ライファーンの背に乗り松田と共に東都の上空を飛行する。

「ライファーン高度を」

彼女が指示すればその巨大な鳥は翼をはためかせ高度を下げる。人の姿を確認できるようになった時だった。

「あった…米花中央病院よ!!すぐに連絡を!!」

三雲の声に瞬時に手に持っていた携帯で佐藤に電話をかける。

『松田君!!無事なの!?』
「あぁ!!それより爆弾の場所が分かった!!米花中央病院だ!!俺は先に行ってる!!」
『え、ちょ松田君!!!一体なnブツン』
「ライファーン!!あそこに!!」

仲間に指示を出す松田の寿命をみてライファーンに降りるように指示すれば巨大な翼をはためかせライファーンは米花中央病院に降り立つ。
松田は飛び降り、己を助けてくれた少女に手を伸ばして下ろす。

「ありがとう、さ、早くいって」
「本当にここだろうな!!」
「えぇ、ここにいる人全員が同じ寿命になっているわ」
「そこら辺の話とその鳥について話を聞きたいが…」

松田は悔しそうに顔を歪めていた。
そんな松田に彼女は一枚の紙を渡す。

「落ち着いたらここに行って…ほら早く」

松田は舌打ちをすると屋上から病院内に入っていく。

「クフフ…よろしかったのですか?」
「いいのよ、彼は信用に値する男性よ?それより骸、ありがとうね」
「クフフいいえ、あれくらい」

彼女の後ろから音もなく現れたのはどこかの南国フルーツを思わせる独特な髪型をしたオッドアイの男性、十代目霧の守護者の六道骸だった。
彼は雲雀からの連絡を受け、ショッピングモールにそれこそ一寸先も見えない霧の幻影を現せ、ここまでやってきたのだ。

三雲はここまで運んできてくれたライファーンを撫でる。
見た目は巨大な鳥でアニマルボックスのモデルとして神話に登場するシームルグをモデルに作られた匣兵器だ。
姿は頭は狼で身体は鷲、毛皮は純白。この子は綱吉の匣兵器と違って攻撃モードしかなく、接近戦の双剣と遠隔戦のライフルになることが可能なのだ。しかも炎の量によってその大きさを変えれることが可能。

「ま、あとは警察に任せましょうか」
「クフフ…あの警察官面白いですねぇ」
「あら、気に入った?」
「クフフ…それより、その姿かわいいですね…どうでしょう、私と買い物でも」
「ふふ、よろしくってよ?」

そう言ってからライファーンをボックスに戻しリングを首にかける。
そして手をさしだしている骸の左手を握る。

二人の姿はサァーと現れた霧によって隠れた。