12.珍パーティでゴーゴゴー
ナビィよ!
えーと、前回まデノお話を覚えてル?ワタシ達は第2の精霊石がおさめられてるっていう【デスマウンテン】に無事行き着くことガ出来たノ!!
でも首領と呼ばれる【ダルニア】は、何があったノカ超不機嫌!何とかしなくちゃいけないと思った時、何処からかオカリナの音色が聞こえてきたンダ。
その音色の通り吹いてみれば、見事ダルニアの機嫌が元通り!やったね☆
イラついていた原因を聞くと、それはここ最近、ドドンゴの洞窟でモンスターが暴れまわってるらしいの。それも普通の魔物じゃなく、古代に封印された巨大竜【キングドドンゴ】!!
そいつを倒して精霊石を貰うべく、ワタシ達はドドンゴの洞窟へしゅっぱーつ!
でも、その前にダルニアの部屋にある小さな部屋に寄った。
そこに居たのは、思いも寄らないあの人物が……
珍パーティーでゴーゴゴー
++inドドンゴの洞窟前++
「ココがそうね」
あたし達の前に聳える洞窟。中からは熱い熱風が力強く吹いていた。これから怒る大波乱に心配しながらも、あたし達はドドンゴの洞窟へと足を踏み入れた。
「よし!それじゃあ頑張って行こう!!」
一足先にリンクが意気込んで先頭を歩く。一人では心配なのか、彼の隣をナビィが飛んでいく。
あたしと【彼女】はその後ろを着いて行くことにした。
「でも、最初は本当に吃驚したのよ?まさかあんなところに…
サリアがいるなんて思わなかったんだもの」
あたしが視線を向けると【彼女】―――否、サリアはにこりと笑った。
「最初はね、森の聖域で舞達の旅の無事を祈ろうと思ったの。
でも、見かけない横穴があったから、興味心で入っちゃったら…」
「いつの間にかデスマウンテンに来てしまってた、ね?ダルニアさんに聞いてみたら、あの穴は古の戦争で出来た洞穴なんだって。あれを通じてコキリの森に逃げる事が出来るように、特殊な魔法を掛けてあるとか言ってたわ」
そう、彼女は謝って森から来てしまったらしい。
直ぐにでも帰ることが出来るんだけど、あたし達がココに来るんじゃないかと思ってずっと待ってたって言ってるの。
「サリア、絶対舞を守るよ!例え相手がキングドドンゴだろうが何だろうが、サリアには頼もしいこの子がいるからv」
安心してねvと無邪気な笑顔で言ってくるサリア。
…うん、言葉と笑顔は可愛いのに、その密かに血のついた鉄パイプを構えないで欲しい。恐ろしすぎてこれじゃキングドドンゴよりこっちが強敵に見えるもの。
「でもサリア、確かコキリ族って森から出たら死んじゃうんじゃないの?ダルニアさんが不思議がってそう言ってたわ」
あたしが思っていた疑問を言うと、サリアの肩がピクリと動いた。
聞いちゃいけなかったのかな…でもサリアはまた笑顔に戻って顔を上げた。
「でもそれを言うならリンクもでしょ?サリアも森を出ても何ともなかったし、きっと只の迷信だったのよ」
「んー、そんなもんかね?」
「…ん、そんなものだよ」
「舞ー、サリアーー!早く追いでよ!!」
既に洞窟を塞いでる岩を爆弾花で壊したリンクが先で手を振っていた。
あたしは慌ててそっちに向き直った。
「や、やばいやばい!サリア、すぐ行きましょう!!」
「う、うん!」
少し気にかかる返事だったけど、あたしはサリアより先にそこから駆け出した。
あたしがそこから居なくなった後、サリアの表情が曇った事も知らず…
「(舞…リンクもサリアも、『特別』だからなの…ごめんね……でもお願い、今はまだ…)」
サリアは胸で拳を強く握り、先を走る舞を追いかけて行った。
++inドドンゴの洞窟内++
「ぅあっちぃいいいぃぃ!!」
『入って第一声目がそれっていうのも(汗)』
親父の声みたいだったね!
改めてこんにちは、只今暑い溶岩がボコボコ言ってるようなところに居ます、元女子高生です。勿論ココが暑いことは知ってたけど…
「まさかココまで熱いなんて…」
「大丈夫?舞」
「う、うん大丈夫よ。心配ないわ」
額に出た汗を拭って、あたしは辺りを見渡した。
周りは赤と黒のツートンカラーで殆ど染まってる。所々には爆弾花が咲いている。
「あ、あっち足場がある!行ってみようか」
「ぬぁ!?ちょっ、リンク!!」
動く足場を渡ってひょいひょいっと向こう側へ渡る。
さっきダルニアさんの所で言ったコトを忘れてるなあれは絶対!!
「もうしょうがないなー!!」
「仕方ないよね、サリアたちも急いで追いかけなくちゃ!」
「ホントよね、ココは心を広くして行ってあげなくちゃ!」
「追いついた後後ろから溶岩に向かってドーン☆」
「そして彼はどろどろに溶けて……ってサリアさーーーん!!?」
ついミド少年のようなノリ突っ込みをかましてしまった!
何か渋ってるサリアの背中を押してあたし達も足場を渡って、と。
じっと何かを見つめるようにリンクが止まってた。…どうした?
「何見てるの?リンク」
「何かこの石、周りのとちょっと違うような気がして」
リンクが指差す先にある石、何だか形が雪だるまのように二段で作られている。キミの悪い模様に、下のほうには口のような絵柄も。
『この石…何か見た事あるなー』
「気味悪いわねこの像、何だか今にも動き出しそうな感じがするな〜」
けたけたと笑いながら、その像に手を伸ばして
ギロッ!!
「……ん?」
ビシュアアァァア!!
伸ばした手の横を掠るように緑の光線が通っていった。
硬直するあたしの目の前では、さっきの石らしきものが目をかっ開いてこっちを狙っている。
「ッギャアアァァアアァア!!もも、モンスターーー!?」
「舞!危ないわ!!」
もう一度石からビームが放たれた時、右隣にいたサリアが身体を飛ばしてくれた。お陰で怪我せずに済んだけど…
「り、リンク!サリア、ナビィ!逃げるわよ!!」
「え?あ、わぁ!?」
何か混乱しているリンクだけど、彼の襟元を掴んでその場から脱兎!勢いに任せて近くにあった横穴に逃げる。
「な、何今の…」
『あ、思い出しタ!今のはビーモスっていうモンスターだ(汗)』
「遅いっちゅうねん!!もう少しであたし黒こげだったのよ!?」
斜め上を飛んでいる妖精に突っ込みをいれながらも足を前に動かす。今になってようやくリンクも理解し、サリアに至っては隣で「役立たずの妖精め…」とか何とか呟いていた。
ナビィは黒オーラを受け、サリアの妖精に寄り添っていた。(可愛そうに)
***
「でやぁぁっ!!」
ザシュッ!
リンクの斬りかかった剣が容赦なくモンスターを襲う。
短い悲鳴を上げて、モンスターは死んでしまった。その間にあたし達はモンスターのいない所を狙い、蜀第に火を灯した。
『コレを全部つければ道が開かれるはずなの…』
ナビィが言い終わると同時に、閉ざされた石造りの扉が開かれた。奥のほうに、大きな宝箱が見えた。
「おお!久しぶりね謎の宝箱」
『それはデクの木サマの体内で、デショ(汗)』
あらまー、それは言っちゃ駄目なのよ!剣にモンスターの血がついた為、切っ先を払って血を飛ばした。
鞘に剣を納めながらリンクが宝箱に近づいた。
「何が入ってるんだろう?もう地図は取ったし、何か特別なアイテムとか!?」
わくわくとしながら身を乗り出して宝箱の中を探る。ん、今日のパンツは赤色か!!(変態)
何か重たいものが入ってたのか、リンクは少しよろめきながら身体を戻した。
「何、それ?袋?」
「汚い袋ね」
「んなハッキリと(汗)」
「中に爆弾が入ってる、ボム袋かな?」
おお、なら爆弾花を見つけなくてもいいから、楽になるんじゃない?
リンクは懐の中にボム袋を仕舞う。…思ってたんだけど、その懐は何でも入るのね。某青いまん丸の狸ロボットより優れた異次元ポケットか!?
謎を抱えながらも開かれた部屋に入る。
入った途端、今までとは比べ物にならないぐらいの熱気が襲いかかってきた!
「どあちゃああああ!!!」
「舞!落ち着いて!!(汗)キミ女の子ってコト忘れてるだろ!?」
何だか今回は珍しくもまともにリンクに止められた(どういうことだよ!! Byリンク)
『す、凄い熱気…どうして?』
「足場の岩以外、周りが全部溶岩に囲まれてるわ」
サリアが覗き込むように足場の下を見た。
確かにそこには湯気が立ち込める原因ともあろう真っ赤な溶岩が敷き詰められていた。
うわー、これに落ちたら一溜まりもないわね…(汗)
「…あら?あっちに扉がある」
ココとは正反対に位置するところに、鉄格子で塞がれた扉が見えた。
下を見ている為、リンクとサリアは気づいてないみたい…ちょっと行ってみようかな。
「ん?貴方も一緒に来てくれるの?」
ナビィの代わりのように、サリアの妖精が一緒に着いて来てくれた。可愛いなー、ホントサリアの妖精って言うのが酷いわ(涙)
下に落ちないように気をつけながら、あたしとサリアの妖精は扉の前に立った。
こんこんと軽く叩いてみる。う〜ん大分厚いわね。
「やっぱり鋼鉄製かしら。結構厚そう…」
ココはあたし一人じゃどうにもならないか。リンク達を呼ぶしかないわね。
扉も気になる事だし、あたしは向こう側にいるリンク達のほうに振り返った。
「おーい、リンク〜、サリ…」
【ギャギャギャッ】
…え?
