2
甘いセラの香りに癒されながら唇を重ねていると、不意にそれは離される。
少し苦しそうに息を吸い込んだセラは、甘えた眼差しで僕を見つめた。
『……総司……』
「……ん?」
『……すき……』
可愛い声でそんなことを言われてしまえば、下半身の熱はより高まり、吐き出せない辛さから眉根を寄せる。
それでもこの子には触れたくてたまらないのだから、この熱の燻りにはどうしたって慣れていくしかない。
桃色の先端を指先で摘み転がすと、小さな唇を割って切ない声が漏れる。
セラは素直に膝同士を擦るように悶えていて、その仕草がまた可愛かった。
「動いてどうしたの?下も触って欲しい?」
『ん……違……』
「違うの?」
薄明かりの下、切なげな瞳が引き込まれそうになるくらい綺麗だ。
顔を近付けると、セラは待ち侘びるように頬を染めて僕を見つめるから、呼び寄せられるように唇が重なった。
「……は……」
『ん………』
セラを汚したくない、大事にしたいと思う一方で、僕だけには全てを見せて欲しいという気持ちも芽生えてきた今。
少しずつ順応して、僕のすることに応えてくれるこの子の気持ちが何よりも嬉しいと思う。
蕩けそうになるようなセラの顔を見るこの時間が堪らなく愛おしくて、幾度となく唇を重ねる。
触れた舌先が心地よく、情欲が掻き立てられる気がしていた。
「ここ可愛いね。柔らかくて、それに敏感だよね」
『あっ……』
膨らみの中心にある桃色の粒を舌先で刺激すると、甘い声と共にまた膝がもぞもぞと動いている。
先程からずっとここしか触っていないから、セラはもどかしそうに唇を噛み締めたまに恨めしげな表情で僕を見つめていた。
「他はどうして欲しい?」
両方の先端を指先で刺激しながら耳元で呟くと、セラの身体はぴくんと揺れる。
息も少し上がっていて苦しそうなのに、涙目で僕を見るセラは恥ずかしいのか自分では言えないようだった。
「セラ、言ってよ」
『でも……』
「下も触って欲しいの?」
セラの瞳は揺れて、それはふいと逸らされる。
僕が下に身に付けた彼女の下着に手を掛けると、セラの瞳は大きく見開かれた。
『あっ、待って』
「どうしたの?」
『脱がせるの……?』
「脱がないと下着が濡れちゃうでしょ?」
『だけど……そんなところ、総司に見られちゃうのは恥ずかしいよ……』
ああ、もう……可愛いな。
半分泣きそうになってる顔も可愛いし、消え入りそうな声も可愛いし。
その様子が余計に僕を煽ってることに気付いていないところも可愛くて仕方ない。
「恥ずかしい姿、僕には見せてよ」
『……でも……』
「大丈夫、気持ち良くしてあげるから」
僕の言葉に顔を赤らめたセラは、恥ずかしさに耐えるように瞳をきつく瞑っていた。
僕がナイトドレスのスカートを上に捲ると再び目は見開かれたけど、脚を閉じられないように僕が間に入れば、慌てた様子で首を横に振った。
『や……やっぱり待って、総司……』
「だめ?」
『だって……やっぱり見られたらやだよ……』
「でも見ないと気持ちいいことしてあげられないよ」
『だけど、そんなことされたら死んじゃう……』
「こんなことで死なないから大丈夫だよ。僕を信じて受け入れて」
本当に嫌そうだけど、身持ちの堅いセラのことだ。
免疫があまりにないし、抵抗を感じるのは当たり前かもしれない。
でも僕の言葉を聞いて受け入れようとしてくれたのだろう、先程より脚から力は抜けたものの、いまだ泣きそうな顔で僕を見ていた。
「痛いことはしないから力抜いてて。怖いなら目を閉じてていいよ」
『目を閉じて変わるの?』
「先に見ちゃうからあれこれ考えて不安になっちゃうんじゃない?僕に任せてよ」
『そうなの……かな……』
