11.旅人さんいらっしゃ〜い




コケーコッコッコ…


のどかな雰囲気を醸し出す小さな村。

人々は此処を【カカリコ村】と呼んでいる。


コッコと呼ばれるニワトリがそこら辺を歩いていたり、屋根の上でのんびりと空を見上げている者がいたり、楽しそうな子供の声も響き渡っている。


そんな静かな村…




ずるずる…

「あ、足痛い…」←肩貸りてる

「ゴメンね舞〜…(汗汗)頑張って!あとちょっとだから!!」←肩貸す

『(舞、可愛そウ…(汗))』←心配する


に珍しい(ちょっと不気味な)旅人が2人(+一匹)訪れた。


彼らは、森からの使者【リンク】
その相棒の【ナビィ】
そして異世界からの訪問者【舞】…である。






旅人さんいらっしゃ〜い




「あいたた〜っ…やっぱり予想通り、なっちゃったわね筋肉痛……」

『大丈夫?』

「あ、うん、平気よ。あたし結構治るの早い方だし…
それに休んでる間、リンクがいろいろと情報集めしてくれるみたいだしね」

『デモ昨日は大変だったネ〜、結局1日かかって朝にようやく来れたんだモン』


そうなんだよね〜
改めておはようございます、筋肉痛に苦しむ元女子高生です。理由はさっきの会話を聞いて分かったと思うけど、結局朝になってカカリコ村へ辿り着いたあたしたち。

そりゃ普通走るだけだとならなかっただろうけど、夜になったら地面からガイコツのモンスターみたいなのに襲われて…

死に物狂いで逃げながらリンク探してたもんだから、もう息上がるは足痛めるわ…
まあ最悪だったわけね。


「でも此処って凄くのどかね〜。コキリの森とはまた違う静けさがあるもの」

『そうダネ!ナビィ、コキリの森ののどかさが大好きだったの、だから凄く此処は好きヨv』


ドォオォン!!


「うわっ!何今の、地震!?」


いきなり地面が何かの衝撃によって揺れた。
因みに今あたし達は民家の屋根の上に上ってるんだけど…下で何かあったの?

頭の上にとまっていたナビィが家の下を覗いた。


『ううん、違うミタイ。リンクが家の近くにある箱を体当たりして壊した衝動』

「何やってんのあの子!?」


っていうか折角留まらせてもらってる村から追い出されるようなマネを…!!


『あ、箱の中にコッコがいたみたイ!』

「コッコ〜?何でコッコなんて探してるの?」

『ホラ、コッコ触ると鳥肌たっちゃうって人が言ってたジャナイ?それのお手伝いしてるみたいダヨ』

「へ〜…流石リンク、頼まれた事は断れないものね」

『ウン。…で、今リンクが逃げたコッコ追いかけてる』


頑張ってるね〜リンク。あたしも筋肉痛さえなかったら手伝ってあげたいけど…
いやいや、筋肉痛じゃなかったらとっとと先に進んでたのよね(汗)


『あ。リンク、誤ってコッコの尻尾踏んづけちゃった』

「ノ〜」(棒読み)

『でもってコッコに群れで襲われてる』

「Σノオォぁぁあああ!!?」


さらりと言ったから思わず飛び上がってしまった!
痛む足に鞭打ってあたしもナビィの隣に行って下を覗いてみる。
…うわぁホントに襲われてる(汗汗)


「あ、あれ大丈夫なの?」

『大丈夫…かナァ?でもホラ、村の人たちも微笑ましげに見てるシ!』

「あれを!?リンク明らかに死に物狂いで逃げ回ってるじゃない!!」


何であんなに笑いながら見てられるのか。まさかあれが日常で普通に起きてるの!?
冷や汗を流しながらあたしは心の中でリンクに声援を送った。


「汗出ちゃった…ハンカチは…と」


確かポケットの中にハンカチ入れてあった筈。善い子は真似してね(何?)
ハンカチを取ろうとした時、何かが手にコツンッと当たった。

何コレ…


「あ、ゼルダが書いた手紙…」


四方形に折りたたまれ、少し皺がついた紙切れが出てきた。
そう言えばゼルダが書いてくれた手紙…役に立つって言ってたけど、何書いたのかしら?

ナビィはリンクの所に助けに行ったみたいだし、ちょっとだけ…

かさりと音を立て、四方形に折りたたまれていた紙が開かれた。


【この者達、王家からの遣いである。ご無礼のないように気をつけよ。
そして…特に女の子の方には丁寧に扱いなさい?私の大事なお友達です。
出来ますわよね?もし出来ないとなれば、貴方たちの給料を下げる事なんて簡単なのですからv
更には「やめてください」と涙ごいして謝るぐらいけちょんけちょんのギッタギタにしてどっかの女王様という名のオカマに頼んで禁断のSMプレイでも…】


ぐしゃっ

……まだ続きがあったけど、読む勇気なんてないから…
無意識の内にがたがたと体が震える。さ、寒いっ、怖いっっ!!


「(ひょこっ)舞〜〜!聞いてよ!コッコ集めなんだけどさ〜―――
…?どうしたの、震えてるけど」


何だかいいタイミングで屋根の上にリンクが顔を覗かせてきた。
さ、最高の癒しだ…!!

あたしは震えながらもリンクにしがみついた。いきなりの事に?マークを浮かべるリンクが…また癒される!


「リンク…貴方は真っ白いままでいてね(切実)」

「?よく分かんないけど、分かった!」


言われた事は何でも丸呑みする、それがリンクの長所であり短所であり……
そしてこの先不安であり。


「リンク、コッコ集めは終わったの?」

「うん。さっきコッコの尻尾踏んじゃって、そしたら怒って群れで襲ってきたんだ」


あーさっきのね…


「追いかけてくるから、その性質を利用して上手く木の檻に連れ込んだ!
暫く怒りが収まるまで攻撃受けちゃったんだけど…」

「そ、そうなの…(汗)じゃあその切り傷はコッコの攻撃で出来たものなのね」


アハハハと笑うリンクの腕には少量の傷が出来ていた。
傷は男の勲章っていうけど…う〜ん男の気持ちはよく分からん。


「でも、すっごく楽しかったよ!」

「そうなの。(傷できたと言うのに?)」

「何だかコキリの森を出てきた時から、凄く毎日が楽しく思うんだ。
森に居た時も楽しかったけど、でも何も知らない未知の世界に来れたようで……。
……」

「?リンク?」


話していくうちにリンクの表情が曇りをかけた。
彼は俯いたままぽつりと声を出した。


「舞も…知らない世界に連れてこられたんだよ」

「…あぁ、まあね」

「ねえ、舞は早く戻りたくないの?親が心配してるんじゃ…!」


そんな切なげに見られても…獲って食いたくなっちゃうだけなのに(じゅるり)
また表情に出ないように誤魔化して、咳を1つ溢した。


「親ね…まあ心配はしてるかもしれないわね。
でもまあ、普段仕事であんまり家にいないから別にどうなるかはしらないけど…」

「で、でもさ。やっぱり自分の子供が突然いなくなったりしたら……」

「いいのよ別に。あの人たちは只勉強頑張って、それで学校での成績が上がれば満足するんだから。
まああたしはあたし也に満足出来る生活ができたらそれでいいんだしね」


そうそ、あたしは部屋で奇声上げながら一人萌える事が出来ればオールオッケー。あ〜考えたら腐女子仲間たちに会いたくなってきたなー!


「舞…辛い事あったら、はっきり辛いって言ってね?」

「?大丈夫よリンク、気持ちだけでも十分」


心配はかけたくない。それが冒険に影響する可能性だってあるんだし…
あたしは痛みもなくなった足を立たせて、ぱんぱんと服についたゴミを払った。


『舞、リンク!そろそろ出発しまショ!舞、足はもう大丈夫?』

「うん、大丈夫。リンクも大丈夫?」

「…う、うん」


まだ考えてたの?リンクはちょっと俯き気味に立ち上がる。
民家の人に謝りを言って、あたし達はデスマウンテンに登るための山道を目指した。













「此処から先は、王家からの許可を得ないと通れないぞー?」


城にいた兵士に比べて、少し気のいいお兄さん的兵士に止められた。
あたしはゼルダから貰ったあの不幸の手紙を渡した(すんません)

その手紙を読むこと数分、案の定兵士は体を震わせて顔色を悪くした。…ご愁傷様。


「よよよ、よし!き、キミたちを通そう!!頑張れよ、ゆゆ勇者諸君!!」

「(うっわ〜…凄い脅えてる)」

『(一体アレに何が…!?)』

「ありがとう!」


既に知っているあたし、どんな恐ろしい事が書かれてあるか気になる妖精。
そして何にも気づいてない勇敢な若者は、我先にと門を潜ろうとした。
が、通る前に石に躓いて…


ガンッ!

