君が悲しいときには
泣き虫な幼なじみは、今日もまたどこかで泣いているのだろう。
「泣き虫金吾」
「…う、うるさい」
どもりながら続ける言葉に力は無く、どうして泣いているかを聞くのも野暮というものだ。
何が悲しいんだか、と隣に座り込んでそのまま。こんな時間を共有するのは何度目だろう。
くしゃりと撫でてやれば、その手は子供扱いはやめろと簡単に払いのけられる。
「つまんない事で泣いてばっか」
「…」
「誰かが泣いてるなあって思ったらいつも金吾」
「…泣いてる人探すとか」
あくしゅみだ。と、鼻をすする音と共に耳に滑り込む。
「あら、私別にそんな趣味ないわよ」
「じゃあなまえは、タイミング悪すぎ」
「それは、…確かにそうね。たいしたこと言えないけど遭遇しちゃうの」
困ったこまったと繰り返し頬杖をついて目線を泳がせた。
前は喜三太の蛞蝓が起きたら顔に居たと泣き、その前は故郷の面影に泣いていた。
なんと感受性豊かだろう。
私はそんな事で泣かないから心情は正直よくわからない。
だからこそ、ほっておけなくて毎回姿が見えなくなると探してしまう私は、過保護すぎるだろうか。
「仕方ないわね、団子奢ってあげるから」
隣でまだえぐえぐとだらしのない金吾に早く笑いなさいよと手を引けば、彼はいつものようにぎこちなく笑ってついてる。
少しだけ、彼がいつか私以外の前で泣く日がくるのだろうかと思えばそれはそれでイラつく。
また泣いたら、また私が座って貴方をからかう。
それが、今まででこれからなのだから
それが、これからも変わらない関係でいたいと願うただのわがまま。
end
20120621
あわあわP/君が悲しいときには
初音ミク
泣き虫金吾と強がり幼なじみ
年齢としては1は時代に友達以上恋人未満な関係。
だんだんと泣き虫じゃなくなる金吾の側で、いつまでも泣き場所としているヒロイン
歌詞中は、珈琲ですが此処は茶店でお団子あたりに落ち着けました。
ヒロインは無意識に恋心があって、金吾は随分と昔から意識はしているので泣き虫を早くなおしたいのは金吾自身。ほのぼのなのか片思いか悩んだ結果、片思いに
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