「そうだ、これで目隠ししてあげる。待ってて」
直ぐ近くにあるスカーフでセラの目元を隠して縛ると、なんだか余計に悪いことをしている気分にさせられる。
でもセラは視界が遮られたことで少し落ち着いたのか、ようやく静かにベッドに寝てくれた。
「どう?この方がいい?」
『分からない……けど……』
「嫌だったらいつでも取ってあげるから言って。じゃあ続きするね」
その言葉でまたセラの身体には少し力が入ったものの、下半身に纏うナイトドレスを脱がせていく。
そして最後に下着も脱がせゆっくり脚を開かせた先、そのあまりにも妖艶な姿に自分の中の欲望が剥き出しにされた気がした。
『あんまり見ないで……』
「うん……見てないよ」
そう言いながらも、手付かずの蕾を恥じらいながら開くそのセラの様子が僕の興奮を煽る。
いつも綺麗なドレスに包まれ脚すら広げないこの子が、今は僕の目の前で何一つ身に纏わずに全てを曝け出してくれていた。
脚を更に広げればセラはまた身体を震わせるけど、汚れのしらない綺麗なその場所は愛らしい小さな蕾をつけて僕を誘っている。
顔を寄せピンク色のそれを舌先で舐めれば、もうどうにも止まらなかった。
『え、やっ……なに……』
「……ん……」
『ぁ……やぁ………』
閉じようとする脚をしっかり固定して、小さな突起を舌で包み込む。
優しく上下に何度となく舐め続ければ、セラの腰はいやらしく揺れて、僕の下半身も、先程以上に痛いくらい熱が集まっていた。
『あ……、総司……や、それ……』
「……セラ、気持ちいい?ここも可愛いよ」
『や、見ちゃダメ………あっ……』
「……ん……」
『あっ……やぁ、総司……』
可愛い声で切なげに僕の名前を呼んでくれるから堪らない。
膨らみを唇で挟んだり舌先で転がしたりするとぴくりと震えて、そこは赤く充血していった。
『総司、あ……んん……』
気持ち良さそうに漏れる声をもっと聞きたくて、伸ばした手で胸の飾りも弄ぶ。
それと同時に下の突起を舌先で愛撫すれば、セラの脚は僅かに震え始めた。
『ぁっ……や、……だ……め……』
腰を揺らして悶える姿は、普段のセラからは想像出来ない。
シーツを掴むセラの手にはきつく力が入り、もう果てそうなのは直ぐに分かった。
でも顔が見えないことを残念に思っていると、セラは目隠しを取って欲しいという。
言われた通り外すと、涙で濡れた瞳が僕を見て揺らいでいた。
「どうしたの?嫌だった?」
『ううん、誰に触られてるのか見えないとやっぱり不安で……』
「ごめんね、もっと話しかけてあげれば良かったかな」
『大丈夫だよ、今総司の顔が見れたから』
どちらからともなく唇が重なって、セラも愛らしく僕を求めて舌を絡ませてくる。
互いに夢中になってキスを続け、途中胸の先端も弄ぶ。
唇が離れた後、再び下半身にある小さな突起に吸い付けば、セラは顔を赤くしながら快楽に耐えるように唇をきつく結んでいた。
『あっ……やあ、……もう……』
「……っ……ん……」
『や……そう……じ……、あっ……』
果てる寸前のセラは本当に可愛い。
恥じらいも忘れ、脚だって力なく開かれて、腹部には見て分かる程に力が入っている。
紅潮した頬はセラを余計に愛らしく見せるから、その顔をもっと間近で見たいとすら思ってしまう僕がいた。
それでも今はまずこの子に気持ち良くなって欲しいから、逃げ腰になる身体を引き寄せ、小さな蕾を幾度となく可愛がる。
吸い上げたり時に円をかくように押し潰すと、細い脚は余裕がなさそうに震え始めた。
『あっ……やぁ……もうっ……』
小さな膨らみを小刻みに揺らした後、最後は舌全体でゆっくり上下に舐め続けると、ぴくんと小さな身体は跳ねて、小さな突起もぴくぴくと震えている。
目をきつく瞑って果てる姿があまりに綺麗で可愛くて、食い入る様に見つめてしまう僕がいた。
『はあ………あ……』
セラの細い腰をそっと持ち上げて、僕はまた小さな突起を口に含む。
ほんのり甘い匂いがするその場所に再び舌を当てると、柔らかくて小さなその先端がぴくりと震えた。
『やぁ……また……』
「……セラのここ、ほんとに可愛いね」
囁きながら、舌の先端で軽く叩いてみる。
それだけで彼女の肩が小さく跳ねて、掠れた声がもれる。
『あ……ん……っ』
「こんなに可愛く反応してくれるんだから堪らないよね」
今度は舌を平たく伸ばして、先端を包み込むように大きく舐め上げる。
熱い舌の広がりにセラは身をよじって逃げようとするけど、腰を掴んだ僕の手がそれを許さなかった。
「逃げなくていいよ。全部、僕に委ねて」
舌先を細かく震わせて優しく刺激する。
次はそのまま円を描くようにぐるりとなぞって、また真ん中に戻り、今度は唇で挟んで吸い上げた。
『ぁっ……あ、だめ……っ』
息が震えて、セラの全身が熱に浮かされたように赤く染まっていく。
僕はその表情をもっと見たくて、舌の動きを変えながら繰り返した。
尖らせた舌で突いた後は優しく撫でて、舌先で小刻みに震わせる。
そして唇で吸い上げながら内側に舌を押し込むと、セラの脚は震え、控えめな甘い声が途切れることなく聞こえてくる。
「……可愛い。セラのここ、柔らかくて甘くて……ずっとこうしてたい」
声が掠れるのは僕も余裕がなくなっている証拠だ。
でも彼女の反応があまりに愛おしくて、際限なくしてしまう。
『やっ……あ……むり……っ、あ……っ』
舌を縦にゆっくり這わせながら、最後に先端をぴたりと突く。
するとセラの体がぴくんと大きく跳ねた。
「ここが気持ちいいんだね。もっと可愛がってあげる」
その一点を集中的に、舌先で細かく突き、時に強く押し潰すように舐め上げる。
彼女はもう必死に僕の名前を呼び、シーツを握りしめ、全身を震わせていた。
『……っ、あ……ほんとに……、もう…………』
「いいよ。僕の舌でいっぱい気持ちよくなって」
最後に強く吸い上げ、舌をぐりぐりと押し込んだ瞬間、セラの身体が大きくのけぞり、セラの敏感な場所が僕の口の中でびくびくと痙攣した。
『や、あ……っ、やぁ……』
熱く甘い声とともに、セラは絶頂に押し流される。
全身を小刻みに震わせながら身体を痙攣させるその姿があまりに妖艶で、僕の唇からも熱い吐息が零れた。
浅い呼吸を繰り返しているセラは、朦朧とした様子で身体の力が一気に抜けたように見える。
そんな彼女の横に行き汗で張り付いた髪を撫でると、ようやくその瞳に僕を映してくれた。
「セラ、大丈夫?気持ちよくなってくれた?」
『うん、気持ちよかったよ……』
セラは完全にとろんとした表情を浮かべ、何も身に付けていない状態のまま僕に擦り寄ってくる。
キスをすればどちらからともなく舌が絡み合い、セラの表情もいつになく艶っぽかった。
「セラ、好きだよ」
『私も大好き……』
「可愛いね、こんな姿誰にも見せたら駄目だよ」
『ん、総司だけ……』
セラが可愛い過ぎてもう一度組み敷いたら最後、また触れたくなってくる。
目の前の唇を自分ので塞ぎ、潤った場所を指で撫でると、まだ身体は愛らしく揺れて唇は離された。
『ん、総司……』
「ここ、手でも触らせて」
『……あ、やぁ……』
「その顔、凄く可愛い」
敏感になった下の膨らみに溢れた蜜を塗り、今度は指先で弄ぶ。
僕の肩を掴んだセラは直ぐにまた早く浅く呼吸をすると、切なげに顔を歪め始めた。
『総司……、これ以上は……もう……』
「でも気持ちいいよね?」