何故だかあたしの真後ろから妙な声が聞こえた…。ま、まさか…
あたしは背中に嫌な汗を流し、咄嗟に振り返った。
…が、あたしが振り返るよりも先に、背後に居た奴のものであろう鋭利な武器があたしに斬りかかってきた!
ザンッ!!
「っ!うあぁぁああああ!!」
「!?舞!!」
鋭い激痛が体中を駆け抜ける。下唇を噛んで激痛に耐える。
あたしの悲鳴を聞きつけてか、ようやく気がついたリンクが振り返った。その途端顔色が悪くなったと思う。そ、そりゃ流石にね…
リンクの姿を確認する間にもあたしの体は狭い岩場に倒れた。
後ろにいる奴―――モンスターが止めとばかりに剣を振りかざそうとするのが分かった。
「っやめろおおおお!!!」
リンクの声?彼の声が聞こえた後、何かがぶつかる音が聞こえた。遠くから何かを放ったんだ…
モンスターは悲鳴のようなものを上げ、身体を揺らした。
その間にも、彼の許からやってきたのであろう、サリアがあたしを抱えながら別の足場へ移動。
「舞!舞大丈夫!?」
「っ、や…ちょ、ちょっと痛い……」
本当は凄く痛い。だって、自分でも分かるほど背中からは血が溢れてるんだもの…
喋るだけで体中に痛みが走り、目尻に涙が浮かんだ。
「ゴメンね舞、サリアがいながら…今傷を癒すからね!!」
サリアが自分の妖精を呼び、あたしの体に淡い光を溢した。少しだけ痛みが和らぐものの、あまり出血量も激痛も変わらない。
彼女に支えられながら、視界の隅にリンクが戦っている姿が見えた…
++リンクside++
「うぁぁああああ!!」
下を覗いていたら、突然遠くの方から悲鳴が聞こえた。聞きなれた声に反応して顔を上げる。
見えたのは、背中を斬られた舞の姿!
「舞!!」
僕は急いでその場を駆けた。崩れ落ちるように倒れた舞を、もう一度さっきの奴が攻撃しようとした。
「っやめろおおお!!」
的の剣が彼女に向かって完全に落ちる前に、懐に仕舞っておいた【妖精のパチンコ】を取り出してタネをモンスターの目に向けて放った。
上手く命中して、モンスターは悲鳴を上げた。その間にサリアが舞を其処から連れ出す。
『あいつ、リザルフォスよ!!人間の兵士のように剣を使って、俊敏な動きで相手を錯乱させるの!!』
リザルフォス…
僕は視線を後ろの足場に向ける。そこには苦しそうに血を流しながら倒れている舞が見えた。
「っ、お前…よくも舞に大怪我を…!!」
ようやく立ち直ったリザルフォスに剣を向けた。僕のはリーチが短いけど、その代わり相手より素早く動かせる!
怒りに任せて縦に振るってきたリザルフォスの攻撃を横っ飛びで避ける。がら空きの背中に剣を払えば、簡単に身体をふらつかせる。
よろめいた敵の正面に立ち、さっきパチンコで狙った目に向けて追い打ちをかけるように剣を突き刺した!!
リザルフォスの大きな悲鳴が部屋中に響き渡り、直後奴の身体が青い炎に包まれて消えた。
「やった…」
!そ、そうだ、舞!!
