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それから6日ほど経った頃…

近江連合の寺田が芝浦埠頭の船に移動するようにと指示を出した

「お父さん、着いたわ」

風間「ああ」

寺田「お待ちしてました。こちらです」

ヒラ…

風間が何かを落とした

「お父さん…何か落ちたわよ。……遺言状?」

風間「世良の遺した遺言状だ。一馬はもうすぐここに来るだろう。この遺言状を…渡そうと思う。そして由美のことも全て話す」

「そう…」

────


ガチャ…
寺田がドアを開ける

「桐生さん!」

桐生「杏子!」

二人は抱擁した

桐生「会えてよかった…大丈夫だったか?」

「ええ、大丈夫!」

そして、風間と対面した

風間「よく来たな…一馬」

桐生「親っさん…ご無事で…!」

風間「すまなかった…苦労をかけたな」

バタンと寺田は閉めて行ってしまった


風間「あの寺田って男は…もともと俺と同じ、元ヒットマンだ」

桐生「そうだったんですか」

風間「近江連合本部長の肩書きで東城会に探りを入れてもらってた。特に……錦山をな」

桐生「……」

風間「なあ一馬…これからこの10年間に隠された全てを話す。…いいな?」

桐生「…はい」

すると風間は遥を見る

「あなたが…遥ちゃんね?」

遥「…うん」

風間「その子の母親の美月は…由美の妹じゃない」

遥「え!?」

風間「由美は…由美は美月なんだ。…お前達が美月だと思って探してた女は、由美だったんだ」

桐生「どういうことです…」

風間「美月は…5年前から由美が演じ続けた姿なんだ」

桐生「じゃあ…遥の母親って言うのは」

「由美ちゃんよ。その子は正真正銘、由美ちゃんの子供なの」

遥「由美お姉ちゃんが…私のお母さん」

風間は頷く

桐生「親っさん…由美の相手…いや、遥の父親は?」

風間「神宮京平だ」

桐生「神宮…!?あのMIAの…」

風間「杏子」

「……」

杏子は立ち上がり棚の上の写真を取った

「9年前の写真よ」

桐生さんに見せた

風間「由美が抱きかかえているのは遥。横に写っているのが、神宮だ」

桐生は遥に見せる

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