「っだ!!」

「リンク!?」


お約束のように門の角に頭ぶつけた。痛そうに頭を抑えてるから、もしかしたらたんこぶできでるかもと思い、リンクの顔を覗いた。
その時、さっき扱けた衝撃で懐から落ちたのであろう、キータンお面が音を立てて落ちた。


カラッ…

「おいおい、大丈夫か勇者君……ん?こ、コレは!キータンお面じゃないか!!」

「へ?あ、うん。城下町に行ったとき僕が貰ったの」

「いや〜、コレ今流行ってるんだろ?家の息子が欲しがっていてな…
なあ勇者君、差し違えなければこのお面を俺に譲ってくれないか!?」

『だってリンク!』

「うん、いいよ。服の中にずっと入れてたからちょっと傷んでるけど…」

「いや〜有難う!子供にタダで貰うのも何だから、お礼にコレをあげよう」


そう言ってまだ痛がってるリンクに差し出してきたのは、少し大きめの盾。
表面が鉄で出来ている、大人サイズのものだった。


「いいの?僕お面ぐらいしかあげてないのに」

「あまり遊ばせてあげてない息子のためだ、コレほど嬉しい事はない!
それにデスマウンテンに向かうのならば、それなりの盾を装備しておかないと。何せ木の盾だと燃えてなくなる可能性大だからな!」

「ありがとう兵士さん!」

「何のこれしき。気をつけたまえよ、勇者一行!」


兵士の人は高笑いしながらあたし達を見送ってくれた。
優しいんだけど、村の人たちからちょっと痛い目で見られてるのがお気の毒…(汗)


「何にせよ良かったわね!不幸中の幸いっていうのはこういう事ね」

「う〜ん、2つも持てないんだけどな…」

『舞に1つ譲ったラ?』

「そうね、あたし一個持つよ」


リンクに木の盾頂戴、と言いながら手を伸ばす。
了解を得た彼はあたしの手の上に乗せてきた。以外に重い…


「大丈夫?やっぱり持とうか?」

「んー、大丈夫大丈夫!これぐらいはしないと」

『2人とも、デスマウンテンにはゴロン族っていう種族が住み着いてるノ。
見た目には最初吃驚するかもしれないケド、優しい種族だから安心してネ!』









++






『…て、登る前に言ったバッかなのに……』

「んぬおおぉぉぉぉお!!?」

「っうわああぁぁああ!!!」

『何で驚くノヨ〜〜!!』


いやだっていきなり岩が動いてそれが両手突き出してゾンビの如くのそのそと追いかけてきてそれがま(強制終了)

いや、ナビィが言った事を信じないつもりじゃなかったんだけど!


「あ``あ``あ``あ``あ``!何よこいつら!?マッチョ!無駄に筋肉がついてる!!」

「そ、そりゃオラ達岩ゴロから…」

「うわ〜〜ん怖いよ――――!!気持ち悪いよ〜〜〜!!」

『何て事言うのヨ!?温厚な種族だから、大丈夫ダってバ!』


いやいやいや、幾ら何でもこの容姿はないでしょ!
何でこの世界の人たちはこんなにマッチョなのよっ、まっまさかリンクまでならないでしょうね!?


「ゴロ、最近族長が機嫌悪いんだゴロ…」

「オラ達もそれで困っているんだゴロ。だから早いところ帰った方がいいゴロよ」

『デモ、ナビィ達…舞!言ってあげなキャ』

「(そ、そうよね…)あたし達、精霊石を探してるの。
ある人から此処に炎の精霊石があるって聞いてやってきたんだけど…」


「炎の精霊石って何だゴロ?上手いゴロ?」

「いや食べちゃ駄目でしょ」


仮にも伝説の秘宝なんだからね。


「オラ達は知らないゴロ。でも、族長なら知ってると思うゴロ!」

「族長って、さっき機嫌が悪いって言ってた人の事?」

「そうゴロ。多分機嫌がよくなったら教えてくれるゴロよ」

「お嬢ちゃん達、どうにかしてくれドロ」

「今ドロって言ったわね!?」


語尾変えてどうすんのよ!ああああ…もう疲れすぎてどうでもいいって事?
まだあたしは慣れてきたけど、リンクはまだ怖いようであたしの後ろに隠れてる。
…普通逆じゃない?


