理解はしている。
「いい加減一人で寝たらどうだ」
そう一言告げると、父さんは優良を連れて部屋を後にした。
…僕に言ったところで無意味だと分かっているにも関わらず、言ってくる辺り性格が悪い。
枕に顔を埋めて、ため息を押し殺した。
昔からそうだった。
優良が僕と一緒に寝ていると、こうやって引き離しにやってくる。
僕の部屋に入っては、優良だけを抱き上げて出ていくのだ。
何度も無言の抵抗を行ったが、上手くいった試しがない。
だから一度だけ、優良の部屋で眠ったことがあった。
そうすれば、優良が部屋へ戻されることもないと思ったから。
(……)
……、結果は父さんの部屋に連れていかれた、優良が。
何で、僕は駄目で父さんは良いんだ。
今も昔も、そこだけは…いや、そこも不満である。
それ以来、優良の部屋で眠ることはなくなったわけだが…。
…優良が部屋へと戻されるのと、父さんの部屋に連れて行かれるのを天秤にかければ、どう考えても前者を取るに決まっている。
(…納得はいかないが)
理解はしている。
父さんも僕と同じで優良が大切なんだろうと。
僕が優良(妹)を大切に思っているのと同じように、父さんも優良(娘)が大切で。
同じことをして、同じものを手に入れようとして、同じものを愛でる。
恐ろしい位に似た者同士。
…自分で言ってて、吐き気がしてきた。
理解したくもないのに理解できるのは、やっぱり親子だからか。
優良が欲しければ、あの人を支配するしかない。
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CrystalpalacE