とあるドMは神を喰らう - deer

クズのせいで流す涙より高いものはない

今日もアリサに会いに行く。今日の任務は終わりですか?ああ、コンゴウパラダイスだったが何とか終わった。怪我は?まあ、何箇所か骨が折れた程度だな。馬鹿なんですか?...すまない。アリサが怪我を見れば心配するかもしれないと思い適当に羽織ってきたジャケットを脱がされる。
四方からコンゴウが突っ込んで来るのだからジャンプしても避けようがなかったのだ。やはり空を飛ぶしかないのかと真剣に悩めば、ソーマに盛大に頭を叩かれてしまった。

「こんなに怪我して!本当はもっと隠してるでしょう!?」

「す、すまない」

足と肋骨にヒビが入り、腕の骨を折ったのだが、それを全て確認するように服が剥ぎ取られていく。何でこんなに怪我してるのにこんな所に来るんですか!!アリサに会いたくてな。馬鹿!!エンの馬鹿!!骨折まみれの身体に抱き着かれ、痛みで恍惚としてしまいそうだ。

「ちょっといい?」

馬鹿と繰り返すアリサの頭を撫でながら謝っていると、扉が開いてそんな声が聞こえてくる。上がタンクトップ一枚でアリサに抱き着かれている私を見て、お邪魔だったかしら?と首を傾げる橘副隊長。出来れば服を着させてもらいたいところだが、震えた声で何をしに来たのかと尋ねるアリサを離すわけにもいかなかった。
何とか身体を離して座ったアリサの手を握る。私がついているから大丈夫だ。そう言えば少し落ち着いたように橘副隊長と話し始めた。

「頭の中でリンドウさんが仇になっていて...」

どうやら支部長殿の計画は随分前から進められていたらしい。出る杭は打たれるということか。中々のクズにしか思えないが、そうしてまでパパが追っていた計画とやらを達成させたいのだろう。
だが、そんなことはどうでもいいのだ。問題はその計画とやらのせいで、こうして私の友人が傷つき、パパの大切な人たちが悲しみ続けていることだ。私はいくらでも利用されてやるが、これ以上友人を傷つけさせはしない。
混乱して頭を抱えるアリサの背中を摩る。話してくれてありがとう。病室を出る前に橘副隊長が頷いたので、それを返してアリサを落ち着かせるのだった。

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