ロックガールと冒険者の話

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飛行訓練は正直言ってよくできた方、だと思う。我ながら!
もっと飛べないモンかと思ってたけど意外と飛べた、そう飛べた!!エリン飛べました!
……まあハルの方が上手かったし高く飛んでましたけど。クソ!また負けた!悔しい!

そんな飛行訓練の翌日、「初めましてのやり直し」を行う絶好のチャンスが訪れた!

「へい!ハリー・ポッター!」
「?!あ、君は…」

廊下の隅っこでなんか前も見たことある赤毛の男の子と話しているところを見かけたので、声を掛けた次第です。

「やーやーやーやー、初めましてMr.ポッター!」
「うん?君とは駅で会ったよね?」
「ノンッ!会ってない!今が初対面。オーケー?オーケーだよね!?オーケー!?!ヘイヘイ!」
「お、オーケー…」

半ば強引に、っていうかマジ強引に初対面ということにした。ヤッタネ大成功!
あの日のことは忘れて貰わないと困る。そう、困るのだ!恥ずかしい!!さすがにロックじゃない!
どうやら記憶を消す魔法も存在するらしいので、もし習ったら「あの日の駅でのこと」と「強引に初めてをやり直しさせられたこと」は丸っと消そう!!消させて貰おう!

「君知ってる!エリン・エーカーだろう?」
「おっ、未来のロックスターことエリン・エーカーを知っているとはなかなかやりますね?」
「グリフィンドールじゃ有名さ!」
「そういえばそんなことを前にも聞いたな…キミはなんていうの?」

赤毛の少年は「僕はロン、ロナルド・ウィーズリーだ」と言う。ハリーの友達らしい。
そういえば組分けの前、あの部屋でハリーの隣に立っていた気がする!なるほどね!

「ハルから君のこと聞いたけど、マグル育ちなんだって?」
「そうだけど…ロンはハルと友達なの?」
「うん。ハルはここに来る前からの友達さ」
「ちっ、アイツ顔広いな小顔のくせに」
「何言ってるの?」

まあまあ、あたしのハルへの暴言はさておき。
こんな廊下の隅っこでこのふたりは何を語り合っていたのやら!

「あたしの話はいいからさ〜。今ふたりは何を話してたの?ワクワクする話?!」
「ワクワクする話だよ!」

ロンが目を輝かせて言った。
ハリーもそれに続く。

「僕たち昨日すごいものを見たんだ!!」
「そう!大冒険だったよ!」
「ほほぉ〜?それは穏やかじゃない…詳しく聞かせてっ」

それから2人はキラッキラの目をして興奮した様子で昨晩の出来事を語りだした。
宴で校長に「行ってはいけない」と言われた4階の例の廊下にちょっとした事情で辿り着いてしまい、そしてそこにあった扉の向こうで頭が三つもある大きな犬を見たのだとか!

ウワーオ、思ってたよりロックだった!すっごい!楽しそう!!

「いいなぁいいなぁ!ロックじゃん!」
「だろう?どこかの誰かと違って君ってば話が分かる奴だね!」
「どこかの誰かのことは知らないけど、あたしはこういう話好きだよ!」

その"どこかの誰か"曰く 犬の足元にはさらに扉があって、まるでその扉を守っているようだった、らしい。
なるほどなるほど。番犬なわけね!
頭が三つもある番犬…魔法界こわ〜!ロックかよ!

「あの犬が何を守っていたのか…エリンも気になるだろう?」
「気になる!!」

あたしがヘドバン並に激しく頷くと、ハリーはあの犬が守っているのはハグリッドがグリンゴッツから持ち出した包みではないか、という見解を述べた。
その包みはダンブルドア校長に頼まれていた荷物らしく…う〜ん、これは実に怪しいですなぁ!?
一体中身はなんだろう?銀行から持ち出したものだしやっぱりお金?校長の資産?

「って!大変だ!もう授業はじまっちゃうよ?!」
「うわあ!!ホントだ!」

話に夢中になりすぎたーッ!あと五分足らずで授業が始まってしまう!

「エリン、この話はまた今度!」
「オッケー!またね!!」

あたしは大慌てで2人とは反対方向へと走り出した。
今日最初の授業は薬草学だ!
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