とあるドMは神を喰らう - deer

おっぱいいっぱい夢いっぱい

「この馬鹿が」

「見舞いに来て第一声がそれとは酷いな」

「馬鹿に馬鹿つって何が悪い」

帰投した私を見た雨宮教官に手術室へ投げ込まれて一時間。病室で目を覚ませばベッド脇の椅子からそんな声が飛んできた。心配かけたな。治ってねえのに任務に行く馬鹿なんか誰が心配するかよ。フードを被ってないソーマは分かりやすいな。安心したような、怒っているような、そんな顔をするソーマに手を伸ばす。
まだ点滴の管がついているため、ソーマの元まで届かなかったが、そんな手を握ってくれるあたり本当に優しいやつだと思った。

「無理すんな」

「少し内臓をやられただけさ」

「傷だらけのやつが何言ってんだ」

「跡が多いだけだ。怪我自体は治っている」

「それでも女かよ」

「女である前に私はゴッドイーターだからな」

心配させまいと返事をしていたはずなのだが、ソーマがふざけるなと声を荒げた。どうしたんだ?自分がどうでもいいみたいに言ってんじゃねえぞ。すまない。お前みたいな馬鹿を心配するもっと馬鹿なやつらがいること忘れんな。ああ、そうだな。ありがとうソーマ。心配してくれる仲間がいることが何よりも心強い。

「女なら傷なんて作るな」

「意外だな。ソーマもそういうことを思うのか」

「サクヤが結婚は女の夢だと言っていただけだ」

「まあ私は人に好かれるようなタイプじゃないからな。結婚なんて出来ないさ」

パパの心配は杞憂に終わると思う。私のような者は傷があろうとなかろうと好きになってもらえはしないだろう。あまりその願望もないので、友人や仲間が幸せになっていくのを見ているくらいが丁度いいのだろう。
だから、ソーマは幸せになってくれ。そんな一方的な話誰が聞くか。ソーマやコウタたちが幸せだと私は嬉しいんだがな。知るか。全く、こういう時は強情だな。お前が悪い。随分と可愛いことを言っていることに気づいているのだろうか?私も幸せにならないと自分も幸せになってやらないとは。

「じゃあそうだな。もしお互いいい歳まで相手がいなかったら結婚でもするか」

「...何言ってんだ」

「家事は私がやるという条件でどうだ?私はソーマと暮らすのは楽しいと思うんだが」

好きにしろ。ソーマがそう言った瞬間、扉の前でコウタが口を開けて立っていた。え、お前ら結婚すんの?ポツリと漏らした言葉にソーマが立ち上がった時にはもうその姿は無かった。

「ソーマが!!!ソーマがエンと結婚するって!!!!」

お互い相手がいなかったら、という条件付きなのだが、そんなことは知らないコウタの大声がアナグラ中に響き渡る。大きく舌打ちしたものの、前のように追いかけていかないソーマにいいのか?と首を傾げる。

「あながち間違ってねえだろ」

「だがソーマは私が相手では嫌だろう?」

「何でそう思う」

「私より綺麗な女性は沢山いるからな」

橘副隊長にアリサにリッカ。竹田オペレーターも可愛らしい顔立ちだ。雨宮教官だって美しく強い女性である。自分の容姿がその中で劣っているのは火を見るよりも明らかだ。

「それに、胸は男のロマンなんだろう?私にはロマンが無いようだからな」

以前コウタが熱く巨乳について語っていた。下乳横乳揺れるそれにはロマンがいっぱい詰まっているらしい。決して大きくない自分の胸を見ると少し申し訳ない気分になったのは最近のことだ。

「誰がそんなこと言った」

「コウタだ」

「そうか。少し用を思い出した。お前は大人しく寝てろ」

布団を首元まで掛け直したソーマが部屋を出て行く。律儀なやつだな。そんなことを思いながら目を閉じれば、遠くの方でコウタの悲鳴が聞こえてきた気がしたが、気のせいだろうと眠りについたのだった。

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