わたしのすきなひと

「ウィリアム先輩かっこいい」


「当たり前じゃない、アタシのウィルヨ!」


「ウィリアム先輩凄い」

「凄いに決まってるワヨ」








毎回毎回、ウィリアムの話で盛り上がる死神グレルと、グレルの後輩のマリア。
「グレル先輩、今日もウィリアム先輩凄かったんですよ!すぐ悪魔倒してね…」



マリアは長々とグレルにウィリアムの良さを語る。








いつもなら一緒にキャーキャー騒ぐのに騒がないグレル。




「グレル先輩?」








グレルは真剣な顔でマリアの元へ近付いて来た。






あまりの迫力にマリアは後ずさりする。






後ろには壁。

壁にくっつくマリア。





グレルはマリアの真横の壁に勢いよく右手を叩きつける。








そして左手で赤い髪をかきあげる。







「お前さぁ、毎回ウィルウィルうるせーんだよ」




いつもより低い声、男口調なグレルにマリアは驚く。






「いい加減気付けっての」



「?…グ、グレル先輩?」






戸惑うマリア。

「俺は、マリアの事好きなんだよ」


「グ、グレル先輩ってアタシはレディとかよく言うしウィリアム先輩の事好きなんじゃ??」





突然の告白にパニックを起こすマリア。





「お前がウィルウィル嬉しそうに言うから女優だとかオカマ演じて聞いてたんだよ」






そこに居るのはいつものグレルじゃなく一人の男、グレル。





「グレル先輩、本当?」

「本当に決まってんだろ。でなきゃこんな真似してられる訳ないだろ」







グレルの左手はマリアの頬をなぞる。


グレルの左手にマリアは小さな右手を重ねる。




「グレル先輩の馬鹿」



「は?」



「私、グレル先輩の事ずっとずっと好きだったのに」



「マリア、いつもウィルウィル言ってたじゃねーか?」



「ウィリアム先輩は仕事が出来て死神としてかっこいいってだけ。私が異性として好きなのはグレル先輩だもん」













マリアはグレルに思いを告げた後、背伸びをして、グレルにキスをした。