いちごジャムは恋の味

アタシ、グレル・サトクリフ。
シュヴァルツ学園の高2。
この物語の主人公ネ。



「グレル・サトクリフ、その髪と制服は校則違反です」


メガネを光らせる、生徒会長兼風紀委員のウィル。



「いいじゃナイ。アタシ、ホントはセーラー服が着たかったケド、学ラン着てやってんだから」



真っ赤な髪に真っ赤な学ランのグレル。





小さい頃からの幼なじみマリアと、小学校から一緒のウィルはアタシと同じクラスの2年D組。
毎日ウィルの冷たい視線にゾクゾクしちゃうワ!


隣のクラス、C組のセバスちゃんもウィルに負けない位の冷たい視線でゾクゾクするんだけどネ…



3年のアンダーテイカー先輩も不良だけどカッコいいワ…ンフッ



あたしが、真の主人公、マリア・ファントムハイヴ。


幼なじみのグレル。
あたしの好きな人。
小さい時からずっとずっと好き。








「マリアをいじめるやつはぼくがゆるさない!」



いじめっ子からマリアを守るグレル。

幼い頃の記憶。




昔は結構男っぽかったのに、小学校に入ってウィルに会ってからオカマキャラになっちゃったのよね…



キーンコーンカーンコーン


閉まる正門。



「ヤダぁ〜門閉まっちゃったワ!」



駆け込むマリア



「えー!また遅刻だよっ…」


「グレル・サトクリフ、マリア・ファントムハイヴ、お2人仲良く遅刻ですか。今学期に入って遅刻記録更新したお2人には罰としてプール掃除をして頂きます」




ウィルが閉まった正門越しに眼鏡を光らせ、その場を後にした。




「ンモーッ!ウィルったら厳し過ぎヨ!」


「本当だよ!」


「あ〜塀乗り越えるのめんどくさいワ、制服汚れちゃうシ」




軽く塀を乗り越えるグレル。




「ちょっと待ってよ〜」




置いてきぼりのマリア




「…ったくもう。世話が焼けるワネ。仕方ないワ、ホラ」





グレルは手を伸ばしマリアの手を取る。


「ここに足かけなさい」
グレルはマリアに指示する。



ちょっと塀を登ったマリアの体をひょいと抱き上げ、塀を登らせ、マリアを受け止めた。



「グレル、アリガト」


「いいワヨ、さぁ、行きまショ

「プール掃除、一週間後だって」


「プール掃除なんて日焼けしちゃうじゃナイ、嫌んなっちゃうワ」


「でもウィルが見張ってるからサボれないよ」


「ウィルが居るの?だったらやるワ!…なんかテンション上がって来ちゃったワ!マリア、今日カラオケ行きマショ!」




放課後、カラオケへ行こうと繁華街を歩いているとウィルの姿があった。




「グレル・サトクリフ、マリア・ファントムハイヴ、またあなた達ですか…学校帰りの寄り道は停学になりますよ」








カラオケは中止になった。


「やっばい、今日も遅刻〜」



走るマリア



すると曲がり角で人にぶつかる。



「イッターイ!どこ見てんのヨ!ってマリアじゃナイ!」



グレルは尻もちついたあたしの手を取って起こしてくれた。





「痛いのはこっちの台詞だよ。てかグレルなんで食パンくわえてるの?」


「よく少女漫画で“食パンくわえてぶつかった人が運命のヒト”ってシチュエーションあるじゃナイ?だからウィルにぶつからないかと思ってやってみたんだケド、ぶつかったのがマリアだったなんてショックだワ…」


「ウィルじゃなくて悪かったわね」


「まぁ…アンタとは昔っからの腐れ縁だから…悪くないかもネ」





そう言うとグレルは食パンを半分ちぎってマリアの口へ運んだ。




「どうせアンタ寝坊して何も食べてないんでショ?」


「あひがとー」




食パンは、甘いいちごジャムの味がした。








「またアタシ達、遅刻ネ」


「また罰増えちゃうね」






グレルとのプール掃除、楽しみだ。