とあるドMは神を喰らう - deer

歴史に殺された人間は少なくないのが現実だ

フラム・エールという男は最強と言っても過言ではないゴッドイーターだった。今の神機を使っていたなら、恐らく中規模の支部の戦力と同じかそれ以上の戦力を持っていただろう。
だが、あの男は非常に愚かな男だった。極東支部へ救援に来ていたフラムはそこで一人の女性に一目惚れをしてしまった。
気が強く自分という芯を持った彼女は確かに綺麗だったが、それだけの理由で、大怪我を負った彼女のために任務を放棄し、フランス支部から勝手に極東へやって来たことで懲戒処分となり、神機を剥奪された。

「愛する女性のためならこれくらいなんともない」

始めは冷たくあしらっていた彼女もそんな男に絆されて二人は結ばれたのだと風の噂で聞いた。規律違反を犯した最強のゴッドイーター。それが伝説とまで言われるようになった頃、あの男の死を知った。
惜しい人物を失ったと思った。それだけの気持ちであの二人がいたサテライト拠点について調べてみれば、二人には子どもがいたことを知った。
ゴッドイーターチルドレン。生まれながらに偏食因子を持つそれは非常に優秀な戦力になり得るはずだ。そう思い、サテライト拠点へ赴きエール家を訪ねたが、あの男と瓜二つの息子は頑として耳を貸さなかった。
このサテライト拠点は特殊で、フェンリルの管轄外にあった。物資の流通など、ここの建設に携わったフラムたちが何かと知恵を授けたようだ。そのおかげで簡単に検査を受けさせることが出来なかった。
最終的に研究中だったフェロモンを使い、アラガミに襲わせ消すことになってしまった。そして、一人だけ残った娘は見事に新型神機に適合し、極東支部初の新型神機使いとなった。

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