「と、兎に角その族長に会いにいけばいいのね!?」

『行ってみるカラ、族長さんのいるお部屋何処にアルか教えてくれル?』

「族長の部屋は一番下ゴロ。床に王家の紋章が描かれた絨毯を敷いてるから、その上で王家に伝わる曲を弾いたら扉が開くゴロ!」









***


♪〜♪♪〜〜…


「しっかしあの人達の族長でしょ?また見事な筋肉なんでしょうね…(げっそり)」

『まあいいじゃなイ!舞は筋肉苦手なノ?』

「大のね。だからガノンドロフも大嫌いなの!!」

『ア〜〜…(汗)』

「…、ん。開いたよ!」


リンクのオカリナの音も止み、代わりに石が擦れるような音が聞こえた。
鳴り終わったと同時に、石造りの扉が開かれた。

さあ中にいるのはどれほどのマッチョか…!!(恐)


「あの〜…」


今度は勇気を出してか、リンクが先に先頭を歩いて中に入る。
見えたのは、何だかゴロン達と似たゴツい背中。あれが族長?


「すみませーん!族長さんですか!?」

「…あ?何だゴロ。」


いかにも不機嫌そうな声で振り返った。そこまで特別筋肉はついてない…(そこか)
でも姿が他のゴロン族と少々違う。


「わたし達今日は用事があって…」

「何だよ、王家の曲が聞こえたからどんな野郎が来たかと思ったら、こんなちっこい餓鬼2人かよ!
しかも一人は女。ッハァ〜…とんだ喜び損だぜ!!」

『(ムッ)そんな事ないワヨ!この2人はゼルダ姫直々に命を受けた者達ヨ!?』

「はっ、そうかよ!とにかくオレは機嫌が悪いんだゴロ!!今は何も聞かないゴロっ!!」


そう言うと、彼は鼻を鳴らしてドスッと荒々しく腰を下ろした。
あ〜あ…こりゃあ聞けそうにないわね。


「しょうがないわね、一旦部屋から出て方法考えましょう」(小声)

「そうだね」(小声)


こそこそと小声で話し合い、あたしとリンクとナビィは部屋から忍び足で出て行った。


「ハ〜…何かノリのいい音楽でも聞けたらなぁ……」


小さな声で確かに族長が呟いた。
音楽…?




『もう!何なのヨあイツ!?アレで族長なんてよく言えるモンよネ!!』

「ナビィ怖いって(汗)」

「機嫌を直せばいいんだよ!そうすればあの人だって協力してくれるさ!!」


機嫌をね。じゃあさっき族長が呟いたことがヒントになるんじゃない?


「ねえ、さっき出てくる間際に族長が『ノリのいい音楽が聞きたい』みたいな事言ってたじゃない?
あれ試してみよう!」

「う〜ん、でも僕そんなにノリのいい歌知らないよ。」

『【ゼルダの子守唄】とかいかにも眠くなりそうな曲だシネ。反感買うカモ…(汗)』

「もうこの際だから子守唄改造しちゃったら?【ゼルダのヒップホップ】とか!!」

『Σ怒られちゃうヨ!!王家に伝わる曲なんだからそんなコトしちゃ駄目っ!!』


ちっ、いいと思ったんだけどな〜…
こういかにもノリよくって『YO!チェケラ☆』みたいな感じでね!!
…王家に処刑されるのがオチか(汗汗)


「ん〜じゃあどうしようか」

「うう〜ん…―――……?」

『どうしたのリンク?』

「何か、小さくだけど音楽が聴こえる…」


リンクがそう言って耳を傾けるのは、族長の部屋付近。
あたしとナビィも首を傾げながらも耳を澄ました。


…♪……


「(ホントだ。ほんの小さくだけど、明るい曲が…)」

「この歌…――!そうか!これがあった!!」

「あっ!ちょ、リンク!?」


何を思いついたのか、リンクは族長がいる部屋にUターンして戻った。
突然のことに呆気にとられたあたしとナビィもすぐに我に返り、リンクの後に続いていった。

ワンテンポ遅れて部屋に入ると、リンクがオカリナを準備しているのが見えた。

でも、族長の部屋に入った途端、さっき聴こえた音楽がもう少しはっきり聴こえてきたの。
この部屋で、誰かが奏でてるの?

