番都合が良い。
問題があるとすれば、周りには通じても学秀には通じない所か。
きっと真っ先に私の元へ来て問いただすのだろう。
(…)
何となくこれからの展開が見えた気がして、少し煩わしく思う。
学秀からの追及は適当に受け流すとして、問題は優良の方か。
口止めはしておいたが、元々分かりやすい娘だから口止めしてても態度でばれそうだ。
学秀に黄色い怪物の存在を知られることだけは避けたいのだが…まあ、何とかなるだろう。
学秀も優良には甘い。
無理に追及はしないだろう。
問題になりそうな点を次から次へと頭の中で解決していく。
案外簡単に片付きそうだ。
…あとは元凶の元へ忠告しに行くくらいか。
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CrystalpalacE