レムデーカンレム・23の日。
その数日前から、ティアはガルディオス家に滞在していた。それと言うのも、ティアがフェンデ家の名を正式に名乗ることに決めたからだ。ローレライ教団を退役し、神託の盾騎士団を辞めた彼女の戸籍は、今やマルクトにあった。
ホドの生き残りであるティアたちは、身分を隠さなければ今まで生きていけなかったが、ガイがガルディオス家を復興させ、――ルークが帰還した今、フェンデ家を復興させたほうが将来のために良いとガイと話し合い、その結果、ティアはフェンデの名を名乗ることに決めた。
ガルディオス家を代々守護するフェンデ家は、男爵という階級をマルクト帝国より与えられている。貴族としてみるなら、階級は低いが、フェンデ家の希少性はユリアの子孫であることも含めてそれなりに高い。
それに加えて、ティアは世界を救済した英雄の一人。たとえルークの身分がティアとは比べようにならないほどに高くとも、英雄同士が愛しあっているという事実があれば、美談に酔い痴れる民衆が後押ししてくれる。
ティアの未来には、ルークが隣にいる。
想像上の未来を思い描き、彼女は未来が明るいものだと信じて疑わなかった。
また、彼女の想像を膨らますことに一役買ったガイも、ティアとルークがふたり並んでいる未来を信じていた。
「ティアとルークが結婚か…」
「ガイ、まだ決まったわけじゃないわ」
そう言うティアであったが、頬は林檎のように赤く色づいて、満更でもない様子だった。
「でも、ルークからプロポーズされたら断る気はないんだろう?」
「それは…」
ますます頬を紅潮させるティアに、ガイは思わず頬を緩めていた。
年齢よりもクールで大人びたところを見せるティアが、恋愛になると途端に弱くなるところは、とても好ましい。
「もう、からかわないで」
「はは、悪かったよ。…ふたりが結婚しちまったら、きっとミリアは悲しむだろうな」
「…ミリア…」
ティアとガイはおなじ人物を脳に思い描く。
ティアとおなじ年のミリアは、ティアとは対照的な少女だった。長く伸びた黒檀の髪は邪魔にならないよう、ポニーテールで緑色のリボンで纏められていた。前髪はスッと伸びた細い眉毛を覆い、収穫前の稲を思わせる二対の瞳が輝き、すこし小さめの鼻、小さく薄い桃色の唇が絶妙な按配で小さな顔に配置されていた。
思春期の少女特有の発展途上の身体つきをしたミリアは、ティアに比べたら年相応で可愛らしい女の子だった。すでに完成した美貌を持つティアが冷たく冬の厳しさの印象を与えるとしたら、正反対の、氷解けし草木が芽吹く春の印象を与える少女と言えよう。
ルークに好意を寄せるようになり、ティアは何度となくミリアに不安を抱くようになった。
何故ならミリアはとても愛らしく、早くからルークに好意を抱いていたからだ。
だが、ルークはそんなミリアを選ばず、ティアを選んだ。だからこそ、3年の月日を経て、ルークはティアとの約束を守るために還って来てくれた。その事実は、ティアにはとても誇らしく、嬉しいことだった。
「ミリアには申し訳ないんだけどな…俺はティアとルークの気持ちを尊重するよ」
「…ありがとう、ガイ」
「礼を言われるようなことじゃないさ」
ガイはおどけたように肩を竦めて、テーブルの上のティーカップに手を伸ばす。
ハーブティー入りのティーカップに口をつけたと同時に、ティアが反撃した。
「そうね、ガイはミリアが好きなようだから。むしろ、チャンスかしら」
「ぶっっっっ!!」
紅茶を飲んでいたガイは思いがけない攻撃を食らい、大きく咽た。
変なところに入った紅茶を何とか胃に流そうと、ごほごほと咳する。予想以上に大ダメージを与えてしまったティアは心配そうな顔で大丈夫か問う。
「まさかそんなに驚くとは思わなかったわ」
「…俺、そんなにわかりやすいかい?」
「ええ。ミリアとルーク以外なら、皆知ってると思うわ」
「〜〜〜まいったな…」
ガイは利き手をあげて、顔を覆う。
