06.衣替え万歳!!
目が覚めて変なところにいると思えば、そこの住人は腹黒いわ、生足最高小人族ばかりだったわ。
見たことないものばかりで新鮮で楽しかったけど、突如あたしには不幸が襲い掛かってきた。
同人(ショタ)好き長老様の体内に入って呪いを解いてこいと言われ…
しかも腕には怪我負って今は地面に向かってリンクと一緒に落下中!?
死にたくないけど!死にたくないけどリンクの腕の中で死ねるなら本望だわ!!
バシャーーーーーーン!!!
衣替え万歳!!
「―――ぷはっ!!げほげほっ、舞〜!大丈夫〜〜!?」
「うっ、ごほっ…へ、平気よリンク!」
…と口で言ってるものの、ホントは器官に水が入って……うぉっ!?つ、詰まった詰まった!!
咳き込むだけで精一杯のあたし(カッコ悪)をひいてリンクが岸まで誘導してくれる。
ワンテンポ遅れて上からナビィが(飛んで)降りてきた。
『2人とも大丈夫!?』
「う、うんっ…ケホッ!でも、ああやって下に降りるんだね!」
リンクはさっきあたし達が落ちてきたところを見上げた。そこにはもうクモの巣がなくなり、ぽっかり穴が空いている。
水への衝撃が少なかったのもあの太いクモの巣のお陰ね…
「本気で死ぬかと思った…まあ結果オーライってことで!」
「そうだね、どうやら此処が地下みたいだし…もう少し奥に進んでみようか!」
服に水が滲みこんで重たくなった。服の端を絞っていくらか水分をなくすと幾らかマシになる。
でも水に濡れたリンク…これぞ正に水も滴るいい男!!
いや、どっちかというと水も滴る萌え少年か(どっちでもいい)
あたし達が居たところの左側の壁にクモの巣が張られてあった。その向こう側に見える扉に進むため、向こう岸にある蜀台の炎をデクの木に移す。
すんなり燃えてカスになったクモの巣を越えて部屋へと入り、何もない部屋を通り過ぎて、また別の部屋に入った。
「あれ?此処ってさっき落ちてきた所だ…」
『違うよリンク!部屋は同じだけど、出てきた場所が違うヨ!』
ナビィの言うとおり、そこはさっきの部屋だけど段差が違う所。
あたし達の少し前にはまた地面に張られたクモの巣が……
「また?…まさかもう一回あの紐なしバンジーをやれって言うの!?」
「此処は高い所ないから多分違うから大丈夫だよ!」
リンクの言うとおりこの部屋には高い所はなかった。かと言ってそれじゃあこの下にどうやって降りろと…
『リンク、あの蜀台。リンクと舞が肩車したら届くんじゃないかな〜?』
ナビィが飛んでって体で示したのは、若干高く造られた蜀台。確かにあれぐらいなら…
「じゃああたしが下になるよ。リンク上に上って?」
「え!?だ、駄目だよ舞!女の子が下になるなんて…僕が下になるから舞が上に上って!」
「え、リンク潰れたいの?」
そんな自虐的な事止めておいた方がいいって…!!
