「よろしくお願い致します」深々頭を下げるマリア
総務課の新人死神マリア
可愛いらしいルックスで、すぐさま死神派遣協会のアイドルになった。
「総務課のマリアめちゃくちゃ可愛いらいぜ?見に行こうぜ」
回収課の男性死神6人で総務課のオフィスを覗く。
「うっわ!めちゃくちゃ可愛い!」
「俺マリアちゃんと付き合いてぇ」
「誰が落とせるか競争しねぇ?」
男性死神が騒ぐ中、ロナルドは何も言わなかった。
ボブカットのブロンドの髪、黄緑色の瞳、愛らしいルックス、抱きしめたらすっぽり収まりそうな背の低さ…
ロナルドは一目惚れしてしまったのだ。
次の週。
タイミングよく、回収課へマリアが書類を持ってきた。
「こちら書類ですので」
ロナルドのデスクへマリアが書類を置く。
ロナルドは言った。
「ありがとう、マリアちゃん。あとさ、今度マリア達新人の歓迎会やろうと思うんだけど…」
お誘い成功。
そして歓迎会当日。死神の管理課、回収課、総務課合同の新人歓迎会が開かれた。
「乾杯!」
全員がグラスとグラスを合わせる。
「ジャンジャン飲んじゃって〜」
浮かない顔のマリア
ロナルドはすぐに気がついて外へ連れ出した。
「大丈夫?気分悪いの?」
「いえ。私はお酒一杯も飲んでいません。…と言うか私はお酒を飲んだ事がありませんし、こういう場は初めてなのでどう振る舞えばいいか分からなくて」
マリアは真顔でロナルドに言った。
ロナルドはマリアが真面目とは聞いていたが、まさかここまで堅物とは思っておらず驚く。
「マリアちゃんって、スピアーズ先輩みたい。まぁ俺に任せて!俺がフォローするから」
「ありがとうございます」
深々とマリアはロナルドに頭を下げる。
「マリアちゃん飲みなよ〜」
管理課や回収課の男性死神がマリアの周りに座り、絡む。
苦笑いを浮かべるマリア
「あ!良いこと考えた!くじ引きで座る場所チェンジしようよ!」
ロナルドは助け舟を出す。
お得意の合コン用に予め用意したくじ引きセットで座る場所を決める。
ロナルドはマリアの隣に座れるように仕組んだが周りは酒が入っていて気がつかない。
「マリアちゃんワイン飲みなよ」
他の死神がマリアへ差し出されたワインをロナルドはジュースへすり替えた。
そして歓迎会が無事終了した。
数日後、ロナルドはマリアに誘われて二人きりで会う事になった。
「先日は本当にありがとうございました。何かお礼を…」
「じゃあ俺と付き合ってよ。マリアちゃん」
そして二人は恋人になった
実はマリアもマリアで、ロナルドが気になって居た。
そして歓迎会の一件でロナルドの事を好きになっていた。
ロナルドもどんどんマリアの事が好きになっていった。
「私は新人の身なので交際している事は秘密にしておいて欲しいので、よろしくお願いします」
そうマリアに言われたロナルド。彼女らしいなと思い、笑った。
今までとは違う、超堅物な真面目な彼女。
新鮮。
それからしばらくして、12月。
ロナルドとマリアの先輩カップルが結婚した。
式に招待され、先輩達を祝った。
「綺麗でしたね」
「そうだね。でもマリアちゃんの花嫁姿の方が綺麗だと思うけど…」
毎日男性死神に言い寄られるマリアを見て不安になる。
誰かに取られるなら、その前に自分の物にしたい。
顔を真っ赤にするマリアにロナルドは言う。
「マリアちゃん、俺と結婚しよ?」
次の日。
また男性死神に囲まれ言い寄られるマリア
「マリアちゃん俺と付き合ってよ〜」
「…申し訳ありません。私はロナルド先輩とお付き合いさせていただいておりますのでお断り致します」
マリアの突然のカミングアウトに男性死神達は大騒ぎ。
またそれから数日後。
教会の下見をするロナルドとマリア
「スピアーズ先輩達に続いちゃうね、俺達」
ロナルドはデレデレしながら言う。
「そうですね。そういえばロナルド先輩、ご存知でした?ここで挙式した死神はとても幸せになるってジンクスがあるらしいですよ。ずーっと昔に伝説の死神がここで挙式して何百年もとても幸せに暮らしてるからそういう言い伝えがあるそうで」
マリアの薬指には指輪が輝いて居た。