あたしがそんなコトを考えてる間に、リンクがオカリナでメロディーを奏でだした。それは【ゼルダの子守唄】と違い、テンポの早い歌。


「これって…」

「お?お、お、おお!?」


と、突然族長が音楽を耳にしたのか、腰を持ち上げて体でリズムを取り出した。
だんだん慣れていくに連れ、彼のダンスのヒートがアップ!!何だか最終的には踊りって言うか、只単に暴れてるだけに見えるけど!恐ろしやぁぁぁぁ!!


「(微妙にリンクが吹きながら後退してる…(汗))」

「ふぅ〜…いやー久しぶりだゴロ、こんなに楽しく踊ったのは!
何せ最近イヤなコトばかり起きてたからな〜…ありがとよ坊主!!」


踊り終わった後の族長はスッキリとした表情に満ちていた。
満足した事だし、今なら聞いても教えてくれるだろう。


「俺の名前はダルニア!このゴロン族の長を務めてるゴロ!!」

「ダルニアさん、僕たち炎の精霊石を探してるんだ!此処にあるって聞いたんだけど、知らない?」

「炎の精霊石…それはゴロン族に伝わる秘宝の事ゴロか?」

「う、うん!多分そうだと思うんだ!!それを僕達にくれない!?」


族長であるダルニアは、リンクの言葉を聞くと難しい顔をした。
いい答えが返ってくるかと思いきや、彼の口から告げられたのは…


「駄目だゴロ!!あれはそう簡単にやれる代物じゃねえゴロ!」

「そんな…でも、どうしてもあたし達それが必要なの!」

『お願いヨ〜〜!』

「……。どうしてもって言うんなら、【キングドドンゴ】を倒してみろ!」

「キングドドンゴ?」


何だかイヤな予感がまた過ぎるけど…だって名前がいかにもボスって感じじゃない?(汗)


「キングドドンゴは、普段大人しくて洞窟の奥深くで眠っているゴロ。
でも最近になって、ある日突然やってきた黒い男が、キングドドンゴを凶暴化させたんだ!その所為で俺達は洞窟の岩も食べに行く事が出来なくて、皆がイライラしているゴロ。

その竜を何とかしてくれたら、一族に伝わる秘宝をやってもいいゴロ」

「古代の竜か……。よし!」

『舞、意気込んでるネ!』

「リンク、ナビィ、此処は大人しく帰るわよー」

『って何勝手に帰ろうとしてんのヨ!?さっきの意気込みは帰るためのものだったのね!!』


明らかに危険だというのに、帰ろうとするあたしをナビィが止める!
そ、その小さな身体の何処からこんな力が出てくるのよ…!!


「大丈夫だよ舞!僕達皆が力を合わせれば、怖いものなんて1つもないよ!!」

「そうだけど、いつも後先考えず真っ先に突っ込んでいくの誰か分かってる!?」


その誰かさんのお陰でいっつもチームワークというものを忘れがちなんだからねっ…!

けど、結局何もしないのも駄目だから、口論の結果いざ洞窟に出陣ということになった。
ハ〜…巨大クモの次は恐竜かぁ。今度は前より凄い事になりそうだな〜(汗)



「じゃあダルニアさん、僕達行ってくる!帰ってきたら約束守ってよ!!」

「まあ考えておくゴロ。…ああ、そう言えばお前の格好見て思い出したんだが、この隣の部屋にいる奴知ってるゴロか?」

「え?隣の部屋?」

「ああ、ホラ。今も音楽が聴こえてくるだろ?その部屋にいるんだが、何だか道に迷ったみたいでな。
もしかしたら知ってるかもしれないから見てみるゴロ」


ダルニアがそう言いながら指を指した。小さくて見えなかったけど、そこには確かに何処かに繋がっている小道が見えた。

何だか気になるから、あたし達は隣の部屋へ繋がる穴に入った。


道を進んでいくに連れ、さっき小さく聴こえてきた曲が大きくなっていく。

…でも何でだろ、そこへ近づくに連れ鼓動が早くなっていくのは。冷や汗が出てくるのは(汗)
しかも何故か頭の中でジョーズの曲が流れてる…!!



少し長く感じた小道を抜けると、小さな部屋に出た。
入り口から真正面にある小岩の上に誰かが座っている。身体でリズムを取りながら、リンクと同じようにオカリナを吹いている子が見えた。


見覚えのある緑色。だって……そんなに遠くない内にこの姿を見たんだから。


あたし達に気づいたのか、【彼女】はオカリナを止めた。

ゆっくりと降ろされていた瞼を上げ、にこりと笑った。









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