Alice

おいで、小生だけの

兎さん…

気が付いたら私は、森の中へ足を踏み入れた。

何かに引き寄せられるように、歩き進めて行く。

そして少女は道に迷った。


深い深い森の中。


迷路に閉じこめられた。

いくら歩いただろう。足が疲れて、休もうとしたら少女の前を黒い服を着た人が横切る。

更に森の奥へ進むと、銀色の美しい髪が横切る。


歩いても


歩いても

木々や草花。


さっき見た人は幻か?
気が付くと森は闇に包まれ、月明かりがうっすら周りを照らす程度でよく見えない。



怖い。




バサッ!

誰かに後ろから抱きしめられる。




「捕まえた」

黒いコートに銀色の髪の男が笑いながら言った。



「ずっと会いたかったんだよ?やっと小生の所へ来てくれたね。マリア」


強く抱きしめられ、腕も掴まれ、動けない。


「さぁ、可愛いマリア、氷漬けにしようか?ホルマリン漬けにしようか?それとも…」



耳たぶをぺろっと舐められる。


少女は抵抗できずにされるがままに…



深い深い森に迷った。


もう二度と抜け出せない兎さん。