トライゲート橋にて2 船の上に着地したバットマンはすぐさまスモークを張り、咳き込む敵のひとりを床にたたき付けた。 「なっ、なんだ! げほっ、おい、どうなってる!」 すぐ近くで男がひとり騒いでいたので、銃を蹴り上げると同時に頭突きをお見舞いしてやる。額から血を流して敵が倒れた。 「だれか来てくれ!」 船の上にいたのはあとひとり。情けない声を上げる男の後頭部を左手で掴み、正面から右拳を叩きつける。 続けて船内にもスモークペレットを投げ込み、室内を煙で満たした後小型の酸素ボンベを咥えて自分も中に飛び込んだ。カウルには様々なギミックが仕込んであるため、煙の中でも敵をすぐに発見できる。 まず入り口付近にたっていた男ふたりの頭をお互いに叩きつけ気絶させた。倒れたふたりを捨て置いて咳き込んでいる男の後頭部を掴み、膝を叩きつける。 「ぐぁっ!」 仲間の悲鳴を聞いて、残りのふたりがバットマンに銃口を向けた。 「そっちか!?」 「ぶっ殺してやる!」 バッタランを投げて銃を持つ手に怪我を負わせる。 「ぎゃぁ!」 「ひぃっ!」 ふたりが怯んだ隙に銃を蹴り落とし、仰け反った相手の顎に拳を叩き込んだ。 敵を全員始末した蝙蝠は、煙が晴れる前に部屋から出ていった。 目指すは少し離れた場所に停まっていた大型トラック。もう一方はロビンとビーストが戦っているので問題ない。 少し離れた場所に停まっている車へ視線を向けた蝙蝠は、まず運転席のガラスを割り、中の男を引きずり出した。 「ぎゃぁあああああっ!」 パニックに陥る男の頭を地面に叩きつけ気絶させる。すると物音を聞いて見張りの男が駆けてきた。 手間が省けて丁度良い。 「ちくしょう、蝙蝠野郎ッ!」 叫び声と同時に敵が銃を構えたので、引き金を引く前に銃身を蹴り飛ばす。上を向いた銃口が火を噴き空に鉛玉を発射した。 「えっ」 男が驚いている間に顔面を殴りつける。骨の砕ける手応えがした。おそらく鼻だろう。 敵が仰向けに倒れた。動かないので気絶しているようだ。 他に敵がいないか確認したバットマンがトラックの後方へ向かう。 途中でロビンからの通信が入った。 『バットマン、こっちに女の子たちはいなかったよ』 「了解した」 荷台の扉は施錠されていた。多少乱暴だが小型爆弾でガキだけを爆破し、扉を開ける。 聞こえてきたのは、今にもかき消えそうな幼い声。 「あ……」 狭いコンテナの中で30人ほどの少女たちが、怯えた目でバットマンを見上げていた。 [しおりを挟む] 目次 戻る |