指の腹で触れたまま動きを止めれば、まるで生きているかのように刺激を求めてぴくんと揺れる。
また指を動かして優しく撫でてあげれば、今度は嬉しそうに蜜を溢れさせていた。
『……あっ……、そ……じ……』
「指と舌、どっちでされる方が気持ちいい?」
『……ん、分からな……』
「そう。じゃあどっちも好きってことかな」
涙目で必死に熱を逃がそうとしているセラは、僕の指の動きに素直に反応してその表情をころころ変える。
どの顔も好きだけど僕が見たかったのは、全てに屈して果てる時の顔。
あの顔を間近で見たくて、こうしてまた手を伸ばしてしまったんだから。
「……ほら、凄い濡れてるよ」
『やあ……言わないで……』
「どうして?気持ちいいでしょ?」
セラの吐息が熱くて、耳の奥に残る。
何も言ってくれないから、セラの耳に唇を寄せ、そっとそこに舌を這わせた。
『あっ……だめ……』
「ちゃんと言ってよ。言わないとずっとやめないけど」
『……き……気持ちいい……総司に……してもらうの……』
ぞくぞくする。
セラの甘い声も、腰を捩る仕草も、顔を真っ赤に染めて涙で潤んだ瞳で僕を見つめる表情も、全部が僕を狂わせる。
今すぐにこの子を抱き潰して、自分のものだと刻み込みたくなる欲望が胸の奥で膨れ上がった。
でもその衝動を必死に飲み込んだ。
無理やり奪えば、セラはきっと泣くだろう。
それでも少しは僕を受け入れてくれるんだろうか、そんな妄想が一瞬よぎるけど、すぐに頭を振る。
大切にしたい、傷付けたくない。
セラだけは護り抜きたい。
その想いを忘れないために、僕は欲望の矛先を指先に込め、額に柔らかな口づけを落とした。
『……ああっ、……また……』
「いいよ。可愛い顔、僕に全部見せて」
『う……や……恥ずかしい……』
「恥ずかしがるのもいいけどさ。でも……イク時はちゃんと、僕に伝えて」
囁きながら、指先で敏感な一点を逃さずに優しく押し上げる。
同時に外側をなぞるように指を震わせると、セラの身体がびくんと跳ねた。
『あっ……あぁ……っ、そこ……だめ……っ』
「だめって言っても……ここ、嬉しそうに震えてるよ。セラは正直だからね」
わざと執拗に同じ場所を細かく突き、時には円を描いて揺さぶる。
そのたびに甘い声がもれて、僕の胸の奥に熱がこみ上げる。
「もう、限界?」
『や……っ……むり……っ、いっちゃ……』
「いいよ、僕の腕の中で思い切り気持ちよくなって」
もう片方の絡めた指先にはぎゅっと力が入って、セラは僕を潤んだ瞳で見つめる。
でも余裕がなさそうに僅かに息を吸い込んだ後、瞳はきつく閉じられて。
身体をしならせながら小さな悲鳴と共に、ビクビクと妖艶に揺らして果ててしまった。
『はあ……もうだめ……』
「……っ……」
見たかったその様子や表情が見れて、興奮から思わず深く口付ける。
本当にこの子の全てが可愛くて愛しくて堪らない。
声も吐息も全てこの腕の中に閉じ込めて過ごす今の時間が堪らなく愛しくて。
この場で欲を吐き出せないのは厄介ではあるものの、この姿が見れるのならばその程度のことは別に構わないとすら思えた。
「大好きだよ。どうしてそんなに可愛いの?」
小さな口は開けたところで上品だし、高いのに落ち着いている声はたとえ喘いでも愛らしいだけだ。
それに殆ど毛も生えていないあの場所は薄桃色でとても綺麗だから、そこについた可愛いらしい果実をもっと食べたいとすら思ってしまう。
『これ以上恥ずかしいところ、総司に見せられないよ』
「どうして?僕はもっと見たいんだけどね」
『それは……、総司が私をお嫁さんにしてくれたら考える』
少し膨れてそう言ったセラを目の前に笑ってしまったけど、確かにこの子にはこれ以上手を出すわけにはいかない。