「いいからいいから!はい、肩に足かけて」
リンクはあたしがまだ遠慮するかと思い、自分からあたしの体を自分の肩に乗せた。
ど、何処からそんな馬鹿力が…
乗ってしまったには仕方ないと思い、あたしはナビィからデクの木を貰い、先端に炎を移した。
慎重にリンクの上から降り、デクの木をリンクに渡す。
「じゃあつけるね」
リンクはデクの木をについた炎をクモの巣に点火。
さっきと同じく簡単に燃えたクモの巣はカスとなって下に欠片が落ちていった。
「お〜〜、下はまた水だ」
『今度はさっきより低いから飛び降りても大丈夫だネ!』
「じゃあ飛び降りようか…」
リンクと顔を見合わせて降りようとした時、リンクの眉が歪んだ。
密かに犬のように鼻をくんくんさせている。
「何か…焦げ臭くない?」
「焦げ臭い?って何が??さっき落ちた焼けたクモの巣じゃない?」
「ううん、何か……近いところから…」
『キャア!?舞!舞スカートスカート〜〜〜!!』
スカート?ナビィの慌てた声に気づき、あたしとリンクは一緒に視線を下に向ける。
パチパチ…
「燃えとる―――――!!?」
「うわっ!消して消して!!」
きっとさっきクモの巣を焼き払った時火の粉が散ってきたんだろう。スカートは見事にパチパチと音を鳴らせて燃えていた。
慌てて地面につけたりしたけど火は一向に消える気配は無い。
『あ、舞!スカート脱いで!!』
「えぇ!?///」
「あ、そっか。」
ナビィの言葉に従いあたしはスカートの金具とチャックを外しスカートを脱いだ。
あたしが脱いだ数秒後、スカートは燃えカスとなってしまった。
「危ないなー…あのままだと完璧火傷だったわね。
ありがとうナビィ」
『どういたしまして!デモ舞今の方がいいよ、ちょっと短いケド丁度いいぐらいダし。』
「そうだね。こっちの方が動きやすいかも」
スカートを脱いだことにより、上の制服が長いことが幸いして普段の制服と同じような格好になった。
うん、スカートが無い方が十二分いいわ。
「これで先進んでも問題ないわね。じゃあリンク!行き…」
「!!?ぼぼぼ僕何にも見てないからね!?///見てないからね!!?」
「あ?リンク…?」
何故かあたしの目の前ではしゃがみ込んで両手で赤くなった顔を隠しているリンクが…
まさかあたしがスカート脱いだことで下着見えてるって勘違いしてるの?
「リンク〜?大丈夫よ〜〜?」
「や、だって年頃の女の子のパンツ見ちゃ駄目だってデクの樹サマが言ってたもん!!///」
「(年頃って、あんた達の種族子供しかいなかったじゃん。どれが年頃よ?)」
『リ〜ンク、舞のスカート燃えちゃったカラ隠しても意味無いヨ〜?』
「嘘ぉぉぉぉ!!?……あ」
驚きながら顔を上げるが、またぼっと音を立てるほどリンクの顔は真っ赤になった。
まあいいか……無理に見てもらいたいわけでもないんだし。
そう諦めてクモの巣ののいた穴へ振り返った途端、デクババがあたしに向かって襲ってきた!
吃驚して慌てて振り返るも、デクババの鋭い牙はすぐそこまで迫っていた。
「舞!!」
リンクが慌てて剣を構える。だけどそれよりも早くデクババが…
か、噛み殺される!?
イヤーーーーー!!!(真っ青)
恐怖のあまりあたしは力強く目を閉じた!
その時!あたしの方(正しくはデクババ)に何かが疾走してきた。
勢いのまま、その何かが激突!
「舞危ない!死にさらせおんどりゃぁぁああああ!!!」
メゴッ!
ドガアアァァァァン!!
…………………。
デクババ壁にぶつかり戦闘不能。しかも根っこごとぶっ飛ばされ再生さえ不可能に…
「舞大丈夫だった!?わたし心配でつい来ちゃったの!」
「え……サリア!?どうして此処にいるの!?」
あたしが言いたい事を代わりにリンクが言ってくれた。
そう、今のリンクの台詞で分かったかもしれないけど、あたし達の目の前に現れたのはサリア。
オプションとして手入れしていた凶器の鉄パイプ(血痕付き)が握られていた。
『(ナビィ…サリアが近づいてきた気配感じ取れなかったんだケド……)』
「舞!怪我してない!?……ってああ!もう既に腕に傷が!!」
「あ、これは上でね?」
「ま、まさか…リンクにヤられたとか!?」
はい?
「や、サリア?それは誤解…」
「だって証拠があるんだもん!舞のスカートがない!!」
しまったーーーーーー!!!
「僕が舞に何するの?」
「リンクテメェ!デクの樹サマの体内で樹液プレイでもしようとしたんだな!?
