17P
風間「由美が事件のショックで記憶を失ったことは知ってるな?」
桐生「はい」
風間「事件の翌日…由美は何もわからないまま、病院を飛び出した。だがあの子の身体は覚えていたんだよ。自分が生まれ育った…ヒマワリの場所をな」
桐生「ヒマワリ…」
風間「俺は連絡を受け、すぐに由美を手元に引き取ったんだ。そしてあの子の記憶を戻してやろうとした…何枚もの写真を見せた」
あの時の場面がフラッシュバックした
風間「俺はその時分かったんだ。堂島組長を殺したのが…本当は誰だったのかをな」
桐生「……」
風間「そして錦山には由美の存在を知らせず、彼女の世話をすることにしたんだ」
桐生「…でも、由美は何で神宮なんかと」
風間「神宮は世良と深い繋がりがあって…よく東城会に出入りしていた」
桐生「神宮と会長が…?」
風間「神宮は最初、世良の傍にいた杏子に言いよっていてな。是非彼女を秘書にしたいと」
桐生「え…杏子に?」
「……」
風間「しかし杏子はそれを拒んだ。諦めた神宮だが…その時偶然、由美に出会ったんだ」
桐生「…」
風間「政界を目指す神宮は世良から裏でバックアップを受けていたんだ。神宮は由美に出会い…恋をした。そして記憶を失っていた由美は…心の隙間に入ってきた神宮を受け入れた。俺は止めることができなかった」
「私もよ…」
風間「もし神宮と…幸せな生活が送れるなら、極道社会とは縁が切れるかもしれない…運命を変えられる転機なのかもしれない…そう考えると、由美の幸せは…神宮との生活の中にあるような気がしたんだ。……そして由美は神宮の子を産んだ」
「それが遥ちゃんよ」
風間「だが神宮の元に、総理の娘との縁談が舞い込み…その時籍を入れてなかった由美は自ら身を引いた……神宮の為をおもってな。だが…それが歯車を大きく狂わせていったんだ。…所詮神宮が手に入れた権力は他人から与えられたものだ…だが奴はそれを守るために少しずつ変わっていった。自分の中では正当化しながら」
「その後由美ちゃんと遥ちゃんはお父さんがまた面倒を見ていたの」
風間「そしてある日…世良に神宮から緊急の電話が入ったんだ」
神宮はフリーの記者を殺したのでそれを隠蔽するため、世良に協力してもらったそうだ
あとふたり殺すようにと世良に頼んでいた。由美と遥のこと
桐生「由美と遥を…?神宮、なんて野郎だ」
風間「俺は世良を説得し、由美と遥を神宮の目から欺く工作をした」
桐生「そのための…美月やアレス」
風間「ああ。俺と世良は遥をヒマワリに入れ、由美を美月へと変身させた。ニンベン師…偽造屋を雇い由美の顔を変え、架空の戸籍や記録を創り上げてな」
5/6
prev next△