15.攻略!ジャブジャブ様の腹の中





外の世界って広いのね。今までコキリの森を出た事なかったから、サリアには外の事がよく分からなかった。


でもそんな中でも一番、舞という女の子の存在が【広かった】


変な言い方だけど、これが一番しっくり来ると思うんだ。

彼女はサリアたちと違う、何かを持ってるような気がするから。


サリアの中で、勝手に彼女を親友と思ってる。勝手にね…


舞の親友は別の人かもしれない。でも、サリアは舞を親友って思ってたいの!


簡単に言うけど、何処から、何処までが、親友っていうのかな?


分からないけど、助けを呼んでる友達を助けに行ってあげることが、サリアにとっての【親友】だと思うんだ……








攻略!ジャブジャブ様の腹の中






「ココが…」



パシャリ…と水しぶきをあげて、神魚【ジャブジャブ様】の前に。
僕達はルト姫?からの手紙を見たキングゾーラさんに頼まれて、ココまで来てるんだけど…


『あの手紙に書いテタ【黒い髪の少女】って言うのガ舞だといいんだケド…』

「そうだね」


ナビィの言う通り、あの手紙にはそんなことが書かれてあった。
もし舞が、何らかの理由でジャブジャブ様の中にいるとしたら……


「考えるより、行動に移したほうが早いよ!」


サリアは僕達の隣を通り過ぎて、ジャブジャブ様の前に立った。
僕とナビィが隣にくるのを確認して、ビンに入れていた魚を落とす。


それに気づいたジャブジャブ様が、大きく口を開いて…僕達と一緒に飲み込んでしまう。

巨大な掃除機に吸い込まれてるような感じがして、ちょっと気持ち悪い(汗)


舞…此処にいるのなら、もう少しだから。だから…あとちょっと待っててね……












えー、皆さんこんにちは。(元)女子高生です。
只今腹の中からリポーターさせて頂いておりますが…

これはあたし宛ての嫌がらせでしょうか。


気持ち悪い

「舞、それもう25回目ゾラ。」


そう、兎に角気持ち悪いものばかりです!
当初で出会ったクラゲモンスター、ビリとバリを筆頭に、地面からうにょうにょと出てくるテールパサランやら……


「ジャブジャブ様、とことん食い荒らされてるわよ!

「た、確かにそうかもしれんが…(汗)」


もうイヤだ。早くリンク、サリアん、ナビィ!助けて頂戴!!
(因みにモンスターは全てルト姫に教えてもらいました)




「あ、大きい宝箱…」


何故かここにもありました、謎の宝箱第3段(もういいよ)
上手い事モンスター避けながら、あたしとルト姫は大きい宝箱に近づいた。


「何が入ってるのかね〜?」

「舞パンツ丸見えゾラ!!

見ちゃ駄目よ!


ルト姫の注意を受けながら思う。今ならリンク、貴方の気持ちも分かる気がする、と…!!
手に何かを掴んだ感触がして、勢い良くあたしは体を戻した。

手にピッタリとはまる、子供専用と言える【武器】


「ブーメラン?」

「コレ、武器になるのではないか?」

「そうだね〜、じゃあ折角だから貰っていきましょ」


ブーメランとか使った事ないんだけど…
まあ考えたところで何も変わらないし、とりあえず移動しようかな。






「のう舞、さっき話してたリンクやらサリアやら…どんな奴らなのじゃ?」


はぐれないように手を繋いだまま、ルト姫が話しかけてきた。


「ルト姫興味あるの?」

「うむ。わらわはあまり人間は見たことがないゾラ」

「そうねー…まずリンクとサリアはコキリの森の子なの。素敵な生足に鼻血出さないように気をつけないとね。ナビィはリンクの相棒の妖精よ!」

「(生足?)そうなのか。舞はよいの、この広い世界を旅できるんじゃからな…」


ルト姫も旅に出てみたいのかな?
でも、あたしは半ば仕方なくなんだけど。


「(この世界は楽しい。でも、あたしは早く日本に戻らないといけないのね)」


何でだろ、いつも同じ事しか繰り返されない日々ばかりなのに、心は早く早くと急かす。
今でもお父さんとお母さん、元気にしてるのかな〜……


「―――…?舞!?」

「ん?ん、んん!?」

「どうしたゾラ?ボーっとしてたぞ」

「あー、特に別に何も」

「可笑しい言い方をするんじゃないゾラ…」


呆れたかのように溜息をつくルト姫。今度は彼女が引っ張るように前に出た。
ハッキリ分かるぐらい、顔に出てたのかな?ん〜…気をつけないとな。


ピタッ

「…?ルト姫?」

「……舞」

「ん?」

「わらわ達…戻ってきてるゾラ」

「何ぃ!?」


ルト姫の言った事がよく分からず。
でも、確かに周りを見渡せば、見たことのある光景が!
…まあジャブジャブ様の中だから、変わったところなんてあまりないんだけど(汗)