くんの野郎!!サリアだって…サリアだって純粋な女の子演じるため我慢してるっつうのに何平気で設定ぶっ壊してんだ!?しかも今は可愛いこぶって天然坊や演じてんのかオラアアァァァ!!!」
「サリア!だから誤解なんだってば!!スカートは燃えちゃって、この腕の傷はモンスターにやられちゃったのよ!!」
「あらそうなの?キャッサリアったらお馬鹿さん☆」
てへっ☆て感じでサリアは自分の手で額をこつんと叩いた。
多分もうちょっと遅かったらこっそり見えてるその鉄パイプででリンクの脳天ぶち飛ばしてたんでしょうね(滝汗)
「とにかく此処から降りましょう。」
「ねえ舞サリアはどうするの?危ないから帰ったほうが良くない?」
いや危ないのはここにいるモンスター達でしょう。
「サリア帰りたくない…!!舞が心配なの!!」
「サリア…」
「舞がリンクに貞操奪われないか、モンスターにヤられないか!
………モンスターに襲われないか!!」
普通最後のが一番に出てくるべきなんだけどね〜…
「でも1人でもいた方が心強いしね。サリアもこのまま連れて行きましょう!」
「ホント舞!?サリア足手まといにならないよう一生懸命頑張るねv」
「多分それはないから安心して」
「大丈夫!僕が2人とも守るよ!!」
意気込むのはいいんだけど、リンクもサリアの力は認めざるを得ないんだね。
ぴっとり腕にひっついてくるサリアを横目で見る。
サリア一人でこのダンジョンクリアできるんじゃないの?(真面目)
**
+in地下2階+
サリアが新しく仲間に加わり見事空いた穴へとダーイヴ
折角さっき絞ったばかりの服に水が滲み込んでまた重たくなった…
今度はさっきより浅いから全然平気なんだけどね。
「此処はもう一本道みたいね」
『すぐ先にある扉、アレが最後の部屋みたいヨ!』
「じゃあ早速行ってみよう…」
【それは無理だっぴ〜〜〜!】
先へ進もうとしたリンクの言葉を遮って、扉の前を塞ぐように3匹のモンスターが…
あ、あれって以前サリアに脅されてた…
「デクナッツ?」
【そのと〜〜り!お姉ちゃんボクたちの事知ってるの!?】
まあとっても鮮明でとっても酷な思い出が残ってるもんですから(汗)
嬉しそうに言ってくれてるけど、今は逃げた方がいいと思うわよ。
【そのお姉ちゃんに免じて今なら退く事を許すっぴ〜〜!】
「嫌だ!!僕達はデクの樹サマに取り付いた呪いを解きに来たんだ!
デクの樹サマが死ぬのを黙って見過ごすわけにはいかない!!」
リンクは鞘から勢いよく剣を引き抜き攻撃態勢を整えた。
何だかリンクが男に見える…!!(※リンクは男です)
【ぴ〜〜!だったら容赦しないっぴ!!お前ら、出て来い!】
『キャッ!デクナッツが増えタ!?』
一匹目のデクナッツの言葉を合図に、両脇から一匹ずつデクナッツが増殖した!
しかも3匹まとめてバラバラのタイミングで、ナビィ曰くデクの実を口から放射してくる。
「うわっ!」
驚きながらもリンクは身を屈めたり、横飛びをすることでデクの実を回避!
な、何か援護してあげたいけど……
あっ、そうだサリア…!
きっと彼女の腹黒能力なら奴らを…期待を抱いて後方にいるサリアの方を振り向いた。
「このまま堕ちてくれれば邪魔者が一人減るわねv頑張れデクナッツ〜!」
「サリア――――!!あんたリンクの味方なのに相手応援してどうすんのよ!」
何故か敵の応援してるサリア嬢。そこまでしてあんたはリンクが嫌いか!?
「だってサリアと舞の恋を阻むんだもん!一々自分の手で殺らなくて済むからこっちとしてはグッジョブ!!(親指ぐっ)」
「だもん!でもグッジョブ、でもない!お願いよサリア、リンクを助けてあげて!」
「だって面倒だもん」
「とうとうこの子本性現しやがった!!」
あ``〜〜〜本当にこのままだとリンクが危ないって言うのに!
何とかサリアの意識をあっちに持っていかないと……
ヒュンッ……ガンッ!!
「あ」(あたし)
「サリア!」(リンク)
「……」(サリア)
何とタイミングのいいことか、一個のデクの実がサリアの頭へと直撃。
当たった衝撃により俯いたサリアの顔色は伺えない。
伺えないけど…非常に怖い。
そして身の程知らずガ爆弾投下!!
【ぴぴ〜〜!緑のお姉ちゃん鈍くさいっぴ〜〜〜!!】
デクナッツーーーーーーーーーーー!!!(滝汗)
サリアの本性を知らない為か、さらっととんでもない事を言ってのけた雑魚敵1!
まずい…サリアの気があっちに向きそうだけど、これはヤバイ…
内心でだらだら冷や汗を流していると、サリアが無言であたしの隣をかつかつと通って行った。
そのまま何かを感じ取ったのか、微動だにしないリンクの横も通過し、
一直線にデクナッツ(真ん中)へ向かった。
【ぴ?何だっぴ?自分からやられに来たのかっp……】
ぶぉんっ―――ごしゃ!!
【びっ!!!(バタッ)】
【じ、二郎――――!!】
【兄貴〜〜〜〜!!】
無言で振り下ろしたサリアの鉄パイプがデクナッツ(二郎)の脳天を打つ!!
そのまま倒れてぴくぴくしてるデクナッツ(二郎)
……既に瀕死状態
「ざけんじゃねえぞ雑魚どもがあぁぁああああ!!」
ぐおしゃぁぁっ!!
「この天下無敵美少女サリア様を鈍くさいだと!?そんなこと言うのはこのタコチュー口か、ああ!!?テメェらまとめて根っこ引っこ抜いて炎で燃やして更にはゾーラの里の湖の底に錘吊るして沈ませるぞコラアアアア!!?」
ボガッ!ぐしゃっ!ポキッ、ズガガガガ!!
腹黒が!腹黒の中の腹黒が今あたし達の目の前に!!(滝汗)
放送禁止コードに引っ掛かるような生々しい効果音が聞こえてくる。
あたしはリンクを後ろに向かせ両手で彼の耳を塞いだ。興味深そうに「何?今どうなってんの!?」
とか聞いてたけど、あんなグロテスクなもの見せられる筈なくあたしは何も言わなかった。
リンクの帽子の中に非難したナビィの体ががたがた震えているのも同情しながら
背後で起きている殺人劇が終わるのを身を震わせながら待った(涙)
+数分後+
「うぇ〜〜ん!舞〜〜、サリア酷いこと言われたよ〜〜〜!!」
「そ、そう…」
散々デクナッツ3兄弟をぶちのめしてサリアはあたしの胸に飛び込んできた。
可憐な少女の涙は確かに可愛そうだが、目の前のデクナッツ兄弟の残骸の方が明らかに可愛そうだ…
【こ、殺されるッピ……】
「ごめんなさいホンに…(汗)この子は止めとくから今のうちにあんた達逃げて?」
【あ、ありがとうだっぴ〜……】
あたしの言葉を聞くとすぐにデクナッツ3兄弟は土の中に戻っていった。
その際に聞こえた泣き声と叫び声は何とも言い難い……
「あれ?あいつら帰ってちゃった…あ、そっか!サリアが追っ払ったんだね!凄いよサリア!!」
リンクはその場で嬉しそうにぴょんぴょん跳ねた。
何だか出会った初日からだんだん彼の天然度がアップしてる。このままじゃ危ないわよあんた(汗)
ナビィも心配そうに見つめてる…
「サリア…ほら泣き止んで?早くデクの樹サマの呪いを解かないと」
でなきゃデクナッツ3兄弟に申し訳ない…!!
「うん、そうね!早いところ呪いぶっ殺してこんなとこさっさと出ましょう」
「……そうね」
もう突っ込む気ないわよ…
妙に意気込んだサリアとまだ嬉しそうに跳ね回るリンクの手を引いて、あたし達はとうとうボスのいる部屋へと入っていった。
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