それでもまさかこんな可愛い姿を見せて貰えるなんて少し前までは思ってもみなかったから、今はこれで十分過ぎるくらいだ。
震えの余韻を抱いたまま、セラは僕の腕に凭れていた。
繋いだ手はまだぎゅっと握りしめられたままで、肩越しに小さな吐息が落ちる。
涙の跡が残る頬を撫でると、彼女は潤んだ瞳を少しだけこちらに向けて、恥ずかしそうに口を開いた。
『ねえ、総司……?』
「うん?」
『さっきの……あの……イクって……なあに?』
その言葉に、僕の喉が熱くなる。
セラがこんなふうに素直に尋ねてくるなんて、可愛いを通り越して、また変に興奮しそうだ。
「君の身体が、気持ちよすぎてどうしようもなくなったときに、自然に迎えるものだよ」
セラの指先をそっと唇に触れて、微笑んでみせる。
「僕が触ったから、セラの身体が僕に応えてくれたってこと。つまり、あれは君が気持ちいいって教えてくれるサインみたいなものかな」
『サイン……』
か細い声で繰り返すセラの、顔を真っ赤にして目を伏せてしまう仕草がまた愛おしい。
「だから僕は、セラがたくさんイってくれると嬉しいんだよ。君がどれだけ僕を感じてくれてるのか、全部見せてもらえるから」
そう言って頬に触れると、セラはますます赤くなり、身を竦ませながらも僕の目を離さない。
その震えが、次の甘い時間を約束してくれているようで、たまらなく愛おしかった。
「だからもっと何度も僕に見せてくれない?」
彼女の指を絡めたまま、耳元で囁いた。
途端にセラの身体がびくっと震えて、胸に顔を埋めてくる。
その温もりが大切で、僕は堪えきれず額に口付けを落とした。
『また今度ね……?それに、私……総司に何もしてあげられてないのが気になるよ。総司に何かしたら駄目なの?』
「はしたないですよ、お嬢様。そういう話はしなくて結構です」
『そんな言い方しないでよ……。だって私だけ辱められてるみたいで余計に恥ずかしいんだもん』
「あははっ、なにそれ。君は僕に何かしてあげたいっていうより僕を辱めたいの?」
『だって私は恥ずかしいところまで全部見せたのに、総司は私に何も見せてくれないし』
ああ、そういうこと?
別に男の身体なんて見ても興奮するものじゃないからどうでもいいと思うけど、セラの言葉は嬉しいから思わず口元が緩む。
『どうして笑ってるの?真面目に聞いて』
「聞いてるよ。つまりセラは僕の身体の隅々まで見たいっていうこと?」
『違うよ、そういう変な意味じゃなくて』
「まあ、僕はもうセラの身体を隅々まで見させて貰っちゃったけどね」
僕の言葉に顔を真っ赤にして、耐えきれないように顔を背けようとしたセラを引き寄せ、再び組み敷く。
それだけで瞳はまた大きく見開かれて固まってるから、可愛くていじめたくなる僕がいる。
「あんまりそういう話を続けられると、また襲いたくなっちゃうんだけど」
『も、もう駄目……今日はもう……』
「わかってるよ。別に無理をさせたいわけじゃないし、ただセラの可愛い姿が見たかったんだよね」
『もう……可愛いって何回言うの?私そんなに可愛いくないよ』
「君が可愛くないなんて言ったら世間の女の子達から反感買うと思うよ。それにセラは世界一可愛いよ、僕が保証する」
『ふふ、ありがとう。総司も世界一かっこいいよ。私の自慢の騎士様だもん』
擦り寄ってくるセラを抱き締めて、その温もりを大事に愛でるこの時間が何よりも大切だ。
この時間があるから努力を怠らずに前に進めるし、いつだって最善の自分でありたいと思う。
そして何よりこの子を護るのは僕でありたいし、この手で絶対に幸せにしたいと思う。
『くしゅんっ……』
