とあるドMは神を喰らう - deer

知らない方が幸せなことの方が多い

ピッピッ、という音が聞こえて目を開けようとするが、瞼が重くて動かない。仕方がないのでそのままの状態で耳をすませば、聞き覚えのある声が耳に届いた。

「やはり回復力は通常の神機使いを遥かに凌駕するか」

「ええ、あのソーマさえも上回っていると思われます」

「ふっ、それはいい。この偏食因子を他の者へ投与すれば、高い回復力を有したゴッドイーターを生み出すことが出来る」

「神機との適合力も高い数値が出ていますね」

「ますます都合が良い。では、このまま計画を進めよう」

支部長殿ともう一人は誰か分からないが聞き捨てならない会話だと思う。やはりパパの推測通り私はなにかの実験に使われているようだ。私の偏食因子を他人へ投与するという話だが、そんなことが可能なのだろうか。余程近い人間でない限り確実に死を招く気がするのだが、またパッチテストと称して何人もの人間を犠牲にするつもりだろう。自分の中の物が人を殺すのかと思うと中々複雑である。

「これからも死なないでもらいたいものだな」

全ては、人類のために、そんな言葉を残した支部長殿が部屋を出る音を聞いて、再びやってきた睡魔に身体を委ねるのだった。

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