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それから10年後───2005年
この10年で街並みも変わった
カラの一坪があった場所はミレニアムタワーが建った
携帯電話が発売されたり、セレナの真ん前にスターダストというホストクラブが出来た
29歳となった杏子は、相変わらず東城会の仕事をしていた。真島とは付き合って10年
桐生の仮出所前日…
東城会本部では緊急幹部会が開かれることになった
「錦さん、お疲れ様です」
錦山「おう。杏子」
【東城会直系錦山組組長 錦山彰】
錦山の髪はオールバックになっている
組長らしい風貌だ
カチ…
杏子はタバコに火を点けた
「どうしたんです?緊急幹部会を開きたいだなんて…」
錦山「なに…確かめたい事があるだけだ。ほら…親っさんが来るぞ」
「あ…迎えに行ってきます」
錦山「……」
杏子は正門へ
「お父さんっ」
風間「杏子、だいぶ会ってなかったな」
「うん、そうね…忙しかったの?」
風間「ああ…いろいろな」
そのあと嶋野も来た
会議室────
三代目、世良が来る
皆お辞儀をする
杏子もだ。彼女は世良の後ろに立っている
嶋野「で、三代目…今日は一体、何の緊急幹部会で?」
世良「奴から、緊急の議題があるそうだ」
すると皆錦山を見る
嶋野「お前が〜?」
風間「おい、てめぇの裁量で幹部会とは…どういう了見だ!錦山」
錦山「直系組長の皆さんがいるこの場で…三代目に伺います。…東都銀行の貸金庫にあった組の金、100億…盗まれたってのは本当ですか?」
「…!」
皆ざわついた
ドンっ
嶋野「やかましいわ!!!おい、今のがヘタな作り話やったら───エンコや済まん話やで」
錦山はニヤリとした
嶋野「……三代目」
世良「その情報…どこからだ」
錦山「関西……五代目・近江連合の寺田です」
またざわついた
世良「この件は、しっかり裏とって話すつもりだった」
嶋野「ほんなら100億は…」
杏子も初めて知った
世良「…ああ」
嶋野「ふざけんなぁ!!東城会二万五千…死に物狂いでかき集めた金や!100億言うたら、どんだけの血ぃ流れてるか…分かっとんのかコラァァ!!」
風間「嶋野!てめぇ…誰に向かって口利いてんだ」
嶋野「……」
世良「この件は東城会本部預かりにさせてもらう。今日はご苦労だった」
世良は立ち、部屋をあとにした
嶋野「おい!待てや!」
そんなんで納得いくかい!と聞こえた
そんな中、風間と錦山は睨みあった
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