それだけでは真っ赤な顔は隠せず、唸った。ガイの珍しい姿に微笑ましさを覚えたティアはくすくす笑いながら「応援してるわ、ガイ」とエールを送った。ガイは困ったように笑い、肩を竦めた。
フェンデ家を復興するに従って、皇帝の許可も必要となる。
ホド崩落時にホドの住民の戸籍は戦死扱いとなっているのだ。ティアに到っては、ユリアシティで産まれたためマルクトの戸籍自体ない。まずは、ガルディオス家に仕えていたフェンデ家の者だと証明して、戸籍を作ることから始まる。フェンデ家を復興するまで、もうしばらく時間が必要になることだろう。
早速マルクト皇帝の許可を得るべく、翌日、ガイはティアを伴ってグランコクマ宮殿を訪れた。ブウサギ係りに任命されている彼はブウサギの世話もしなくてはいけないので、まずティアをピオニーに逢わせてからブウサギの世話をすることにした。
マルクト皇帝に謁見の許可を取っていなかったが、何とかなるだろう。世界を救済したときの感覚を引きずっていたガイとティアは、ピオニーに逢うべく、宮殿内を歩き回る。
「今の時間なら、陛下は私室にいるはずだ」
ピオニーの行動を把握しているガイが先導し、ティアは付き従う。
陛下の私室にたどり着いたガイはドアをノックすべく片手を上げる。ドア越しに話し声が聞こえていた。
「? 来客中か?」
「出直したほうがいいかしら?」
ガイとティアは視線を交わし、相談する。
話し声はその間にも聞こえていた。
「――俺が休めないのに、お前だけ休ませると思ってるのか?」
「貴方が休めないのは仕事をサボるからでしょう。自業自得ですよ。それに、私まで巻き込まないでいただけますか? まったく…バチカルまで行き、その数時間後には、グランコクマへトンボ返りする羽目になるとは思いもしませんでしたよ」
「で、結婚式はどうだったよ」
「そりゃあもう素晴らしかったですよ。ファブレ公爵家と、ショウブ侯爵家の財力の差をここぞとばかりに見せ付けられた式でした」
「お前なあ、他に感想はないのか? たとえばミリアのウェディングドレスは綺麗だったとか」
「綺麗でしたよ」
「もっと具体的に言え、具体的に!」
バンバンと机を叩くような音がする。部屋の主が叩いているのかも知れない。
しかし、扉を前に固まるふたりには、そんなことを気にかけている余裕など無かった。
バチカル。
結婚。
――ファブレ公爵家。
聞き覚えのある地名に、単語、家名。この3つの言葉は、何を意味しているのだろうか。
バチカルのファブレ公爵家はあまりにも馴染みがある言葉だった。
片や、少し前まで仕えていた親友の家だ。
片や、愛する人の家だ。
ファブレ公爵夫妻の仲は良好で、離婚したという話も聞かない。ファブレ公爵家にはルーク以外、子供がいない。
それならば、いったい、誰がファブレ公爵家の名前を背負って結婚したというのだ。
導き出される答えは、ひとつしかない。
ルークとの未来を思い描いていたティアは、哀れなことに今にも卒倒しそうな顔色になった。
何かに耐えるようにぶるぶると身体を震わせ、苦しそうな声で呟く。
「っ、いったい、どういうことなの……?」
「何かの間違いだ。そうに決まってる! ――陛下、入りますよ!」
ルークがティア以外の他の女と結婚するはずがない。早く彼女を安心させてやりたくて、否定の言葉を求めてガイは陛下の私室のドアをノックし、入室許可が下りる前にドアノブに手をかける。
大きく開け放たれたドアから姿を見せたガイとティアに、部屋の主とその幼馴染は、一瞬、不快げに顔を顰めた。
「陛下、今の話…ルークが誰かと結婚したって本当ですか!?」
冗談だろう、と否定が返ってくることを祈りながら、ガイは言葉を投げる。ティアも同様に「本当、ですか…?」と恐々と尋ねた。
ふたりの問いに、部屋の主であるピオニーはブウサギルークの頭の上に顎を乗せて、ジェイドに視線を向けた。
「なんだ、知らなかったのか?」
「ええ」
だからか、とピオニーは小声で言った。どうりでミリアに想いを寄せるガイが普通に生活していたわけだ。
