ローズヒップティーの魔法

朝マリアは鏡を見て憂鬱な気分になった。


右頬にニキビが。


好きな人には見られたくない。

毎朝、セバスチャンに髪を結んでもらう。


ツインテールやサイドテールや髪を巻いてもらったり、毎日楽しみだったのに。



こんな顔、見せられない。



気分が沈んでいるマリアの元へ、ブラシや髪飾りを持ったセバスチャンがやってきた。





「マリア様、今日はどの様な髪型になさいますか?」


にっこり微笑むセバスチャン。



「今日はいいわ!とにかく触らないで!」



ニキビを見られたくないと強く思うあまり、強い口調で言ってしまった。



「失礼します」


セバスチャンはマリアの部屋をあとにした。



自己嫌悪。
なんであんな言い方しちゃったんだろう。


涙が頬を伝う。
中庭でアフタヌーンティーの準備をするセバスチャンをマリアは窓から眺めて居た。



再び頬に涙が伝う。





中庭に向かい、走り出すマリア。



そしてセバスチャンの元へ。


「セバスチャン!」

「マリア様、どうなさいました?」

「朝はごめんなさい…」




椅子を引くセバスチャン。




「アフタヌーンティーの準備ができましたので」



椅子に座るマリア



マリアお気に入りの薔薇が描かれたティーカップに赤い色のお茶がコポコポと注がれる。



「本日はローズヒップティーでございます。」


「セバスチャン?」


ローズヒップティーには確か美肌効果が。


「マリア様、ローズヒップティーには美肌効果がございますよ」



セバスチャンは微笑む。




マリアはローズヒップティーを一気に飲み干した。





「おかわり!」




セバスチャンの優しさが嬉しいマリア







マリア様の執事たるもの、これ位できなくてどうします?