ある日の夜の事。
マリアは真夜中、外に出た。
庭のベンチに座る。
にゃあ、と可愛らしい声がする。
黒猫がやってきた。
「さぁミルクよ、お飲み」
ミルクの入った小さな皿を置くマリア。
その後猫を抱きしめる。
マリアが猫とじゃれてると人の気配がした。
「誰?!」
セバスチャンが現れた。
「マリア様…」
にゃあ!と黒猫はセバスチャンに飛びつく。
猫を抱きしめるセバスチャン。
「セバスチャンも猫が好きなの?」
「えぇ。彼女にはとても癒されます。マリア様もお好きなのですね。…マリア様にはアレルギーはないのですか?」
「私はないわ」
セバスチャンの綺麗な横顔が月に照らされてマリアの瞳に映る。
「…猫は気まぐれで可愛くて楽しいのよ」
「私も同じ理由で彼女と居ると楽しいのです」
「セバスチャン」
「どうなさいました?」
「この間、どうしてハイヒールを直してくれたの?」
「マリア様が一瞬、とても悲しそうなお顔をされておりましたので」
「そう…ありがとう」
黒猫がマリアの膝の上に乗る。
にゃあ
今日のマリアはとても優しい顔をしている。
セバスチャンとマリアは目が合うが、無言が続く。
マリア様は坊ちゃんと同じ気高く美しい魂の持ち主…
表情や感情がとても豊かで
魂だけじゃなく、何か気になりますね。