待つ。

僕の部屋で優良と一緒に父さんの帰宅を待つ。
……いや、僕は別に待っていないが。

朝からスーツを纏い、優良に帰宅が遅くなることだけを伝えて出かけて行った父。
明確な時間は告げられていないみたいだが、少なくとも優良が起きてる時間に帰ってこないことだけは確かだろう。


「…明日の朝でも良いんじゃないか?」


僕がそう提案すると、優良は首を横に振って「今日渡したいの」と主張した。
そうは言っても父さんが今日中に帰ってくるとは限らないし、明日から学校も始まる。
あまり遅くまで起きているのは良い考えだとは思えない。

ため息をつきながら、壁にかけられた時計をちらりと見る。
そろそろ寝ないと明日起きるのが辛くなるぞ、優良。
僕の言いたいことが伝わったのか、しょんぼりすると「あと少しだけ…」と呟くように言った。
…優良の少しは、少しじゃないだろう。
再びため息が出た。

そんなやり取りがあってから1時間くらい経った頃。
仕方なく、優良に付き合って一緒に起きていると、誰か…というか、父さんが帰宅した物音が聞こえた。
静かに階段を上る音も聞こえて、うとうとしている優良に声をかける。
父さんが帰ってきたことを伝えれば、ふにゃりと笑って「プレゼントを渡してくるね」と僕の部屋を後にした。


「ちょ…、すぐ戻ってくるんだぞ…!」



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