ND2000。
ローレライの力を継ぐ者、キムラスカに誕生す。
其は王族に連なる赤い髪の男児なり。名を聖なる焔の光と称す。
彼はキムラスカ・ランバルディアを新たなる繁栄に導くだろう。


ND2018。
ローレライの力を継ぐ若者、人々を引き連れ鉱山の街へ向かう。
そこで若者は力を災いとし、キムラスカの武器となって街と共に消滅す。
しかる後にルグニカの大地は戦乱に包まれ、マルクトは領土を失うだろう。
結果キムラスカ・ランバルディアは栄え、それが未曾有の繁栄の第一歩となる。


ナタリアたちはアルマンダイン将軍の説得に失敗。
彼女らは親善大使の死を軽んじたことで逮捕された。

逮捕されたナタリアたちは本物のルークがアッシュとして生きていることを告げるが、精神病と見なされた彼女らの話をまともに受け止める者はいなかった。戦時中に精神異常者の相手をしている暇はないと、彼女らはどこへでも行けと放置された。

導師イオンが導師詔勅で、戦争停止令を発令。
しかし、キムラスカ王国は、ジェイド・カーティスの甘言に迷わされた一行によって親善大使が殺害されたと発表した。

内容は以下のとおりだった。

ジェイド・カーティスたちに殺害される危惧を覚えた親善大使は、ケセドニアで自身の日記を証拠としてバチカル城へ飛ばした。親善大使の日記を読んだキムラスカはただちに調査。親善大使が行く先々で侮辱されていたことを知る。激怒したキムラスカがマルクトへ抗議の文書を送ろうとしたところ、アクゼリュス崩落。
これにより、親善大使、ルーク・フォン・ファブレの死亡が推測された。
しかし、ジェイド・カーティスを含む親善大使のメンバー全員の生存を確認。
親善大使の姿が見えないことにより、親善大使であるルーク・フォン・ファブレは、一行によってアクゼリュスで殺害されたものだとキムラスカは判断する。
和平使者と名ばかりのジェイド・カーティスが、アクゼリュスの住民救助を疎かにして、導師イオン救助に乗り出したことなどを暴露。

導師イオンは、キムラスカ王国から怒りを買った責任を問われ処刑された。

――セントビナー崩落。



ND2019。
キムラスカ・ランバルディアの陣営は、ルグニカ平野を北上するだろう。

後に言う、パダン平野の戦い勃発。

――ルグニカ平野が崩落した。

前衛に借り出されたジェイド・カーティスを始めとした、マルクト兵、キムラスカ兵に多くの死者が出る。


ルグニカ平野が崩落を迎えたことに愕然とした一行は深く嘆いた。
パッセージリングを操作し、大地の崩落を食い止めようにも、既に手は無い。
パッセージリングの書き換えが可能なのはルークと、アッシュのみ。ルークが死亡した今、アッシュを探そうにも、アッシュは行方知らずになっていた。パッセージリングの書き換えの手順を指導できるのは、ジェイドのみ。彼女らには頭脳も力も欠けていた。
彼女たちの頭上には障気が滲み出した、赤紫色の空が見え始めていた。

セントビナーが崩落したことで、アップルグミを始めとした薬品の作成は困難となった。
それにより、薬品類の値段が高騰。
第七音素師の存在が重要視され、回復譜術を多用した第七音素師が各地で過労により死ぬ事件が頻発。

ルグニカ平野が崩落したことで、戦争は一時中断。
預言と違う事態に混乱したキムラスカの目の前で、マルクトの大地は崩落し、いずれは首都をも飲み込んだ。
ルークが、アクゼリュスでパッセージリングを崩壊しなかった影響が世界を苛み始めた。パッセージリングの連結を超振動で切断できなかった為に――大地は次々と崩落を迎える。

崩落はマルクトのみに留まらず、世界をも巻き込もうとしていた。
マルクト、ケセドニア、ダアトの順で世界各地は崩落し始め、世界をレプリカにすり替えようと企てていたヴァンを始めとした六神将は、鮮血のアッシュ含め、皆、崩落に巻き込まれた。

キムラスカで地震が頻発。
徐々に沈み始めた大地にパニックになる者多数、各地で暴動が起き始めた。
エンゲーブが無くなったことで深刻な食糧不足に陥り、貧しい者は早々に死に絶えた。
魔物による被害も続出、食う者に困った人間は、魔物を狩り、食い始めた。


障気が噴出する。


空は瞬く間に赤紫色に覆われて、澱んだ空気が世界に蔓延した。


――こんな未来知らない。
こんな風になるはずじゃなかった。

ガイは嘆いた。ルークを殺害した汚名を着せられた彼は、最早帰る場所がどこにも無かった。
「どうしてこんなことになっちまったんだ!」

アニスは嘆いた。そして両親やイオンを探した。
「なんで…イオン様、パパ、ママぁ!」

ナタリアは嘆いた。そしてアッシュを探した。
「早く、早くアッシュを探し出しませんと…人類が…! わたくしはもう…!」

ティアは嘆いた。そして、ローレライの力を借りようと喉を嗄らして譜歌をうたった。
「ルーク! お願い、帰ってきて! 貴方がいないと…世界は! ローレライ、お願い、力を貸して!」

そして、過去を求めた。
過去の世界において、彼女らはたしかに世界を救った救世主であった。
ルークが生きて、イオンとジェイドがいて、マルクト皇帝も生きていて。
セントビナーを救い、世界の崩落を食い止め、障気を中和するという偉業を成し遂げた、英雄であった。


だが、今生においては、無力でしかない人間であった。



かくしてオールドラントは瘴気によって破壊され、塵と化すであろう。
これがオールドラントの最期である。



TO BE…
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