ランキング戦は終了し、10日後に地区予選が迫っていた。
「よし!!全員整列だ!!」
手塚部長の声が響き、全員が部長の元へ集まる
「今回の校内戦で決定したレギュラー8名は都大会まで団体戦を戦い抜く」
「どの学校も年々レベルが上がってきているからね、決して油断するんじゃないよ──以上」
竜崎先生が言ってることが本当なら皆気合を入れないとだ……。
「よし、練習を続行する!」
「はい!」
「2、3年はCコートへ、1年は球ひろい、レギュラーはA、Bコートで───」
「ちょっとお待ち」
手塚部長の声を遮る竜崎先生。
「…?」
「レギュラーのお前達にはこの男にとっておきの練習メニューを頼んでおいた」
「この男…?」
「あっ!」
「乾!?………とマネちゃん?」
「やぁ」
『……菊丸先輩、私のことオマケみたいにしないでくださいよ』
私もアイデア出したけど採用してくれなかったんだよね…。実際オマケなのは間違ってないのかもしれない。
「全国大会までの今後の長い試合を乗るきるには、まず足腰の強化から!」
『皆さん、このパワーアンクルを足につけてください!』
乾先輩が抱えていた段ボール(重いから私に持たせてくれなかった)の中身をとりだし、レギュラー陣に配る
「250gの鉛の板を二枚差し込んである、両足に1sの負荷がかかるよ」
「ふーん、そんなにたいした重さじゃないっスね」
桃城先輩は足を上げながら呟く。近くでは越前もピョンピョン跳ねている
「赤、青、黄のカラーコーンとそして同じ様に赤、青、黄に溝をぬりわけた。3種類のボールを沢山用意した」
『カラーボールと同じ色のカラーコーンに当ててください』ざっと軽く説明すれば皆納得したのかなるほど、と言う。
「さつま、球だし手伝ってくれないか?」
『え”?………私ってば運動音痴なので』
乾先輩のラケットを借り、試しに球を打てば真後ろにとんでいってしまった。
「……さつまはドリンクとタオルの用意をしてくれ」
『あ、はい』
「後、さつまの作るドリンクの味が薄いから濃いめに作ってくれ」
『了解です!』
***
乾先輩に言われた通り、いつもより味を濃いめに作った。
『皆さんドリンクとタオルどうぞ』
「ありがとうさつまさん」
『いえ、不二先輩、ドリンクの味大丈夫ですか?』
「うん、おいしいよ」
『よかったです!あ、部長もどうぞ』
「ああ、」
『タカさんも』
「ありがとう」
タカさんのテニスラケットを持っている時と持っていない時のギャップスゴくて最初は驚いたなぁ
『海堂先輩も!』
「フシュー」
それに毎回思うけど海堂先輩のその声をって何…?鳴き声みたい