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ただの一戸建ての家なのに私の家には地下室があった。
そこには古い本が多く保管されており、科学の実験にでも使うような器具もいくつか保管されていた。本の種類はファンタジーに近いものばかりで、聖杯戦争について、英霊の召喚の仕方、聖遺物、呪文……そんなことばかりが書かれていた。

私は地下室が好きだった。

現実が嫌だったとか、友達がいないとかいうこともなく、別に至って普通。普通が嫌なわけでもなかった。
でも地下室には現実離れしたファンタジーみたいなものばかり。そういうものが嫌いでない限り誰しもわくわくするだろう。好奇心が強ければ試してもみたくなる。


だから別に本当に何かが召喚されたり、日常が変わったりなど別に望んでいなかった。


「貴女が僕のマスターでよろしいですか?」


望んでいなかったはずなのに……
心臓はバクバクいっていて、身体も心なしか熱い。口は自然と笑みの形を作り出す。


これは歓喜だ。


魔術師や魔法、英霊や聖杯。フィクションとしか考えられないそんなファンタジーが現実に存在していて、それを他の誰でもない私自身がやってのけた。夢じゃないかと自分の頬をつねる。
痛い。
目の前の青年、サーヴァントが不思議そうな表情を浮かべた。
夢じゃない


「はい。私が貴方を呼びました」


聖杯戦争は本当に、現実にあったのだ


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