「大丈夫?汗が引いてきたら身体が冷えちゃうよ」
『うん……』
「ほら、風邪引いたら大変だからちゃんと着ないとね」
ベッドの上に置いたままになっていた下着を手に取れば、セラは慌てた様子でそれを僕の手から取り上げた。
『ありがとう』
「今、凄い早かったね。僕が穿かせてあげようか?」
『ううん、大丈夫。あの、私着るから総司は少しあっち向いてて?』
「なんで?」
『恥ずかしいから』
「今更?」
『今更でも恥ずかしいのっ……。いいから向こう向いてて』
眉を吊り上げたセラに少し怒られてしまった。
言われた通りセラから視線を逸らして待っていると、暫くしてベッドに寝そべる僕をセラは後ろから抱きしめてきた。
「終わった?」
『うん。寒いからあっためてくれる?』
「いいよ」
セラの方を振り返り、彼女の上にコンフォーターをかけて腕の中に閉じ込める。
僕を見上げて嬉しそうに微笑むセラの頭に手を添え、柔らかい髪を梳いた。
「今夜もとても可愛かったですよ」
『その話はあんまりしないで、思い出すと恥ずかしいよ』
「そんなに恥ずかしくなっちゃうならもっと慣れないとね」
『そういうことは総司も私に触らせてくれてから初めて言えるんだよ?』
「だから、そういうことを言わないの。僕はいいんだよ、それにそういうのはとっておきたいじゃない」
『いつまで?』
「君が僕のお嫁さんになってくれるまで」
これからもセラの可愛い姿や恥じらう姿は見たいけど、僕達の関係が認められていない今の状態で、自分の欲を果たす為にこの子を利用したくはない。
ちゃんと周りに認められてこの子の隣に堂々といられるようになった時、初めてそれが許される気がした。
『ありがとう、総司。私のこと考えてくれてるんだよね……?』
「当たり前のことだよ。あとは僕自身の問題でもあるかな」
『総司自身の?』
「何にでもケジメって必要じゃない。それすら無視したら自分の為にもならないと思うんだよね。だから君との関係が公に定まらないうちは絶対一線は越えない。セラに関することで、いい加減なことはしたくないんだ」
これは以前の僕が近藤さんや山南さんから言われたからではなく、至極当たり前のことだと思っている。
何があるか分からない中、無責任にこの子を傷物にするわけにはいかないし、この子を悲しませることはたとえ自分であっても許せない。
僕達の想いが確かなものならいずれ二人の絆を形に出来ると信じているからこそ、むしろそのくらいの心のゆとりは持ちたいと思う。
『総司が私を大切にしてくれること、凄く嬉しいよ。だから私も自分の身体を大切にしないといけないって最近思うようになったの。それに総司のことも凄く大切だから、総司が私と最後までしても大丈夫だって……そう思ってくれる時がくるまで私も大事にとっておきたいって思えるよ。だからいつか私達がもう少し大人になったら、私を総司のお嫁さんにしてくれる?』
セラから言葉は、僕の想いを汲み取ってくれていたからこそとても嬉しく思えた。
簡単に一線を越えてもいいなんて言われても複雑だし、僕がとても大切に思っているセラの身体を、この子自身にも大切にして欲しい。
そんな僕の想いを理解してくれる君を将来の伴侶に出来たら、それ以上に幸せなことはないと思う。
「僕がお嫁さんになって欲しいと思うのは君だけだよ。だからいつか僕のお嫁さんになって。その時に、また続きしようね」
セラは少し照れた様子だったけど、僕の言葉を聞いて嬉しそうに頷いてくれる。
頬に触れ口付けを交わせば、また想いは深まって僕の心に降り積もっていく夜だった。
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