「嘘でしょー…ここ目印がないから分からなかったわ(汗)」

「それよりわらわが気になるのは、この点々とある点なんじゃが?」

「?点?」


地面に何かがポツリとある。目を凝らして見てみると…
何だか血痕のような痕がそこに。

しかもそれはまるで道のように点々と奥まで続いていた。


「…何これ。何だかホラー感じるんだけど?」

「しかも壁際にモンスターの死骸があるゾラ。もしかしたら、わらわたちの他に誰かが来てるのやも知れぬ」

「もしかして…」


リンク達が?
だとしたらこの死骸と血痕の道の原因は…


「(サリアか)」


彼女意外考えられないもの(汗)
ああ!ジャブジャブ様の体内に修羅が…!!


「!舞!!あっちに道があるゾラ!!」


ルト姫は突然あたしの肩を揺さぶった。
彼女の言葉に反応して、あたしも視線と共に体をそっちに向ける。
確かに、そこには何かの部屋に繋がってる扉(?)のようなものが…


「行ってみる?」

「勿論じゃ!」


早く早くと急かすようにぐいぐいと腕を引っ張る。
断る理由もないし、あたしは大人しくそれに着いて行く。









「!!あ、あれは…!」


そこは中央が出張った台のある、大きな部屋。
何もないかと思いきや、中央の出張っている台の上に何かが光り輝いている。


「あれって…」

「舞、あれじゃ!わらわが探しておったのは、あれゾラ!!」


台の上にある、宝石のようなものの許に駆け寄っていく。あたしも我に返り、急いで彼女を追いかける。
何だか台の横に棘のようなものがついてて危ないんだけど(汗)



「綺麗…」

「そうじゃろ?わらわの宝ゾラ」


愛しげにルト姫が抱える宝石。でも、あのデザインは…
あたし達が探している、精霊石と非常に似ている。

もしこれが精霊石だとしたら……


「(ど、どうしよう!?)」

「舞、礼を言うぞよ。母上の形見が見つかった以上、こんな所に用はない!
外に出るゾラ!」


ほんとに嬉しそうに意気揚々とその場から立ち上がる。頭の中で彼女から精霊石を貰うプランを練りながら、あたしも立ち上がった。


が、その途端、何故か足場が揺れだした。突然の事に、ルト姫はその場にこけた。


「ルト姫!」

「な、なんじゃ!?何が起きておるのだ!!」


慌てふためく彼女の腕を抱きかかえ、あたし達は周囲を見渡した。
何が起こっているのか分からない。不安げな気持ちになる。


あたし達が困っている時、入り口の扉が開いた。そこには見慣れたメンバーの顔。
その一人が驚愕な顔で見つめてくる。


「!舞!!」

「リンク!?」


ガゴンッ!―――ゴォォォ


ああ!?ちょ、ちょっと!折角の感動の再会なのに…あのまま愛の抱擁という名のボディーブローかまそうとしたのに!!
不安そうに、あたしの服を握るルト姫の手に力がこもった。


「舞…」

「だ、大丈夫よルト姫。リンク達が助けてくれるわ」


と、言ってもそんな確信あるか分かんないけど…



ガゴンッ!


とうとうエレベーターのように動いた足場が音を立てて止まった。

着いた階、目の前に聳えるのは、


うごうご…


「タぁぁコぉおおおぉぉぉ!!?」

タコです。

「んなぁ!?何じゃこいつは!!き、気持ち悪いゾラ!!」

「ちょ、ちょっとルト姫!あたしを盾にしないでよ!!
ヒィッ、触手が!触手が動いてるるる…

「しっかりせよ舞!お主が死んだら、わらわは……わらわは何を盾にすればよいのじゃ!!

「Σ心配する点そこ!?」


ギャーギャーと争いつつ、あたしとルト姫は体中に鳥肌をたてながら部屋の隅に後退。
巨大タコはあたし達の反応にか、それとも内容にか呆れて動きを止めている。

そして、その巨大な身体を前進!ヒィッ!!(いろんな意味で)殺される!!

…が、あたしの心配を他所に、タコはさっきあたし達の乗ってきたエレベーターに乗る。そしてそのまま下降。



「「…………」」


あいつエレベーター知ってたんだ(驚く点が違う)


「な、何だったのあれ?」

「分からぬゾラ…ともかくココから逃げなくては!」


慌てふためきながら、さっきのエレベーターのあったところへ走る。


「待って!ここで下に降りても、今の巨大タコと接触するだけよ!」

「そ、そうじゃな…じゃあどうする?」

「向こうに扉がある。あっちに部屋があるかもしれないわ、行ってみましょう!」


もう一度、ルト姫の手をとり前方に見える扉のようなものに向かう。
この展開からして、あまりいい予感はじないけど…今のあたしにはそんな事気にする余裕はなかった。


「(リンクとナビィ…大丈夫かな。サリアも心配だけど、彼女は地獄絵図でも作ってそうだし)」


扉の前に立つ。


「(それにもし彼女があの巨大タコに紛れてリンク達をったら…?
………。それこそまずい!!ストッパー(あたし)がいないじゃないか!!)」


扉が脈を鳴らし、開いた。


「(まああたしが此処にいるのも分かったみたいだし、多分あの巨大タコを倒す事しか…)」

「!きゃあああああ!!!」

「!?」


な、何事!?

彼女の悲鳴に気がついて考えを途中で中断。顔を上げて周囲の確認をする。
その中でも、イヤでも目につく巨大な物体。

大きな体、ジャブジャブ様の体と身体を融合させるように天井にはりついていた。

その姿はクラゲ。まさか…ココのボスみたいなの?
いや、驚くべき点はそこじゃない!!


見た目が普通だ

まともだ。(※意味が分からない人は、ゴーマやキングドドンゴの容姿を思い出そう!)


「あ、あやつ、ジャブジャブ様の身体に取り付いておる!まさか…ココ最近ジャブジャブ様が荒れておったのは、あやつの所為ゾラか!?」

「寧ろ寄生されてるわね…よく生きてたわねジャブジャブ様も(汗)」


こんな魔物にとりつかれて、さぞかし苦しかったでしょうに…

あたし達が入り口で呆然と立っていると、目の前にいる魔物がこっちをギョロリと睨んできた。襲ってこようとしたけど、体自体が寄生している為動けない!


「(よ、よしっ!あいつ動けないんだわ!!)」


相手は動けない。見たところ、遠距離攻撃も出来ないみたいだし…


「(このままリンク達が助けに来てくれるのを待ってればいいわね!)」

「おのれ……っ」


隣でルト姫が苦しげに呟いた。
その瞬間、腰に何か違和感を感じそれに目を向ける。ルト姫が、あたしの腰に掛けてあったブーメランを取っていた。


「よくもジャブジャブ様を!!」


そのまま怒りに任せ、おもいっきりブーメランを敵に投げる!
しかも運がいいのか悪いのか、見事天井と繋げていた胴体の一部を綺麗に切ってしまった。


=敵が…動けるようになった。


「げっっ!!」


相手も身動きが取れるようになればお手の物、体の周りから電撃を放ちながら怪しげに近寄ってきた。
し、しまった……


「ルト姫!貴方何やってるの!!(汗汗)」

「す、すまぬ…(汗)」

「謝ってる暇ないわ、逃げるわよ!」


ルト姫の手を引っ張って、壁際を沿うように部屋の中を逃げ回る。
入り口は、何故か変なツタみたいなのが絡まって開かないんだもの!!(汗)
ジャブジャブ様―――――!!!


「あの、姿…も、もしかしたらクラゲ族の長【バリネード】かもしれぬ!!」

「ば、バリネード!?」


走りながらも相手の詮索


「強力な電撃を放ってくるゾラ!それこそビリやバリとは比べ物にならん程のな!!」

「そんな危ないの分かっててなんであいつ動かせるようにしたの!?」

い、いや…腹立ったから…

「その感情1つの所為で、大切な命が今二つも失われつつあるのよ!?


