とあるドMは神を喰らう - deer

防御の乱れは風紀の乱れ

前線に復帰したものの、榊博士と雨宮教官からの圧力により中型アラガミの討伐任務しか受注することができなかった。代わりに一日にいくつもの任務をこなしているが、以前と違い、他のアラガミの乱入がない任務のため、怪我をすることもなかった。
第一部隊の隊長としてはどうなのかと思うが、他の部隊に余裕ができるのならあまり悪いことではないのだろう。

「あ、いいところで会った!」

久しぶりの第一部隊での任務のために神機保管庫へ入るとリッカのそんな声が聞こえた。顔のオイルを拭いながら私の神機を指した。

「君ってば最近連続で任務に出てるからタワーシールドにガタがきてるみたいでね、今日の任務が終わった後しっかりメンテナンスはするけど、一応今日は無茶しないようにね」

「そうか、手間をかけてすまない」

「メンテナンスは好きだからいいんだけどね。エンの神機は真っ直ぐで見ていて楽しいからさ」

「そうなのか」

「うん!傷だらけなのに嬉しそうっていうか、エンのこと大好きって感じでさ」

「それは嬉しいな」

今日も頼むなと言って神機を受け取る。そろそろ次の段階に強化することができるそうなので、あまり無茶な使い方をしないようにしようと思う。

「あ、君は直ぐ無茶するから言っておくけど、君も無理しないでね。死んだりしたら駄目だよ?」

「ああ、心得ておこう」

「約束だからね?」

「ああ」

軽く手を上げてリッカと掌を合わせる。帰ったら真っ直ぐ神機を持ってくるように言われ頷いたが、私がその約束を守ることは出来ないのだった。

ALICE+