好きな女が他の男と結婚するのに、まったく落ち込んだ様子を見せないガイにピオニーはひっそりと感心していたのだが――なんだ、知らなかっただけなのか。
「ルークはいったい誰と結婚したんですか!? 教えてください! あいつのことだから、きっと政略結婚させられちまったんだ…っ。早く助けてやらないと!」
しかも、ルークの結婚相手が誰なのか知らないと来ている。――ピオニーは片眉だけ器用に跳ね上げる。
ジェイドは呆れた視線でガイを眺めていた。ガイの言動を真に受けたティアは、自身の都合の良い彼の言動に同意した。
「そんな…気持ちがない結婚なんて、そんなの辛すぎるだけよ。ルークのためにも、相手のためにもならないわ。何とかしなくちゃ…!」
「ああ! 陛下、旦那! なんでもっと早く教えてくれなかったんですか! 知っていれば、」
「――知っていれば、何だというんだ?」
ピオニーは一応問いかけてみる。ピオニーは相手にするのも面倒だといわんばかりの態度で、ブウサギルークの頭を顎で擦る。
ブウサギルークが「ぶう」と嫌な声で鳴いた。
「ルークとミリアの結婚式を止められたとでも?」
「――え?」
ガイとティアは呆けた面を晒す。
ルークの結婚相手が誰なのか。初めて知ったふたりは、言葉を理解すると同時に、別々の表情を浮かべた。
ガイは、ルークに対して激しい嫉妬と、自分ではなくルークと結婚したミリアに怒りを覚え。
ティアはミリアに対して憎悪と、ルークに執着心を。
ミリアに対する嫉妬心を抑えきれず、苦痛とそれを上回る憤激に歪んだ表情でティアは尋ねた。
「そんな…ミリアは貴族じゃないのに、どうしてルークと…」
「ミリアは貴族ですよ」
「え…? ど、どういうことですか?」
「ミリアは一般人だったはずだぞ!」
「たしかにすこし前までは、彼女は一般人でした。ですが、ルークとミリアが想いあっていることを知ったファブレ公爵夫妻が、ふたりを添い遂げさせてあげようと全面的にバックアップした結果、彼女はキムラスカのショウブ侯爵家の養子になることが決まりましてね。今や彼女はミリア・ショウブ侯爵令嬢と言う身分ですよ。もっとも、今はルークの妻ですから、ファブレ子爵夫人と言うのが正確ですが」
ジェイドはふたりに冷ややかな目を向けた。
彼の物言いに、ルークとミリアにそれぞれ恋愛感情を抱いていたふたりは反感を覚える。
「……っその言い方じゃ、まるで、ルークとミリアが愛し合っているようじゃないか! そんなはず、あるわけないだろう!? ルークは、ルークはティアが好きだったはずだ!!」
ルークとミリアが愛し合っている現実を否定したいガイは怒号をあげる。ルークとミリアが相思相愛なら、自分がミリアに付け入る隙が無いから。
――決してティアを思っているからではない。
「ルークは…ルークは私との約束を守りに還ってきてくれました!」
ルークとミリアが愛し合っている現実を受け入れられないティアが、ルークと真に愛し合っているのは自分なのだと、同情を誘うような切ない表情で声をあげる。
ルークとミリアが相思相愛なら、思いあがっていた自分が恥ずかしくて。ルークに愛されていたのは自分なんだと勘違いしていた馬鹿な女になりたくなくて、そんな本心に気付かないまま、ルークに愛されているのは自分だとティアは頑迷に信じていた。
ふたりの態度に疲労を感じたジェイドは重たい溜息を吐く。
――ナタリアとアニスがふたりを結婚式に招待するのを止めるわけである。このふたりが、ルークとミリアが結婚すると知っていたら、結婚式はぶち壊されていただろう。それどころか、ルークとミリアの仲が上手くいくことを良しとしないふたりによって破局を迎えていたかも知れない。
「…事実、愛し合っているのですよ、ルークとミリアは。私たちが思うより、ずっと。ティア、あなたのはただの勘違いです。ルークはたしかに還ってきました。”仲間の許へ還ってくる”という約束を。貴方との約束を守ったわけじゃありません」
