報告しないと…。

班のメンバーの次は回るコース決めだ。
皆で机を囲んで京都市内の地図を広げていると、片岡さんに言われたことを思い出した。


「そうだ。片岡さんに報告しないと…」


僕の呟きに「私が行きましょうか?」と優良ちゃんは首を傾げて聞いてきた。
少し考えた後、せっかくだからお願いしたわけなんだけど…。


「…なんか、色々連れてきたんだけど」


数分後、優良ちゃんは学級委員コンビやらビッチ先生やらを引っ付けて戻ってきた。
…え、そんなに大人数でどうしたの。
優良ちゃんに声をかけてみたら、困った表情で事情を話してくれた。

新幹線の座席についての話。
座席数の関係上、先生の隣になる生徒が出るらしく、どうしようかと片岡さん達が話していたところに丁度優良ちゃんがやってきたらしい。
そしたら、近くにいたビッチ先生が優良ちゃんを隣の席に誘ったみたいで、それに優良ちゃんは頷いたらしいんだけど…。


「メグちゃんが止めた方がいいよって…」


ついでに、烏間先生もストップをかけたらしい。
…分からなくもないけど。
初めてビッチ先生の授業を受けた時は、びっくりして固まっていた優良ちゃんだけど、日を追うごとに慣れたみたいで、今ではビッチ先生の日常英会話術…という名の異性を落とすテクを着々と身に付けていた。
…このまま行くと、間違いなく理事長に怒られる案件だと思われる。


「…優良ちゃん、めちゃくちゃビッチ先生に好かれてるよな」

「それに、適応能力が高いよね…」


ビッチ先生が嬉々として色々教える上に、優良ちゃんが柔軟に適応してしまうから、色仕掛けの達人になるのも時間の問題だと思う。
それを分かっているからか、片岡さんと烏間先生が止めにはいったみたいだ。
片岡さんとビッチ先生のやり取りに、どうしたら良いのか困ってる優良ちゃんを見て、苦笑いが漏れる。


(…完全に優良ちゃんが置いていかれてる)


そんなことを思っていると、磯貝君も苦笑いしながら「…とりあえず、7人班の誰かになると思うんだ」と話を収束させた。

行く前から賑やかだ。



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