さっき見た限りではまだ倒れている彼女の許に駆け寄る。まだ痛いのか、舞の顔はあまりいいとはいえなかった。
「舞!し、しっかりして!!」
「あれ…リンク、あいつは…?」
弱弱しく開かれた瞳が僕とナビィを映す。
『さっきの奴ならもうリンクが倒したヨ!!』
「そう、ごめん…油断してた……」
「そんな、僕が謝らなきゃ……サリア、舞はどう?」
「うん、この子が回復してくれたから幾分か良くなったよ。でも…急所に近いところを狙われたから、思ったより出血が多いの」
確かに、サリアの言うとおり舞の背中からはまだ血が溢れてた。こればっかりは、ナビィ達だけの力じゃ足りない…
僕は服の一部を破って、それを舞の身体に巻きつけた。
「リンク、いいのよ別に…」
「駄目、今はちょっとでも止血しないと!」
巻きつけている間に、舞はありがとうとお礼を言ってきた。お礼を言われる筋合いなんて、僕にないのに……
布の圧迫感のお陰か、さっきより出血量は少なくなった。僕はサリアに盾を持ってもらって、歩く力もない舞を背負った。
「…ありがとうねリンク」
「ううん、守りきれなかった僕が悪いんだから」
『舞、辛かったら言ってね?』
「大丈夫。さ、今は先に進みましょう!」
まだ痛みが残っている筈なのに、舞は背中で笑っていた。これじゃゴーマの時と変わらないよ。寧ろ、あの時よりも酷い…
舞の足を持っている手に、握る力が強くなった。
****
背中に痛みを感じながらも、麗しきリンクの背中をゲットーーーー!!!(拳グッ)
動かそうとすれば痛みが神経を襲うけど、今じゃ痛みもこの萌え状況には敵うまい。
ニヤける顔が皆に見られてない事を祈る。
「(ふっふふふ…リザルフォスにちょびっと感謝)」
「あれ?」
Σ!?ま、まさか邪な妄想に耽っているのをリンクに勘付かれた!!?
かと思ったら、リンクの視線は違うところ。彼の視線を辿っていけば、そこには亀裂の入った地面の上。首を傾けながらもリンク達はそこまで近づいた。
「何このいかにも怪しい地面は…」
「舞!この下から何か唸り声が聞こえるわ!」
サリアの言うとおり、耳を澄ますと下から何か大きな声が聞こえてきた。人間ではなく、何か別の生き物。それも…大型。
『どうやらこの下に【いる】ようネ』
「精霊石を手に入れるための試練ってとこだね!」
やっぱり?ん〜…やっぱりあたしはまだ気が引けるな(汗)
でもこれぐらいの亀裂が入ってるとしたら、爆弾で十分に吹っ飛ばせるはず!ココは1つ、手に入れたばかりの爆弾の威力を試してみましょうか。
「よし!ここは一発大きい穴開けちゃえ!!」
「じゃあサリアに任せてv」
そう、ここはサリアに………サリアに?
不思議に思いつつ、彼女に視線を向けると、何とあの恐ろしき凶器テツ子を構えている。
それを勇ましく頭上に掲げ、真っ直ぐ亀裂の入った地面に向かってー…
「ささ、サリア!!?」
ちょっ、折角爆弾があるんだし、それにまだ上にはあたし達が乗ってるままなのよ!?つまり今壊したら…
「えい!」
メゴッ!!ドガアアァァアァアン!!
落ちたぁぁあぁぁああぁ!!
っていうか「えい!」って明らかにあんまり力出してないわよね!?なのにどうして地面が壊れるのよ!?
「!よっ」
地面に落ちる前に、リンクがあたしの体を回転させた。何するかと思いきや、横抱き(=お姫様抱っこ)でがっちりホールド!?
お、美味しい体制part.2―――――!!!(鼻血)
―――すたん!
「大丈夫舞?何か鼻押さえてるけど」
「へ、平気デース。ちょっと背中痛いけど…」
『まさかデクの木サマの中に続いて、穴にダイヴするなんて思わなかったケド…』
確かにネ。
―――ボアァァァアアアア!!!
あたし達の近くから耳が壊れそうなぐらい大きな唸り声が聞こえてきた。それはさっき上にいた時にも聞こえた声。
「出たな…」
リンクが低い声で呟きながらリンクは鞘から剣を抜いた。あたしはリンクに言われ、少し後方に下がる。
「キングドドンゴ!!」
………………。
「リンク、カッコよく決めたとこ悪いけど…あれが本当に古代竜?」
「?うん」
あたかも当然のように首を縦に振る。
でも、あたしの目が正常であれば、キングドドンゴの目が異様に輝いてるのね。しかも背にあるヒレ(?)にはヒラヒラのレースのようなものも取り付けられている。
まあこれまたゴーマに続いて目に痛い装飾で…
「ねえ、精霊石を守るボス達って皆こんなに異常なの?」
『そんなんだったらナビィ…この旅のナビゲートなんてしたくないヨ』
キングドドンゴ
・ゴスロリ風の猛炎古代竜
ん?もっといい言葉思い浮かばないのかって?そんな無茶言わないで、こんなのにカッコいいフレーズつけれるわけないもの(汗)
―ボアアアァァアアア!!!
あたし達を侵入者と見たのか、キングドドンゴはもう一度さっきと同じ唸り声を上げた。
唸り声に洞窟が揺れる。
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