まるで何処かの政治家のような事をのたまいつつ、部屋の中を全力疾走。
傍から見られれば可笑しな状況でしかない。

ルト姫曰くバリネードは、その巨大な身体を上手く動かしてあたし達を壁際に追い詰めていく。


「何であんな形で素早いのよ!ああ、お願いリンク!早く腹黒妖精と共に助けに来て!!」

「は、ハラグロ?よくは分からんが、そやつらが来れば助かるのじゃな?」

「多分ね、少なくともあたし達よりは戦闘能力があるわ」


それまでに逃げ切れるかどうかは分からないけど…寧ろ無理っぽい。

その証拠に、今あたし達は壁際に追い詰められる。


「ど、どうするのじゃ舞!?後がないゾラ!」

「えーと…う、上手い事逃げられないかしら?」

「無理ゾラ!道を塞がれておる!!」


確かに彼女の言うとおり、今あたし達に逃げ道がない。
だからと言ってこのままでも危ないじゃないか。

バリネードが、仕留めと言わんばかりに電撃を頭上に放つ。


「ルト姫、こいつの下を潜り抜けるわよ!!」

「な!?しょ、正気ゾラか!?」


とやかく文句を呟く彼女の腕を引っ張り、無理やりにバリネードの下を転がりぬける。
その際に、やつの放っていた電撃が少量身体に痺れる。

電撃事態は痛くないけど、あたしの背中に痛みがはしった。


「ぬ、抜けた…?」

「大丈夫?」

「う、うむ……!な、舞!お主、背中から血が…!!」


ルト姫の指す場所には、リンクが巻いた布が当てられてある。
ここはデスマウンテンで出来た傷。ということは、さっきの電撃の衝撃で傷が開いた…。

それでも痛む体に鞭打って、ルト姫の手を引っ張ってまた反対側へ逃げる。


「動いては危ないゾラ!!」

「でも逃げないと、あいつに殺されちゃうわ…」

「も、もう無理ゾラ…舞、わらわ達は助からないんじゃ……」

「…諦めないでルト姫。大丈夫だから」


出来るだけの笑顔を作り、彼女の不安を取り除こうとする。
頭では分かっていても、やっぱり身体は正直者だ。動こうとしない、否できない。

まだ…あいつはこっち側へ辿り着いていない。


「そなたばかりこんなにボロボロになりおって…」

「傷口は開いただけよ。元々あった傷なの」

「それでも…悪かったゾラ。何とか、何とか策を考えないとな」


さっきと違い、希望を信じた目で真っ直ぐ前を見据える。彼女の目にもう戸惑いはない。

後は目の前にそびえる敵をどうするか……


ヒュッ―――ゴッッッ!!


「!!なっ、バリネードが…吹っ飛んだ?」


何故か突然、ジャブジャブ様の壁をクッションにバリネードが吹っ飛んだ。
横からの強い衝撃に…やつの隣には入り口があったような……

部屋に立ち込めた煙が、いりぐちから入ってきた者の姿を霞ます。


入り口付近からなにやら負のオーラを察知。場に合わせるかのようにBGMが頭の中で流れた。
曲はターミネーター


「あ、あれは何じゃ…?」


サリアと舞のを邪魔してくるふとどき者達め…巨大タコチューの次は電気クラゲと来たのね。
だけど…サリアは負けないわ!この2つを乗り越えた時、サリアたちの愛の試練は達成されるの!」


愛の試練って何


「舞がいない空間なんて耐えられないわ。そうなったらサリアに残された手段はとことん周りの野郎共を滅することしかないじゃない!


滅したらあかん。


「やっと彼女を見つけたと思ったら、妙な魚人と愛の逃避行してるわ、電気クラゲに襲われてるわ。
ざけんじゃねえよって感じ。それほど死にたいって事ね?
うふふふふ…ココまで来た雑魚共じゃ話しにもならなかったの、だからテメェでストレス発散v


やっぱりあの残骸(死骸の道)はあんただったか!


覚悟


テツ子片手に微笑む彼女は正しく修羅なるもの。
さっきので既に瀕死状態のバリネードに容赦なく突っ込んでいった。勿論グロテスクな音声が聞こえてきたのは言うまでもないでしょう。


「(き、鬼人だ!!(滝汗))」

「ななな…何じゃあれは!?」


サリアの黒オーラを始めて見たルト姫が背後に隠れる。


「あんなモンスター見たことないゾラ!!」

「ごめんなさい、あれでもあたしの仲間なの

何ぃ!?


