「しもた!!」
屍を抑えていた志摩が力負けし錫棒は弾かれ飛んでくる。

私の方へ


「あかん!!遠子逃げえ!!」


志摩の声と同時に私の頭にクリーンヒットしたようで鈍い音と痛覚、脳が揺さぶられた感覚。

「いってー」

額が切れたのか液体がつたってくる感覚がする。
手で抑えると、血液特有のぬめりと鉄臭さ。


志摩半殺し決定


そう思いながら棒を支えにし立ち上がる。
気絶なんかしてらんねえ。

血が片目に入ってくる。
左目は使いものにならなくなったが右目が使えればまだ大丈夫だ。


「あたしに従え!!!」


神木さんの声がした。
そうか、彼女はふっきれたか。
よかったと思うと同時に視界がぐらりと傾く。

よくねえよ。
痛くて意識飛びそうだ。
そんなこと言ってられないと、視界を坊に移すと屍に頭を掴まれていた。


「坊!」


坊が危ないと思った時、部屋に電気が灯った。

ナイスタイミング!!

屍の動きが鈍くなったが、いきなり電気がついた事で暗闇に慣れてしまっていた目が眩む。
しかしこのままでは坊が危ないと思い腹から声を出す


「坊を、離せやゴルァ!!」


棒で坊を掴んでいる屍の腕をなぎ払うと同時に、坊が唱え終わり屍は消えた。

ああ、クラクラする。
腹減ってるし屍の液体は浴びるし志摩の錫棒は飛んでくるし散々だ。


とりあえず志摩を棒で一発殴っておいた。

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