とあるドMは神を喰らう - deer

死神キャラはフードをかぶりがち

「鉄塔の森での任務になります。他のメンバーは先に到着しているのでそちらで合流してください」

竹田オペレーターに言われた通りに神機を担いで鉄塔の森でヘリを降りれば、神機を持った男が二人いたのでそちらへ向かって歩く。エリック・デア=フォーゲルヴァイデと名乗った赤髪の男に、日口エンと申します、と頭を下げる。もう一人の青いフードを被った男にも挨拶をするべきかと思った時、目の前の男にオウガテイルが降って来た。それから庇うべく男を突き飛ばす。結果的に男は無傷で済んだが、私の右足が粉砕されてしまった。激痛と共に走る甘さに息を吐きながら冷静にオウガテイルを斬り伏せる。今回は持って来た回復錠を幾つか噛み砕き無理やり立てば、さらなる痛みに襲われた。

「だ、大丈夫かい!?」

「問題ございません。剣で攻撃は難しいですが、銃形態であれば援護出来ますので」

一応Oアンプルも持って来ておいて良かったと思う。足の痛みはもちろん良いがどうせなら針で貫かれたいし、ヴェノム状態になりたい。

「おい、お前」

ガチャリ、と重そうな神機の切っ先を私に向けたフードの男に目を向ける。名乗らず飛び出したことに怒っているのかと思い、申し遅れました。日口エンと申します、と名乗るが、どうやらそうではなかったようだ。

「死にてえなら俺が殺してやる。足手まといなんざいらねえ」

それだけ言って去って行ったフードの男の後ろ姿を見ながら、悪いやつではないんだ、あまり気を悪くしないでやって欲しい、と言う赤髪の男に、問題ございません、と返して歩き出す。どうしても足を引きずる形になってしまうが、多少無理をすればある程度は動けそうだ。
赤髪と共に周囲を警戒しながら進めば、ほとんどのアラガミが地に伏せていて、残っていたオウガテイルも捕喰される直前であった。ブラストを構えながらそれを見れば、ソーマは本当に強い男なんだ、と赤髪が言った。そんな強い男であるフードに迫るザイゴートに追尾弾を撃ち込めば、どこか驚いたような顔でこちらを見たフードに変わって捕喰する。ああ、どうせなら私をヴェノムにして欲しかった。

「...帰投する」

相変わらず私の怪我が酷いだけで済んだ任務を終えてアナグラへ戻る。赤髪の肩を借りながらゲートを潜れば毎度の如く静寂の後にヒソヒソと声が広がったが、今回の話題はどうも新型だけではないようだった。

「おい、死神のお帰りだ」

死神という言葉が引っかかったが、いつまでも肩を借りるのは申し訳ないので歩を進める。今回はただの骨折ではなさそうなので、ゴッドイーターの治癒力を持っても、明日任務に行くことは出来ないのかもしれない。

「お手数をおかけしました。ありがとうございます」

医務室まで肩を貸してくれた赤髪にそう頭を下げる。僕の方こそ助かったよ、と言って赤髪が医務室を出れば、一日ぶりの集中治療室へと突っ込まれたのだった。

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