2
「何で奥村避けられとん?ぼっちかだせぇぼっちか」
新幹線を降りバスに乗り換える時、一人でショボくれている奥村を見つけた。
ぐふふと口を覆いながら笑う私に周囲は引き、奥村は吃驚していた。
「寺島!?」
「そうです。寺島遠子とは私のことです」
ぐふ、ぐふふとにやにやしながら笑う私に師匠は嫌そうな顔で隣に立っている
「奥村君や、また何かやらかしちゃったんですかー?このやんちゃっ子め!!」
「寺島は知らねえのか!?」
奥村はまた吃驚していた。
何だ?本当に何かあったのか?
「おい」
今まで黙っていた師匠が突然口を開いた
「師匠?」
「奥村と言ったな。お前…」
奥村はごくりと唾を飲み込み、体を硬直させた
本当に今日は何だか皆おかしい。
そんな私たちをスルーして師匠は続けた
「そいつ、きちんと管理しておけよ」
「へ?」
「猫だ」
「クロのことか?」
「絶対俺に近づけるな」
師匠は眉間に皺を寄せながらそれだけ言ってバスに乗り込んだ
キョトンとしている奥村にどうしようか考えていると、早く来いと師匠に呼ばれ大人しくバスへと乗り込んだ
「師匠猫嫌いでしたっけ?」
私が質問すると眉間に皺を寄せたまま師匠は鼻で笑った
「馬鹿か。普通の猫はまだいいが、八咫烏どもがヤキモチやいちまう」
「師匠の思い込み痛っー!!」
「うるせえ」
一回殴ってきたにも関わらず、また師匠に殴られた