愛して止まない* 愛して止まない [1/7] 美しいといえば何を思い浮かべる? 花?女?宝石? 私は迷わずにあの人の睫毛って言う。 ほら見て。均一で、丁度いい長さ、一本一本がくびれよりもくびれらしい曲線美。 まだまだあるの。 筋肉。完璧なまでの肉体美。ダヴィデ像?ロダン像?いや クロロ“でしょ? でも待って、彼は観賞用じゃないの。 もし見るなら、見物料取るわよ。 「何をしているんだ……?」 爽やかって言ったら何を考える? イケメンの歯の光沢?透け感のある白いTシャツ?ミント?レモン?スイカ? いやいや…… そこも、“クロロ”でしょう。 というわけで、私は彼のクローゼットの中にいるんです。 「出て行け、自分の足で」 「いーーやーーだーーーーっ」 「ダダをこねるな。今すぐ出て行け」 「そんなに目障り?そんなに不快?そんなにキモい?」 「……別にそういうわけではないが」 「何!?今の間!?」 「ふー。悪かった」 「何!?今の息遣い!?」 「………」 黙りこくった。多分反省してるんだわ、クロロったら 素直じゃないんだから{emj_ip_0173} 「今日、アジトで話がある」 「え……もしかしてプロポー「一堂に会して仕事の話をする」 「はい。わかりました」 「あと、いい加減オレの部屋の床で寝るのは止めろ」 「えぇっ、なんでよ〜〜」 「お前がいると寝ている時に嫌な気配がするんだよ、特に耳元で」 |