とあるドMは神を喰らう - deer

何事も終わった後の対応が大事

「コウタ!頭を狙え!!」

「おう!!」

最近極東で目撃されるようになった新種のアラガミ、ハンニバル。炎で攻撃をしてくるタイプのようなので氷属性の弾を撃ち込ませる。私の朱雀とは相性が悪いが、あまり硬くはないため、結合崩壊を優先して叩けば倒せない相手ではないだろう。

「未知のアラガミなんですから前に出すぎないでくださいよ!!」

「アリサも気をつけてくれ!」

尻尾のリーチが長いところが厄介な相手だ。突進か回転か、見極める前に癖で盾を展開してしまう。始めこそ何もなかったが、それを繰り返すごとにギチリと嫌な音がした。
これ以上はやめた方がいいな。そう判断して攻撃はジャンプで躱していく。危ねえぞ!ソーマにすまないと謝りながら頭に氷属性のバレッドを撃ち込んだ。

「やった!結合崩壊だ!」

「待て!動きがおかしい!」

コウタも撃ったバレッドでハンニバルの背中が結合崩壊を起こした。弱ったのかと思い畳み掛けようとしたが、ハンニバルの動きが変わったことでそれを止める。

「アリサ!ソーマ!ガードだ!!」

四方八方に炎の柱が走る。動きが予測できない攻撃に備えて盾を展開する。盾を持たないコウタの前に走りタワーシールドを展開すれば、容赦のない炎が襲ってきた。

「どうやらあそこは壊してはいけない部分だったようだな」

「うえっ、何だよそれ!」

「あの攻撃は避けるのは難しそうだな...畳み掛けるぞ!!」

これ以上攻撃を受ける前に終わらせようとブラストを構える。コウタとアリサと三人で銃撃を浴びせ怯ませる。行けソーマ。ソーマ!頼みましたよ!今だソーマ!!ハンニバルの身体がよろめいた所にソーマが突っ込む。

「やった!!」

ソーマの一撃で倒れたハンニバルにコウタがガッツポーズをする。終わったな。ソーマがコアを回収したが、未知の素材だったらしい。

「榊博士が喜びそうだな」

「早く帰って渡してげましょうよ」

「新種って言ってもそんな手強い相手じゃなかったなー」

迎えが来る地点へ向かって歩き出す。帰ったら私の部屋に来ませんか?えー、俺の部屋に来いよー。...掃除くらい自分でしろ。ここ最近入院と任務でアリサたちの部屋に行っていなかったせいか、随分汚くなってしまったらしい。

「だってソーマばっかりずるいじゃないですか!!」

「そうだよ!エンとソーマが同じ部屋に住んでるとか俺たち聞いてない!!」

「すまない。私の部屋は改装で当分入れないと言われてな」

部屋中に仕掛けられた監視カメラや盗聴器を取り除くには改装してしまった方が早いらしい。その間はソーマの部屋にでも住むといいと榊博士に言われてしまい、退院後はソーマの世話になっていた。

「だったら私の部屋でもいいじゃないですか!」

「お前らは区画から違うじゃねえか」

「出世か!出世すればいいのか!!」

「二人で住むにはある程度広くないといけないからな」

私がそう言ったとき、後ろから何かが動く音が聞こえた。コウタ!アリサの声に振り向けば、確かにコアを摘出したはずのハンニバルが拳を構えていた。

「エン!!」

咄嗟にコウタの前で盾を広げたが、バキリと音がしてタワーシールドが砕ける。リッカに叱られるな。ハンニバルの拳に吹き飛ばされながら聞こえたソーマの声を最後に、視界が暗くなったのだった。

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