そりゃ驚くでしょう。
大分はれてきた煙の中から、もう1つの影が出来こみながら現れた。


「リンク!ナビィも!」

「舞!無事だったんだな!!」

『会いたかったヨ!』


嬉しそうにこんな所で感動の再会を果たしたあたしとリンクとナビィ。
目の前で起こっている出来事にはもう目を向けません。というより向けられません。


「えっと、キミがルト姫?」

「うむ、そなたがリンクと言うのだな。そしてそちらの妖精がナビィか。
お主らの事は舞に幾らか話を聞いたゾラ」

「キミのお父さんが心配してたよ。早く皆で此処から逃げよう!」


―――バチバチッ!


「お!?り、リンク!!」


後ろ!と叫ぶ前に、気配に気づいたリンクが短剣を抜く。
あたしとルト姫を庇うようにして、バリネードの差し向けた強力な電撃を受け止める。


「安心して、君たちは僕が守る!!」


首だけこっちに向けて、大丈夫というように笑顔を向けてきた。
リンク…強くなったんだね。


「……ん?」


ふと視線を静かなルト姫に向ける。心成しか、彼女の頬に赤みがかかっていた。


「ルト姫?顔赤いわよ」

「え!?あ…いや……っ」


何だか此処にきてから見たことのないぐらい、ルト姫は女の子らしくもじもじとしだした。その時に向ける視線は、短剣を片手に戦っているリンク。
……もしかしてルト姫、


「(リンクに惚れたか!?やー、青春っていいわね〜)」


年老いたお婆ちゃんじゃないんだから自分。


こっちだけで和んでいる時、突然バリネードから発せられる電撃の強さが増した。


『あ、あいつ…コアにエネルギーを溜めてるんダヨ!!』

「コア?…あの光ってるやつのこと!?」


リンクの指差す所には、赤い宝石のようなものがはめ込まれている。
だけどそこは高すぎて剣でもテツ子でも届きそうにない。


「あれじゃ、妖精のパチンコでも届かない!」

「他に何か……」


視線だけで回りを見渡す。
と、視界に入ったのは茶色のブーメラン。さっきルト姫が投げた為、少し離れた所に落ちている。

慌ててそれを拾って、リンクの名を呼ぶ。


「リンク!これでコアを狙って!!」


何とか彼に届くように投げる。パシッと音を立てて、ぴったりと彼の手にはまった。
リンクはそれが武器だと分かり、ブーメランの狙いを敵のコアに定めた。


「これで…終わりだ!!」


力を込めて放った武器が、回転力を増すごとに鋭利の刃物の如く鋭くなった。
上手い感じに曲がったブーメランが、敵の頭上にはめられたコアを直撃!!

力の源を失ったボスは悲鳴をあげる間もなく、その場で青い炎に包まれて消えていく。




「例の如くハートの器があるのね(汗)」


まあ、今回はあの気色悪い装飾物は残ってないからいいんだけど…(汗)


「舞―――――!!!」

ぶっっ!!


前方にて勇ましく恐ろしく戦っていた鬼人、サリアがミサイルの如くタックルをかましてきた。
突然の不意打ちに見事体が横転。


ああ舞、会いたかったわ!貴方がいなくなると邪魔をしてくる馬鹿共の所為で遅れちゃって…!
でもサリアは頑張ったの!その暑き高い壁を越えた先に、貴方がいると分かってたから!!
その為ならどんな壁も打ち壊し、どんな輩も殴り殺して絶望と変せる!!

人の上に乗っかったまま怖い発言する余裕あるなら退いてくれないかなサリアちゃん


そしてどさくさに紛れて世界を変えようとしないで頂戴。
渋々といった感じで上からサリアが退く。あたしもそれを確認して腰を持ち上げた。


「さ!邪魔する奴らもいなくなったし、早くココから出ちゃいましょv」


サリアはあたしの腕を引っ張って青い光を放つ魔法陣に向かっていった。


「ルト姫ー、リンク、ナビィー?出るよ〜!」

『今行くヨ!』


いつの間にか背中の痛みも忘れ、どんどん魔法陣へと近づいていく。
後ろから追いかけるようにリンク達も歩いてくる。


「あのハートどうするのかな?」

「そう言えば…ねえリンク!あのハートの器、また持ってみなよ!」


あたしの言葉に気づき、大きく頷くとハートの器の許に走っていった。
既に魔法陣に入ってしまったあたしとサリアの体を、光が優しく包む。


「ねえ舞、このまま魔法陣消しちゃおっか?

「駄目です」





Next story.


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BGM【ターミネーター】の提供は『夢語り〜夢の国へ〜』の翔様です(笑)
ありがとうございました!(土下座)