「それは…っ!」
「どうしてそのような都合の良い勘違いをあなたが出来るのか、私には理解できませんよ。どうして自分がルークに好かれていると思えたのか、むしろお聞きしたいところです。私から見て、あなたがルークに好かれるようなことは何一つありませんでしたから」
「っ!?」
「おや、なにを驚愕しているのですか? あなたはさんざんルークに対して理不尽に厳しい態度をとってきたでしょう。ああ、彼が世間知らずだということは、貴方が彼に厳しくする理由にはなりませんよ。あなたのルークに対する厳しい態度は正当性がありません。ルークは貴方の子供でも、師弟でも友人でも姉弟でもなければ、ましてや恋人でもない、赤の他人なのですから。そのくせ、貴方はまだ出遭って間もない彼に対して、古くからの知己であるかのように、やれ”甘い”だの”ばか”だの”あなたって何も知らないのね”とさんざんなことを言ったそうじゃないですか。――ルークは、自分を貶すような人間を好きになるような、マゾではありません」
ジェイドはティアに対して、さんざんな評価を下した。
しかし、それはまぎれもなく、ジェイドの――いや、かつて苦楽を共にした仲間たちの大半が抱えていた気持ちだった。
ルークに対するティアの態度はとてもではないが、ルークから好意を抱かれるに相応しい態度ではなかった。
ライガの卵を壊したことを後味が悪いと言うルークの優しさを甘いと嘲笑交じりに言い、殺人を怖がるルークをそれなら足手纏いになるなと告げた。
戦闘中も詠唱中は守って、と素人の領域から出ていないルークに対して臆面なく告げ、かと思えば、ルークに思い上がるな、その性格を直さないといずれ痛い目を見るだの、人形だの、何の迷いもなく告げた。
ミリアから聞いた話だが、アクゼリュス崩落の罪を背負い、反省するルークに対して、彼女はアラミス湧水洞で「一度失われた信頼はそう簡単に取り戻せない」と告げることもあったらしい。
兄がアクゼリュスのみならず外殻大地そのものを崩落させようと企んでいることを、アクゼリュス崩壊の瞬間に打ち明けながら、考えたいことがあるのと言ってユリアシティに居残り――ミリアのようにルークを気遣って居残ったわけではなく、自身の思考に耽る時間(暇)を求めて――、ルークが目覚めてようやく引きこもることを止めた。ルークが変わることを決意したそのとき、彼女は「いつでも見限ることが出来る」とも言ったらしい。
はっきり言って、何様のつもりなのか。
ティアはルークの家族でも、師匠でも、ましてや恋人でもない。
この時点の彼女は、ルークにとって、ただの旅の同行者でしかなかったのだ。
それなのに、何かあるとすぐに辛辣な言葉を吐くティアに対して、ルークが好意を抱くことなど、天地がひっくり返ってもありえない。
変わることを決意したルークは、ティアの目には魅力的に映ったらしく、アクゼリュス以後徐々にアプローチをかけていたが、ルークはティアを旅の仲間として想っていても、愛情や好意を寄せることはなかった。それも、当然の成り行きであった。
ティアがルークを恋愛対象として意識し始めて、女性として好きな男性に優しくし始めた頃には、ルークの心の中にはすでにミリアの存在があった。ティアに厳しい言動を投げかけられるたび、彼女のフォローと、ルークの心のケアをしたミリアが、ルークの心の中に存在していたのだ。
ティアがルークに厳しい言動を投げかけるたび、ルークはミリアの優しさに触れていた。皮肉なことにティアは、自分が好きな男性と、恋敵を結びつける役目を果たしていたのだ。自覚もなしに。
ガイは、ティアが厳しい言動をするのはルークの為を思ってのことだと、彼女に理解を示し、いずれルークもわかってくれるとティアを励ましていた。ガイの優しさに触れたティアが、ルークに厳しい態度を取り続けたのは言うまでもないだろう。
