「あー、さむかったー」
「そうか」
「お、今日は鍋かー。いいねー。もう冬だもんねー。でもやっぱ冷えたビールは欠かせないよねー」
「上着」
「あ、うん、有難う」
燭台切光忠モデルを所持している友達からは、愛想も良くて料理も美味しくておすすめだよと言われた。確かに、帰ってきた時におかえりと笑顔で迎えてくれるやさしいイケメンというのは夢みたいな光景だろう。
鶴丸国永モデルは、とにかく楽しいらしい。騒がしくならない程度に、嫌みにならない程度に、日常の些細なところで驚かせて楽しませてくれる。確かに、毎日が楽しくなるのだろう。
他のモデルの噂も聞く。ヤバイと噂の三条だとか、ハマると深いと噂の織田だとか、色々。あのゲームから生まれたキャラクターモデルは本当に多種多様で、その中でも大倶利伽羅は格段に愛想が無く、それを学習することもなく、触れあうことなどなく、近づかず。
けれど離れず、見ていてくれて、勿論それが仕様で学習だと分かってはいるけれど、それでも。
「あ、伽羅、ただいま」
「ああ……おかえり」
大量生産された中の一体。生々しくても人間ではない、成長するけど情緒はない。
それでも、私の、私だけの大倶利伽羅。