ティーカップに注がれる紅茶。無言で差し出される。
「ねぇ、セバスチャン」
返事をしないセバスチャンはマリアに背を向けてその場を後にした。
セバスチャンは口角を上げて冷たい笑みを浮かべる。
それから一週間、マリアの不満は爆発した。
「セバスチャン!どうしてあたしとお話してくれないの!何で返事してくれないの?セバスチャンはあたしが好きって、愛してるって言ってくれたじゃない!ねぇ!何か言って!あたし何か悪いこ…っ…」
マリアの唇はセバスチャンの唇で塞がれる。
「痛い!離して!」
マリアは騒ぐ。
セバスチャンはマリアの腕を乱暴に引っ張ると、地下室に存在する、一番奥にある牢屋へ押し込められた。
ガチャ
セバスチャンは無表情で牢屋に鍵を掛けた。
「助けて!助けて!」
叫ぶマリア
閉鎖的な空間に恐怖心が強まる。
ディナーの時間になるとセバスチャンがやってきた。
マリアの好物をたくさん銀色の盆に乗せて…
また口角を上げて冷たい笑みを浮かべて居る。
「ねぇセバスチャン、ここから出して」
「何をお召し上がりになりますか?お取りいたしますよ」
話は全く噛み合って居ない。
セバスチャンは無表情でマリアの口にスプーンを運び、マリアはされるがままに咀嚼し、飲み込んだ
「バスタイムの時間でございますよ」
セバスチャンにバスルームに連れて行かれる。
器用にドレスを脱がし、コルセットの紐を解いて行く。
優しい手つきで髪を洗い、体を洗われるマリア
「ねぇセバスチャン…」
いくら何を言っても返事をしてくれないのだから段々と言葉も出なくなってきたマリア
そんな日々が一週間程続いた日。
セバスチャンが牢屋の鍵を開け、中へと入って来た。
ベッドに座るマリアに深い深い口づけを何度もする。
「ん…セバス…チャン…」
セバスチャンはやっと口を開く。
「私はマリア様を愛していますよ。とても可愛い可愛いマリア様が憎くて憎くて仕方ないのです」
そう笑顔で言った。
可愛さ余って憎さは100倍。
悪魔の愛は歪んでいる。