ガイとティアは気付けなかった。説教や、注意、叱咤と言うものは、不特定多数の誰かに言われても心に響いたりしない。本人が心に靄を抱えている状態で、本人が好意を抱く者に言われて、ようやく響くものなのだと。要するに、ティアからルークへの厳しい言葉の数々は、ティアを旅の仲間としか見ていないルークにとって、ただの”うるさい雑言”にしか聞こえてなかったわけだ。
ルークの為を思うのならば、ルークの心情を理解する努力が必要だったのに、ティアは上からアレコレ自分の理想を押し付けるだけで、ルークの気持ちなど無視していた。何を想ってルークがそういう行動に走ったのか、何を想ってルークがそういうことを言ったのか。理解しようともしなかった。ジェイドたちから見て、ティアからルークへの恋愛感情は一方通行にしか見えなかった。
それなのにルークと結ばれることを信じ込んでいたティアは滑稽としか言いようがない。
ジェイドはティアに対して憐憫の目を向けることしか出来なかった。
彼が饒舌に話すたび、だんだんとティアの顔色は炎のように赤く燃え上がる。ティアと同様に怒りが沸点に到達しようとしていたのは、ガイもおなじだった。
「もういい、旦那は黙っていてくれ! ルークとミリアが結婚したのは何かの間違いさ! ティア、行こう!」
「っええ!」
ジェイドとピオニーに理解を得られなかったためか、そのまま出て行こうとするふたりの背にピオニーの冷たい声が降り落ちた。
「――ジェイド、行かせるな」
ティアはともかく、今のガイはマルクト貴族。それも、マルクト皇帝の覚えめでたい未来ある、貴族である。
しかし、マルクトの一貴族が、キムラスカ王国の貴族の結婚に口出しする権利など与えられていない。ましてや、その結婚が間違いだと声高に言う権利など存在しない。
それが、何故理解出来ないのか。
火種となりかねない者を、キムラスカに行かせるわけにはいかないのだ。マルクト皇帝の命令にジェイドは諾と従う。
ティアを後ろから殴り、昏倒させる。呻き声をあげる間もなく意識を失ったティアに、驚愕したガイが非難じみた声をあげるが、ジェイドは同様にガイを気絶させた。
剣の腕は立つ彼であったが、仲間だと思っているジェイドに攻撃されるとは思いもしなかったのか、呆気ないものだった。
「気付きませんかねえ? あなた達ふたりは不要なんですよ。ルークとミリアのこれから先の人生には」
間違いがあるとするならば。
このふたりが世界を救った英雄として、ルークの仲間として、数えられてしまったことだろう。
床に倒れ伏したガイたちを指差し、ジェイドは「これ、どうしますか?」とふたりを物扱いして皇帝に問いかけた。
皇帝はつまらなそうな顔で「とりあえず牢にぶち込んでおけ」と告げた。
「牢にぶち込んでいる間に、終わらせるぞ」
「やれやれ、忙しくなりそうですね…」
皇帝とその懐刀はふたりの人生を滅茶苦茶にしようとしていた。
しかし、ガイとティアは強制的な眠りに落ちていて、そのことに気付けない。
これが、華やかな栄光に満ちたふたりの人生が、真っ逆さまに奈落へと堕ちていく始まりであった。
END.
柳也様リクエスト「一緒に旅をした特殊能力を持たない仲間夢主でルーク夢。ED後、夢主とルーク結婚。ティア+ガイ厳しめ(他PM除外)」でした。
特殊設定を持たない夢主とのことでしたので、特殊性はありません。元一般人で、ルークと婚姻するためだけに、キムラスカ侯爵貴族に養子入りした子です。話の内容で夢主の設定は大まかにですが、わかっていただけたはず。
ガイ&ティアを結婚式に乱入させようかと思いましたが、アシュルク子で似たような展開はやってましたし、結婚式にケチついたらたまったもんじゃないので、呼ばれなかったことにしました。
考えてみれば酷い話ですが、この話のアニスたちからガイ&ティアへの信頼性は底辺以下ということで見逃してください。
リクエスト、ありがとうございました!
2011.07.02
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