ロックガールと運命の出会い?
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駅について早々やらかしたからから、ホグワーツに着くまでの間は散々だった。
別に暗い道や舟はなんてことなかったのだが、周りの視線が、そう、すごい。うん。
注目されるのは慣れてるけどここまで刺さる視線食らってるのは人生はじめてだよ…楽しいからいいけどな!!
ちなみにハルはというと、「ボクは何も知りません」って顔してます。気にしてるんだか気にしてないんだか読めない。ポーカーフェイス。
ていうか多分ハルの場合そのポーカーフェイスがハンサムすぎて注目されてるのが半分。むかつくー!でも黙ってた方がいいと思う。まじで。
学校っていうか城(これがまたすごいんだわ〜まず広い。広すぎ。)に着いてからはマクゴナガル副校長、というあの手紙に書いてあった名前の女性がハグリッドに代わり引率をしてくれた。
先生のエメラルド色のローブ、めっちゃカッコイイ!いいなぁあたしもあーいうの欲しいなぁ!いつかでいいから!
ちょっと窮屈な部屋に押し込まれたあたしたちは、先生に言われた通り身なりを整えたり、これから行われる組分けのことが気になってソワソワしていた。
誰かが「組分けはテストなんじゃないか」と言ったかと思えばそれを信じているのかブツブツ呪文を唱えている子もいた。あたしはハルから、ハルはシェリルさんから「簡単だから大丈夫」と言われていたため、とくに心配はしていない。ハルは不安そうな顔をしているハリーと、その隣にいる赤毛の男の子に何か言っていた。ちくしょうハルがハリーと喋ってる…(そして赤毛の子ともなんか喋ってる。誰だあいつは!また知り合いなのか!)あーあたしもあとでちゃんと自己紹介しよ。初めましてのやり直し!さっきのは忘れてもらおう、殴ってでも!
ふと隣を見ると、プラチナブロンドの男の子が立っていた。めちゃくちゃ綺麗…。何て言うんだろう、こう…神秘的な感じが…?
ちょっとドキドキする。初めてパパのライブを見たときのような、ロックを知ったときのような、そんな気持ち。
あたしは気がついたら声をかけていた。
「ねえ、アナタとっても綺麗だね」
「僕のことを言ってるのか?」
「他にこんなに綺麗な子いないよ」
声をかけてから「ナンパかよ!」と自分で自分にツッコミを入れた。しかも無意識のナンパだよ。チャラすぎ!第一印象チャラ女になってしまう…。まあ、それもいいか?
改めてしっかり見てみると彼は吸い込まれそうな美しさだった。プラチナブロンドがまぶしい。あと、青白い肌がちょっと羨ましいな。あたしは連日の路上ライブで日焼け気味だからね〜。…それでも路上ライブはやめないけど。
「君、さっきホームで揉めてただろう」
「あちゃー、見られてたかぁ!」
悲報、すでに第一印象がマイナス!!
マ…マイナスからのスタートならあとはプラスになるだけ…!と、信じてるからな?!いやホントに!
「あれだけ派手にやっていれば嫌でも目に入る」
「まあまあ、その事は忘れようよ… あたしはエリン、エリン・エーカー!」
そう言って握手を求めると、彼は少し考えたあとあたしの手を取ってくれた。よかったぁ、眉間にシワ寄ってたから無視されると思った!
これ、友達になれたと思っていい?いいよね?こんな綺麗な人が友達なんて嬉しい!ママに自慢したい!なんつって。
「僕はドラコ・マルフォイ。ところで君はエーカー家なんだね?」
「え?うん。そーだよ」
「純血…ではないが、エーカーだからな…」
「はい?」
「なんでもない。よろしくなエリン」
「!! うん、よろしくドラコ!」
笑った!!!この人笑った!!!
ええー!笑うとめっちゃかわいい!かわいいって言いたいけどそんなこと言ったら怒るかな?男の子にかわいいって普通喜ばれないよね、少なくともハルは嬉しくなさそう…
あーやばいドキドキが止まらない。ノンストップ。上がりっぱなしのBPM!
とかなんとか考えてたら目の前にぬっ、と半透明の男の人が現れた。男の人越しにドラコが見える。
「ぎょわーッ!?」
「やあお嬢さん!素敵な反応だ!」
「えっ、なになにゴースト?!うっはぁびっくりした…!!」
「お嬢さんのような人が我が寮に来てくれたら嬉しいね」
何が嬉しいだばかー!!あほー!
こっちはトキメキモードだったのに〜!!水をさすんじゃないよまったくも〜!
ていうかゴーストって実在すんのか!あっそりゃ心霊写真とかあるもんな、いるよな…じゃなくてさぁ!?
「エリン、大丈夫か?」
「ハル! ホグワーツってゴーストがいるんだね?!」
「あぁ、それは言ってなかったな…」
「あーもう!乙女のトキメキモード返して欲しい…」
「トキメキモード?」
「そうだハル、また友達が…ってあれ」
ドラコがいない。ほかの友達のところに行ったのかな?友達多そうだもんな?
うーん、まあいいか…同じ学校だしまた後で会えるでしょ。
「あっ、先生が戻ってきた」
マクゴナガル先生が戻ってきた。いよいよ組分けがはじまるらしい!
あたしたちは期待と不安と、いろんなものを抱えながら大広間へと向かった。