…早く帰ってこい。
生徒会の仕事を早急に片付け、急いで帰宅した。
家の門扉を開けて、不思議に思う。
何故かリビングの明かりがついていない。
時刻は18時少し前。
この時間なら、優良はリビングで夕飯の準備に取り掛かっていると思うのだが。
(…)
この時点で考えられる可能性は二つ。
眠っているか、まだ帰ってきていないか。
いつもなら眠っているで済む話も今日ばかりは不安で仕方がない。
急いで鞄から鍵を取り出し、ドアの施錠を解く。
ガチャリと今度はドアが開いた。
(…)
玄関に優良の靴がなかった。
優良のスリッパが玄関にあることからも、まだ帰宅していないことが窺える。
…まさか、家出だろうか。
(……いや、それはないな)
とりあえず、靴を脱ぎスリッパに履き替える。
リビングへ向かいながらスマホを取り出して、優良の電話番号を呼び出した。
そしたら何故か、リビングの中で着信の音が鳴り響く。
しかも、優良のものだ。
(…)
音を頼りにリビングを彷徨えば、ソファーの上に放置された優良のスマホを発見した。
(…)
電話を切って、優良のスマホを拾いあげる。
そのまま電源を入れてホーム画面を確認すれば、僕が送ったであろうメッセージの通知やメール、電話の件数が表示された。
(道理で出ないわけだ)
家にあったら、出ようにも出られるわけがない。
優良のスマホを自分のスマホと一緒にテーブルへ置くと倒れるようにソファーへ埋もれる。
もしかして避けられているのかと思い始めていただけに、思いっきり脱力してしまった。
…外出時の連絡手段なのだから、ちゃんと持ち歩かないと駄目じゃないか、優良。
そんなことを思いながら、額に腕を当て目を閉じる。
優良との連絡手段であるスマホがここにある以上、無事に帰宅するまでどうすることもできない。
今日は生徒会で遅くなると伝えていたし、優良のことだからのんびり夕飯の買い物へ行ってるだけの可能性もある。
(…)
仕方なく、リビングで大人しく待機することにした。
気が抜けたせいか、柄にもなくうとうとしてしまう。
少し仮眠を取ることに決め、再び目を閉じた。
…早く帰ってこい、優良。
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CrystalpalacE