20/黒猫

ある日の夜の事。




マリアは真夜中、外に出た。




庭のベンチに座る。








にゃあ、と可愛らしい声がする。
黒猫がやってきた。





「さぁミルクよ、お飲み」



ミルクの入った小さな皿を置くマリア。





その後猫を抱きしめる。


マリアが猫とじゃれてると人の気配がした。




「誰?!」





セバスチャンが現れた。




「マリア様…」






にゃあ!と黒猫はセバスチャンに飛びつく。






猫を抱きしめるセバスチャン。


「セバスチャンも猫が好きなの?」


「えぇ。彼女にはとても癒されます。マリア様もお好きなのですね。…マリア様にはアレルギーはないのですか?」


「私はないわ」





セバスチャンの綺麗な横顔が月に照らされてマリアの瞳に映る。





「…猫は気まぐれで可愛くて楽しいのよ」


「私も同じ理由で彼女と居ると楽しいのです」






「セバスチャン」


「どうなさいました?」

「この間、どうしてハイヒールを直してくれたの?」


「マリア様が一瞬、とても悲しそうなお顔をされておりましたので」

「そう…ありがとう」


黒猫がマリアの膝の上に乗る。


にゃあ






今日のマリアはとても優しい顔をしている。




セバスチャンとマリアは目が合うが、無言が続く。







マリア様は坊ちゃんと同じ気高く美しい魂の持ち主…



表情や感情がとても豊かで



魂だけじゃなく、何か気になりますね。