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愛して止まない*

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ドアノブに手をかけると、驚いたことが起こった。

捻ろうとした瞬間ドアノブが消え、ワンテンポ遅れで自分がドアから離れていることに気付く。
真後ろにはベッドだ。

「もう。なんの真似よ」

「オレはお前が蜘蛛だから手を出さなかった。守る義務がない今、お前に手を出してもいいということだ」

「もしかして口止め……?それとも能力を奪う気……?」

「さあ、どっちだろうな」

クロロの威圧に、足はもう震え始めている。

「どちらにせよオレは差別が嫌いだ。女だからと言って甘くはしない。使えない能力者を生かすほど酔狂でもない。邪魔なやつは殺す。それがオレの性分だ」

「死に際がクロロで本望だよ。一思いにやってよね」

「ああ、餞けとして苦しまずに逝かせてやる。」

クロロは本を具現化すると、インドアフィッシュと唱えて、2体の白い魚を召喚した。
ふわふわと無重力で浮遊する魚が腹ペコそうに白い目を剥き出しにして見ている。



「怖いなら視界を閉じたらどうだ?」

「そうだね」


さよならクロロ、来世でまた逢いたいな。




《愛して止まない*終わり》


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